講話 ・ 式辞

カテゴリ:校長日記

「ハナミズキのみち」

生徒の皆さんへ ③
令和2年4月22日


「ハナミズキのみち」について


埼玉県立川越総合高等学校
校長 服部 修


 川越市内では、例年より一週間ほど早くハナミズキの花が見ごろを迎えました。ハナミズキの原産地はアメリカです。アメリカ北部の地域では、日本の桜前線のようにハナミズキの開花状況を地域の情報として届けているそうです。
 さて、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、余儀なく自宅でお過ごしの皆さんに、今日は、「ハナミズキのみち」についてお話しします。
 岩手県陸前高田市に、海側から山側に延びる避難路の目印としてハナミズキの木が植栽されています。ハナミズキの避難経路を提案したのは、陸前高田市にお住いの淺沼(あさぬま)ミキ子さんという方です。淺沼さんは、人一倍責任感が強く、自分の生まれ育ったまちを愛していた息子さん(当時25 歳)を、東日本大震災の津波で失いました。ある晩、息子さんが夢の中に現れ、「津波から逃れる避難経路に沿ってハナミズキを植えてほしい。このまちが大好きだからずっと守っていきたい。」と告げられたのだそうです。その思いを受け止めた淺沼さんは、震災を風化させまいという願いを込めて1万人以上の署名を集め ました。そして、ハナミズキの花が咲く避難路を提案したのだそうです。
 本校では、平成24年(2011年)の10月以降、ボランティア活動を継続して行い、のべ579名の 生徒・教職員が宮城県気仙沼市を中心とした被災地に足を運び、「微力だけど無力ではない」を合言葉に、震災復興のお手伝いをさせていただいており ます。
 私たちのこれからの学びで大切なことは、人を思い、人と積極的に関わり、人と行動をともにすることです。時には日本語だけでなく、外国語を交え、海外の歴史や文化、思いや考えをしっかりと理解し、逆に、日本人としての思いや考え、文化や歴史をしっかりと伝える力が求められる時代が、東京 2020オリンピックを契機にまもなく到来します。
 休業が明けたら、新たな学校生活がスタートします。どうぞ学校や家庭の中で、友達同士の関係の中で、ハナミズキの花言葉「私の想いを受けてください」にあるように、様々な体験や学びの中で、「思いや気持ちをしっかりと受け止めること、そして、しっかりと伝えること」を大切にして欲しいと思います。
 保護者の皆様におかれましても、引き続き感染拡大防止の取組を徹底していただき、できるだけ早く学校が再開できますよう、ご理解とご協力をお願い致します。


参考ホームページ
陸前高田「ハナミズキのみち」の会 http://hanamizukinomichi.com/