講話 ・ 式辞

儀式等で お話しした内容を掲載いたします。

卒業式 式辞

卒業式 式辞

  

 春の息吹が感じられる今日この佳き日、令和2年度第23回卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員及び在校生にとって大きな喜びであります。本日晴れの日を迎えられた234名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 保護者の皆様におかれましては、お子様の成長された今日の姿に感慨も一入のことと存じます。ご卒業をお慶び申し上げますとともに、これまで私どもが賜りましたご理解とご協力に深く感謝申し上げます。

  さて、卒業生の皆さんが進むこれからの社会は、コロナ禍の影響もありこれまで以上に変化の著しいものとなるでしょう。「十年一昔」は死語となり、日々情報に溢れ、世にいう常識が瞬く間に変わってしまう、激しい変革に戸惑うことが多くなると思われます。また、AI(人工知能)が凌駕し、人間の尊厳が脅かされるような場面も出てくるかもしれません。そんな時、本校での学びを存分に発揮し、焦らず、慌てず、挫けずに、地に足の着いた実践を心掛けてください。本校で着実に学びを重ね、成長を遂げた皆さんのことです。これからの社会が求める人材に相応しく、次代を担う実践者となってくれるものと確信しています。 

 卒業生の皆さんにこうしてお話しするのは今日が最後の機会となります。是非この場でお伝えしたいことが2つあります。 

 1つ目は、人格形成の自覚についてです。一般的に、我々の人格は、概ね20年で完成すると言われています。私事で恐縮ですが、幼馴染や学生時代からの友人が集まると、良くも悪くも、昔のままの姿がそこにはあります。つまり、人間の人格は20年前後で完成され、その後の経験から多少の知恵は身に着けたとしても、その本質は大きく変わらないということです。人格とは人柄、他人に対する思いやりや物事を謙虚に受け止められる資質は、自分の可能性を大きく広げ、一方で、言い訳や他人の悪口を重ねるような言動は社会のなかで受け入れられる要素は微塵もありません。この3年間、多様な人間関係のなかで皆さんが学んだことは、一人ひとりの人格形成に大きな影響を与えているはずです。まずそのことを認識し、さらに卒業後の2~3年が人生を送るうえでの基盤を作る最も重要な時期だということをしっかりと自覚し、本校を巣立ってもらいたいと思います。

 2つ目は、物事を成そうとする強い想いと志についてです。一昨年ノーベル化学賞を受賞された、リチウムイオン電池の産みの親でもある 吉野 彰 さん(旭化成株式会社名誉フェロー)は、「ムダなことをたくさんしないと、新しいことは生まれてこない。」という言葉を若者に向けて発言されています。4月から職に就く人、進学して新たな環境で学ぶ人、海外での活躍を夢見てコロナ禍の終息を待つ人。234名の進路は多種多様です。どうか皆さんには、何事にも興味・関心を持つ姿勢を忘れず、自らの可能性を拡げ、「夢の実現」に向けてたゆまぬ努力をし、必ずや自己実現を果たして欲しいと思います。

 結びに、卒業生の皆さんの今後のご活躍を祈念して、式辞とさせていただきます。

 

    令和3年3月13日

 埼玉県立川越総合高等学校 校⾧ 服部 修