講話 ・ 式辞

令和3年度 入学式 式辞

式 辞

 

 本日晴れて「県立川越総合高等学校」に入学された新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。すべての教職員とともに、皆さんの入学を心から歓迎いたします。そして、皆さんを今日まで育て、勉強を支えてこられたご家族をはじめ関係の方々にも、心よりお慶びを申し上げます。

入学式は、新入生の皆さんを歓迎する式典であるとともに、「この高校で学ぶ」意識を確認していただく機会でもあります。この記念すべき4月8日を、「今日この日から始まる、川越総合高校での高校生活を実りあるものにするぞ!」という宣言の日にしてもらいたいと思います。

 さて、本校は、大正9年4月、「県立蚕業学校」として創立され、「県立農蚕学校」、「県立川越農蚕学校」、と校名を変えながらも、当時の輸出産業の花形であった、生糸を生産する養蚕技術の振興・発展のため、大きな期待を受け重要な役割を担うとともに、その責任を果たしてまいりました。戦後の学制改革により、昭和23年には「県立川越農業高等学校」として、広く農業教育を推進し、農業とその関連産業の育成・振興に大きく貢献してきました。そして、平成8年には、時代の進展に対応した総合学科を設置し、校名を現在の「県立川越総合高等学校」に改め、「農業科目を主とした総合学科」として新たな道を歩みだし、今年で26年目、創立101年目を迎えます。卒業生も1万9千5百人を超え、まさに校訓に掲げられている「心理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」教育を実践し、社会に有為な人材を多方面に多数輩出してまいりました。

 ただ今、入学を許可しました新入生の皆さん。皆さんは、9年間の義務教育を終え、自分の意思で本校への進学を決意し、合格されました。川越総合高校は皆さんの入学を心から歓迎いたします。皆さんは、伝統ある本校で、そして、地元から深く愛されている本校で学べることに誇りを持ってください。今まさに、大きな希望と幾ばくかの不安を胸に、新たな学校生活を始める皆さんに、あらためて、学校とはどういうものか、お話ししたいと思います。

 学校は、学びあうところです。教科の勉強はもちろんですが、それ以外にも様々なことを、教職員から、また生徒どうしで学ぶことができます。本校には、いろいろな種類の、そして数多くの、学びの仕掛けがあります。皆さんは、それらの仕掛けに気付く人になっていただきたい。どうすれば仕掛けに気付く人になれるか。まずは、好奇心旺盛であること、そして、謙虚であること。世の中は学ぶべきものであふれていることを知っている人、そして、自分には足りないものがあることを自覚している人は、学びのチャンスをつかむことができます。学びのチャンスをつかむことができる人は、大きく成長するはずです。

  次に、学校は、小さな失敗や挫折を経験するところです。大人になってから初めて失敗をしたのでは、立ち直り方がわからず、前へ進めなくなってしまうかもしれません。学校の中で経験する小さな失敗や挫折を大切にしましょう。それらの経験は、きっと皆さんを、強くたくましい人にしてくれるはずです。ただ、皆さんは、失敗したとき、「ごめんなさい」ときちんと言うことができる人であって欲しい。学校は、皆さんの小さな失敗や挫折を見守り、支える存在でありたいと思っています。

 そして、学校は、互を認めあうところです。認めあうとは、決して、ぬるま湯のような関係であるということではありません。本校には、生徒・教職員あわせて800人近くの人たちがいます。それぞれ個性を持った人たちが、互いに切磋琢磨し、高め合う関係を築き上げていきます。まずは、皆さんが他者から尊重されるために、皆さん自身が他者を尊重するというところから始めましょう。互いに認めつつ、みんながレベルの高い居心地の良さを感じられる集団になりましょう。

 最後になりましたが、新入生のみなさんが、この川越総合高校で過ごす限られた時間を大切にしてください。そして、みなさんのその大切な時間を、私たち教職員も一緒に共有できることに深く感謝して、入学式の式辞といたします。

                         令和3年4月8日   

 埼玉県立川越総合高等学校 校長 服部 修