講話 ・ 式辞

儀式等で お話しした内容を掲載いたします。

学校  卒業証書授与式 式辞   〔 平成29年 3月 11日 〕

     式 辞
  日差しがすっかり明るくなり、新しい春の息吹が感じられる今日の佳き日に、島田PTA会長様、大野同窓会長様を始め、多くのご来賓の皆様のご臨席を賜り、平成28年度 埼玉県立川越総合高等学校の卒業証書授与式が盛大に挙行されますことは、卒業生はもとより、本校職員 並びに生徒一同にとりましても大きな喜びであります。ご臨席を賜りました皆様に心より御礼申しあげます。
 ただ今、237名の生徒に対して、卒業証書を授与いたしましたが、卒業生の皆さん 誠におめでとうございます。 皆さんは、入学以来のたゆまぬ努力が実を結び、ここにめでたく 卒業の栄誉を得られたわけですが、ご家族の方々を始め 多くの方々のお世話によって得られたものであります。そのことを忘れてはなりません。
 諸君たちは、3年間の高校生活を終えて、今日この場から、それぞれの人生に向かって出発していくわけですが、今、貴方方は、将来に向けて期待と豊富に満ちていることと思います。 本校の3年間に培ったものが10年後、20年後の時代になっても 皆さんの心の中で生き生きとした生命を持ち続け、その人生を支えていくものであってほしいと、私は願っております。
 本校では、心豊かな生徒を育成するため、文化祭、をはじめ、東北ボランティア、三富新田の落ち葉掃きなど、特色ある行事を展開しております。 そのような中で今年度は、2つの国際交流を行いました。
 1つ目、カリフォルニア チュラーレの農業研修です。これは、2020年の創立100周年プレ事業の一環として、昨年の7月26日から10日間の日程で行われました。 カリフォルニア チュラーレの農業は、アメリカの中でも大規模で企業的な農業であり、生徒にとって想像を超える驚きと感動となったことと思います。 また、チュラーレの高校生宅に5日間宿泊したホームステイは、アメリカの生活様式や文化を学ぶとともに、語学の研修やコミュニケーション能力の育成にも繋がったことと思います。
 2つ目に、本校の食品科学系列では、台湾の高校生と協力して、名細農場で採れたトマトを活用した商品開発を行いました。 商品名は「フレッシュトマトせんべい」といいますが、トマトの香りを強く感じられるように作ったせんべいで、台湾の方の味覚にも合う物になっています。 せんべいの形は台湾の国花、梅の花の形に似せています。 昨年の12月には台湾に本校から3名の生徒が渡り、開発した 「フレッシュトマトせんべい」 の販売を行いました。 今後、文化祭やイベントでも川越総合高校のオリジナル商品として、販売やプレゼントに使えればよいと思っています。
 カリフォルニア チュラーレの農業研修、そして台湾の高校生と協力した商品開発は、普段の生活で体験することのできない、人の温かさやコミニュケーションの大切さなど、自主自立が養われた国際交流であったと思います。
 現代は情報化の進展により急速に国際化しています。 これからの日本人に求められるものは語学力やコミニュケーション能力、そして異文化に対する理解です。 本校生徒がこの国際交流で持ち帰った、数々の貴重な体験は、全生徒に対して報告会を実施しております。 それぞれが、これからの人生に生かしていただきたいと思います。
 さて、これから卒業生諸君は、多忙で輝かしい人生となる皆さんの門出に当たり、一言はなむけの言葉を申しあげます。
 まず初めに 「有言実行の人であれ」 ということあります。 今までは、「不言実行」 と言って、黙々と物事を行う事がよしとされてきましたが、現代社会を逞しく生き抜く上で、自分の意見や主張がきちんと述べられ、行動できる人が今日では求められています。 これからは、「言って、言ったからには、責任をもって行動する」 と言うことであり、そして社会に有用な人となり、多くの人々から信頼を寄せられるような人間になって頂きたいと思います。
 次に3つの勇気をもって、逞しくこれからの社会を生きて頂きたいと言うことであります。 3つの勇気とは、「挑戦への勇気」、「留まる勇気」、「守る勇気」 の3つであります。 第一の、「挑戦の勇気とは」、貴方方は、明日からは、それぞれ選んだ道を自分の力で切り開いていくことになります。自分はこの道をすすむのだと決めたなら、一度や二度の困難にくじけず挑戦し続け、自分の夢の実現のために、勇気をもって果敢に取り組んで頂きたいと言う思いでの「挑戦への勇気」であります。 第二の「留まる勇気」とは、一つの事を成し遂げるには、がむしゃらなだけではいけません。 時には、広い視野に立って、自分の生き方を振り返ることが大切です。 今、自分は、何を優先して行うべきか、何を学ぶべきか、それを考えられる人になってほしいと思います。正しく生きるには、ときには勇気を持って決断することが必要であります。 第三の「守る勇気」とは、これからの時代は、世界の人々が力を合わせ、地球を大切にしながら、人間の幸せを希求する時代、即ち、共存共栄の時代であります。 そのためには、自分の役割をしっかり果たせる人になってほしいと思います。 人間が共に生きるためには、社会のルールやマナーを一人一人が互いに協力して守っていかなければなりません。 その思いからの「守る勇気」であります。 この3つの勇気をもって、貴方方がこれからの国際社会の中で胸を張って堂々と活躍して行っていただきたいと思います。
 終わりに、本日御列席下さいました御来賓各位に深甚なる謝意を表するとともに、これまでの3年間、本校の教育に対しまして暖かいご支援とご協力を頂きました保護者の皆様に感謝を申しあげます。 また2020年に創立100周年を迎えるこの川越総合高校のよき理解者として、今後ともお力添えを頂ければ幸いでございます。 そして、卒業生の皆さんの前途が洋々たるものであることを信じ、また、将来の御多幸をお祈りし、式辞といたします。
平成29年 3月 11日   埼玉県立川越総合高等学校長   韮塚 光信 

 入学式 式辞   〔 平成28年 4月 8日 〕

     式 辞
 木々の緑が芽吹き、花々が咲き競うこの春の佳き日に、武藤康則 PTA会長 様、天野一男 後援会副会長 様をはじめ、多数のご来賓とご臨席を賜り、川越総合高等学校 平成28年度 入学式 を挙行できますことは、本校にとりまして、この上ない喜びでございます。 ご臨席の皆様に心より御礼申し上げます。
 ただ今、入学を許可いたしました240名の新入生の皆さん 入学おめでとうございます。 皆さんにとって、今日の佳き日は、生涯の中で忘れることのできない大切な日となるでしょう。 皆さんの入学には、皆さん一人一人の努力の成果はもちろんありますが、それとともに家族の方々の励まし、先生方の御指導や周囲の方々の御支援があったとことを忘れてはなりません。 このことをしっかりと心に刻み、感謝の気持ちを胸に、高校生活を踏み出してください。 保護者の皆様、本日はお子様の御入学まことにおめでとうございます。 お喜びはひとしおのことと、心からお祝い申し上げます。
 本校は、大正9年4月に開校し、以来、時代の変化に対応しながら、平成8年4月に現在の川越総合高等学校となり、地域と共に各分野で活躍する多くの卒業生を社会に送り出してまいりました。 2020年には創立100周年を迎えることとなります。 入学された皆さんも本校の伝統を引き継ぎ、さらに発展、充実した学校生活を送っていただきたいと思います。 本校の校章は、昭和40年4月に従来の川越農業の校章を改めたもので、本校の由来をとどめる桑の葉と、未来を開拓する意志を表現する鎌をあしらったものです。 また、「真理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」を校訓に教育活動に取り組んでおります。
 総合学科の特色は、幅広い選択科目の中から自分で科目を選択し、一人一人が自分の興味 ・ 関心や将来の職業選択を視野に入れた学習ができるということです。 そして本校の特色として、農業科目や家庭科目を中心とした多彩な選択科目が用意され、命の大切さを学び、食の安全・安心や環境の大切さについても学ぶことができます。
 さて人間として、大きく成長するためには、どのように高校生活を過ごせばよいでしょうか。 二つお話ししたいと思います。
 一つは、教育学者 森 信三 先生の言葉を借りると 「時を守り 場を浄め 礼を正す」 ということです。
 当たり前のことですが、「時を守る」とは、時間を大切にすることです。 遅刻 欠席 早退をしない。 本校では、多くの生徒が3年間皆勤で卒業します。 昨年度の卒業生は40名が皆勤でした。 これは、他校に誇れる特筆すべきことです。
  「場を浄める」とは、「汚さない」ことを基本とし、身の回りを整理整頓し、清潔にすることです。 一生懸命掃除し、清々しい環境で、学習に取り組みましょう。
 そして、「礼を正す」とは、「時間 ・ 場所 ・ 目的」を考え、きちんとした服装・態度で生活することです。
 明るく元気に挨拶すること、先輩や先生方など、目上の人を意識した言葉遣いも大切です。
 「時を守り 場を浄め 礼を正す」とは、高校生活を送る基本的なマナーです。
 本校は普通教科と専門教科を総合的に学習できる総合学科です。 普通高校にはない、実習をとおした団結力や絆が自然に生まれてきます。 また、同じ目標に向かい、ともに汗を流し、同じ釜の飯を食う部活動の仲間も大切です。 是非、これから先の長い人生を、共に心豊かに過ごせる友達を見つけてください。
 今、皆さんは高校に入学したばかりですが、卒業したらどうするのか、これからの日々の学習活動の中で、自分をしっかり見つめ、その答えを見いだしてくれることを期待しています。 高校生活は、皆さんがこれまで歩んできた義務教育とは異なります。 一日も早く、高校の学習システムを理解し、ルールやマナーを守れる、しっかりした規範意識、そして、誇りと自信を持って、本校での充実した高校生活を送ってください。 勉強と部活動、文武両道を貫き、自らの力で高校に在学した証を築き上げてください。 大いに達成感を体感し、自己の成長につなげてほしいと願っています。 これから先、辛いことや悩むこともあるでしょう。 決して逃げないで、これから歩む山や谷を自分の力で乗り越えることのできる力を身につけてください。
 私たち教職員は、皆さんの内に秘めたすばらしい資質や能力を少しでも引き出し、伸ばし、進路実現を支援することが使命であると考えています。
 御出席いただきました保護者の皆様にお願いします。 これから3年間には、様々なことがあると思います。 入学されたお子様たちがより良い進路実現を果たすために、私たち教職員は、一丸となって指導に専念してまいります。 ここに、改めて、本校の教育方針に対しまして、保護者の皆様の特段のご理解とご協力をお願いするものです。 学校と緊密な連携を切にお願い申し上げます。
 結びに、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様に重ねて御礼申し上げますとともに、新入生の皆さんが、今日の慶びを忘れることなく、心身ともに健やかで、充実した実り多い高校生活を過ごせますよう、心からお祈りし、式辞といたします。
平成28年 4月 8日   埼玉県立川越総合高等学校長   韮塚 光信 

学校  第1学期 始業式 あいさつ   〔 平成28年 4月 8日 〕

 おはようございます。
 ただ今、ご紹介いただきました韮塚と申します。 前任の柿沼校長先生の後任として4月1日から川越総合高校で勤務することになりました。 どうぞよろしくお願いいたします。 私も、30年前になりますが、川越農業高校の時に6年間食品科の職員として勤務した経験もあり、懐かしく思っております。
 今日は、はじめて生徒の皆さんと顔を合わせることができました。 私の思っていることと、皆さんへのお願いをお話しします。
 先ず第一に、30年前もそうでしたが、環境のよいきれいな学校だという印象です。 「環境が人をつくり、人がまた、環境をつくる」とも言いますが、環境はそこに住んでいる人を映し出す鏡だと思います。 これからもぜひ、学び舎をきれいにしてほしいと思います。
 4月1日の初めての出勤でも、女子生徒から正門で気持ちのよい挨拶をいただきました。 グランドでは、野球部が一生懸命練習に取り組んでいる姿をみて、久しぶりに心が弾む思いがしました。
 県内公立高校が139校ある中で、川越総合高校でみなさんと出会うことができた、この縁を大切にしていきたいと思います。 「きれいな学校で仕事ができる喜びと感動」をいつまでも忘れないで頑張ろうと思っています。
 川越総合高校は、熱心な先生と恵まれた施設がそろっています。 この恵まれた教育環境を十分に活用して、よりよい校風づくりに取り組んで欲しいと思います。 皆さん一人一人が持っている、磨けば光る才能や素質を埋もれたままにしておくのは本当にもったいないことです。 もっと多くの人が部活動に取り組んだり、資格取得や検定に取り組んでほしいと思います。
 川越総合高校は、皆さんにとって母校であり、2020年には創立100周年を迎える学校です。 すでに多くの先輩方が、県内はじめ、各方面で活躍し、母校の発展を願っています。 川越総合高校で学んだことを誇りに思えるような校風と伝統を築き上げていくことが、今この学校に在籍している私たちの義務だと思います。
 そこで、この「川総」には100周年を目標としてグランドデザインというものがあります。 このことについては、前校長の柿沼先生からもお話があったかと思います。 「生徒が主役、一人ひとりが煌(きら)めく川総プログラム」というものです。 生徒の皆さんが、様々な場面で、それぞれが主役になって、煌めけるような学校にしたいとものです。
 そこで、2年生にお願いします。 2年生は、学校の中堅です。 勉強に部活動に、川越総合高校の牽引車としての自覚をもって大いに頑張ってください。 よく言われることですが、2学年という学年は、学校生活からの慣れからかもしれませんが、中だるみになりやすいのも事実です。 そうならないためには、「各自が明確な目標をもつ」「自分は将来こうなりたい」という目標をもつことが大切です。
 次に、3年生にお願いします。 自分の進路についてよく考えてください。 秋には、就職試験や進学試験があります。 今から準備を進め、頑張ってほしいと思います。 そして、全員の進路決定と一人も欠けることなく卒業してほしいいと思います。 また、最上学年としての見本となってほしいと思います。
 100周年に向けたグランドデザインの具体的方策の一つに「埼玉一挨拶のできる学校」という目標があります。 3年生が見本となって挨拶してください。 挨拶はコミュニュケーションの一つです。 そして、もう一つ「女子のスカート丈」です。 学校の評価はあらゆるところで評価されますが、地域の方々にとっては服装も学校の評価の一つです。 スカート丈を短くすることなく着こなしてください。 このことについては、2年生にもお願いします。
 今日の午後には、新入生が入学してきます。 よき先輩として新入生の模範となり、2020年の100周年に向けて、川越総合校高校をより素晴らしい学校に作り上げていきたいと思っています。 どうぞよろしくお願いいたします。

卒業証書授与式 式辞

埼玉県立川越総合高等学校卒業証書授与式 校長式辞

 やわらかい日差しの中で、中院の桜の蕾も大きく膨らみ、桜前線の話題も気になり始める頃となりました。春の息吹に心弾む今日この頃ですが、それは同時に、旅立ちの季節でもあります。三年次生の皆さん、卒業おめでとうございます。三年間のそれぞれの思い出が、今まさに、頭の中で走馬灯のようにめぐっていることと思います。

 本日ここに、埼玉県立川越総合高等学校の卒業証書授与式が盛大に挙行できますことは、卒業生はもとより、ご列席の保護者の皆様方のお慶びは、如何ばかりかと拝察いたします。教職員一同、三年間にわたる皆様のご支援と御協力に感謝申し上げるとともに、心よりお慶び申し上げます。また、この良き日にご多忙の中、本校の卒業式にお時間を割いてご臨席を賜りましたご来賓の皆様には、生徒及び保護者の方々、そして教職員および本校関係者に成り変わりまして、衷心より御礼申し上げます。

  只今、卒業証書を授与されました二百三十四名の卒業生の皆さん、本日の晴れの日を迎えられたのは、皆さん自身の努力と共に、ご家族、友人、先生方、地域の方々などの、本当に多くの皆様の支えがあったことは、決して忘れないでください。それらの方々への、感謝の気持ちをしっかり持ち続けることが、明日からスタートする新たな社会で、新たに出会う人々との心の絆をより深くする源になるものと私は思っています。

  振り返ってみますと、皆さんが入学した平成二十五年。その年の九月に、二回目の東京オリンピックが五十六年ぶりとなる二0二0年に開催されることが決まりました。翌年の二十六年には、長い間研究がすすめられていたリニア新幹線の工事がようやく着工され、全く新たな交通機関の誕生が現実のものとなることになりました。そして昨年の二十七年は、戦後七十周年の節目の年となりましたが、平和な世の中がいつまで続くのか、なんとなく不安になる状況も多くみられるようになり、改めて、世界平和のための議論と意識の高まりが感じられました。また、皆さんがすぐに直面することですが、選挙の投票権が十八歳に引き下げられる選挙制度改革も行われました。まさに社会は、多様に、かつ急速に、また複雑に変化しています。夢膨らむ洋々たる未来と共に、先行き不透明で不安感を抱かざるを得ない状況の未来も、皆さんを待っています。だからこそ、皆さんがこれからの社会で、どんな意識で、何を感じ、何を考え、どんな決断と行動をするかが、極めて重要になるということを、ぜひ認識していただきたいと思います。

  そこで、昨年の十二月にノーベル物理学賞を受賞された、お隣の川越高校から、埼玉大学を卒業された「梶田孝明」先生と、ノーベル生理学・医学賞を受賞された「大村智」先生のことばをご紹介します。特に、お二人は、埼玉県とのゆかりが大変深いことから、県民栄誉賞を受賞されています。「梶田孝明」先生は、ノーベル賞受賞後に、国内で一般の方を対象とした初めての講演会を、出身地の東松山市で行いました。その中で、ご自身の中で何回かあった「人生を決めた瞬間」に触れられ、

「若い皆さんは、いつ本当に、人生を決めるような大切な出会いがあるかわからないので、広く目と心を開いて準備してください。」というお話をされて講演を結びました。また「大村智」先生は、県民栄誉賞の贈呈式の後に子供達に向けて「教わったことを鵜呑みにするのではなく、自分で新しいことを考える人材になってほしい。物を覚えるだけではだめだ。自分から知恵を出せる人になってください。」とメッセージを送られました。このお二人の先生の言葉は、素朴でわかりやすい表現ですが、自らの実体験の中で、世界の偉業を成し遂げた源を示している言葉だと、私は感じました。ノーベル賞受賞者のお二人の先生の言葉を、卒業される皆さんへのはなむけの言葉として、もう一度送ります。「人との出会いを、広く目と心を開いて大切に」し、「自分で考え、知恵を出せる人間になること」を強く皆さんに期待します。卒業生の皆さんが、川総生であったことの「誇り」を胸にひめ、健康に留意し、それぞれの目標に向かって精進、努力され、やがて美しい花を咲かせ、素晴らしい実を結ばれる人生を送ることを、念願しています。

  結びに、卒業生と共に、ご列席の皆様方に改めて御祝いと御礼を申し上げます。また、二0二0に、創立百周年を迎えるこの川越総合高校の良き理解者として、今後ともお力添えを頂けれは幸いでございます。そして、卒業生の皆さんが、今後益々活躍されますことを心よりご祈念致しまして、式辞と致します。

  平成二十八年三月十二日

              埼玉県立川越総合高等学校長    柿沼重信

入学式 式辞

平成27年度 埼玉県立川越総合高等学校 入学式 式辞

 

 242名の入学生の皆さん、ご入学おめでとうございます。また保護者の皆様にも心より御祝いを申し上げます。

 春の温かさの中で、美しい花々は咲き誇り、木々の若葉もあざやかに、すがすがしさを感じられるこの良き日に、PTA会長様、後援会長様、同窓会長様をはじめ、多数のご来賓の皆様方、並びに保護者の皆様の御臨席を賜り、ここに埼玉県立川越総合高等学校 平成27年度入学式を挙行できますことは、本校にとりまして、この上ない喜びでございます。ご臨席の皆様に心より御礼を申し上げます。

 さて、本校は大正9年4月、「県立蚕業学校」として創立され、「県立農蚕学校」、「県立川越農蚕学校」と校名を変えながらも、当時の輸出産業の花形であった、を生産する養蚕技術の振興発展のために、重責をはたしてまいりました。その後の学制改正により、昭和23年には「県立川越農業高等学校」として広く農業教育を推進し、農業とその関連産業の育成と振興に大きく貢献してきました。そして平成八年には、時代の進展に対応した総合学科を設置し、校名を現在の「県立川越総合高等学校」として、「農業科目を主体とした総合学科」としての新たな道を歩みだし、今年で節目の20年目、創立からは96年目となりました。校訓に示されている「真理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」ことを実践する中で、社会に有為な人材を多方面に多数輩出してまいりました。

 本日ここに入学された皆さんには、この農業高校としての歴史と伝統を引き継ぐとともに、総合高校としての進取の精神を併せ持った本校での「学び」が今日から始まるのです。その「学び」は、それぞれが自分の興味・関心や、将来の生き方を視野に入れた上で、幅広い選択科目の中から自分で科目を選択し、一人ひとりが違った時間割をもって主体的にやっていくという、総合学科の特色を活かした中で進められていきます。そしてその「学び」によって、本校の教育目標にある「生き物を通して心豊かな人間になる」「自ら学ぶ意欲と主体的に判断できる能力を身に着ける」「自分の個性を最大限に伸ばし、心身ともに健全で有益な社会人になる」ということが、これからの3年間の高校生活の中で強く求められています。 

 本校は、来る2020年、東京オリンピックの年に創立百周年を迎えます。その記念すべき時に向け、さらに発展する川越総合高校を創造すべくグランドデザインを検討してきました。そのテーマは「生徒が主役 一人ひとりが煌めく川総プログラム」として、「感性を磨き、感動できる生徒を育てる」ことをスローガンに、様々な取り組みを実践していく予定です。本校をさらに大きく発展させ、誇りをもてる素晴らしい学校にしていくのは、本日ここに入学した皆さん自身です。皆さんと2・3年次生の先輩方を含めた生徒が本校の主役なのです。勉強はもちろんのことですが、部活動や学校行事など、皆さんはこれから様々な活動に参加して、多くの貴重な体験をしていきます。楽しいことや喜びばかりではないかもしれません。辛いこと、悲しいこと、苦しいこと様ざまなことがあると思います。しかし、その中にこそ感動があり、皆さんを人間として成長させる体験も数多くあるものです。そのためにも、豊かな心、そして広く素直な心を持ち、人の心や想いを敏感に感じられる感性を磨くことが必要になってきます。

 私は、高校時代ほど、人生を方向付ける大切な時期はないと考えています。樹木の成長にたとえれば、それはまさに「芽吹く」時であるように思います。木々の芽が「芽吹く」までは、寒く厳しい冬の時です。その間はじっと我慢し、右の方に伸びようか、左の方に伸びようかと思い悩んでいるかのようです。しかし、春の息吹を感じた瞬間に、「芽吹く」方向を決めて、そのまま勢いよく、またたく間に力強く大きく成長していきます。

 新入生の皆さん一人一人が、本校の総合学科という特色の中で、それぞれの「芽吹く」方向をしっかり決めて、卒業の時には、力強い「芽吹き」を実現してくれることを願っています。

 結びに、保護者の皆様におかれましても、これからの三年間の高校生活について、ぜひお子さんと語り合っていただければ幸いです。そして、本校の教育方針や指導について、ご理解とご協力を賜り、新入生の皆さんの高校生活が、より楽しく、充実したものとなりますよう、私たち教職員とともに支えて頂くことをお願い申し上げまして、式辞と致します。

          平成27年4月8日   埼玉県立川越総合校高等学校長   柿沼 重信