講話 ・ 式辞

儀式等で お話しした内容を掲載いたします。

創立百周年記念式典式辞

 はじめに、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、式典には外部からの御来賓にお運びいただくことが叶いませんでした。本日ここに、学校関係者各位にご臨席を仰ぎ、埼玉県立川越総合高等学校創立百周年記念式典を挙行できますことを、心から喜びたいと思います。教職員を代表して御礼を申し上げます。

 令和の時代が訪れ、AIの普及により技術革新のスピードが加速する中、コロナ禍により驚くような変化が身の回りで起こっています。大きな転換点にある今、学校教育はどうあるべきか、本校の10年後、20年後の姿はどうあるべきか。そのヒントは、本校の歴史を振り返ることから得られるのではないかと考えました。そこで、記念誌から設立当時の様子やその後の変遷について、御列席の皆様と一緒に振り返ってみたいと思います。

 本校は大正9年4月に、「県立蚕業学校」として創立され、「県立農蚕学校」、「県立川越農蚕学校」と校名を変えながら、当時の輸出産業の花形だった生糸を生産する技術の振興・発展、人材育成のため重要な役割を担ってきました。戦後の学制改革により、昭和23年に「県立川越農業高等学校」として再編され、広く農業教育を推進し、農業とその関連産業の育成に貢献しました。そして、平成8年に時代の進展に対応した総合学科を設置し、校名を現在の「川越総合高等学校」に改め、「専門教育に重きを置く総合学科」として新たな道を歩みだしました。総合学科になって今年で26年目、卒業生は1万9千人を超え、校訓に掲げる「真理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」教育を実践し、社会に有為な人材を各界に多数送り出してきました。部活動においても、全国高校総体出場27回を誇る弓道部を筆頭に、川越農業高校時代には柔道部、剣道部、ソフトテニス部が全国高校総体に出場しています。昭和59年には、弓道部女子が全国選抜大会で団体優勝するなど、華々しい実績を数多く残しています。

 さて、足掛け6年にわたり取り組んできた「創立百周年記念事業」では、特に同窓生の皆様方から温かいご支援をいただいております。本日の式典をはじめとして、養蚕資料室の開設、平成28年にはアメリカへ、令和元年にはオーストラリアへ生徒派遣を行った国際交流事業の他、生徒の向学意欲を高める取組へのご支援を複数いただいております。モニュメントの設置や国旗掲揚台の移設、図書館蔵書検索システムの導入、グラウンド照明設備の改修等々、百周年の区切りを意義あるものにすべく、物心両面からご支援をいただくことができました。これらは貴重な学校の財産として、有効に活用させていただきます。

 生徒の皆さんには本校の伝統をしっかり受け継ぐとともに、この学校が時代の変化に合わせてしなやかに変化してきたように、これからの変化の激しい困難な時代を、川総で学び培った力をいかんなく発揮することにより、生涯にわたって学び続け、しなやかに強く生きてほしいと願います。また、優しさや思いやりを忘れず、周りの人と良好なコミュニケーションをとり、豊かで幸せな人生を送るとともに、地域コミュニティーや社会においても川総で培った人間力を発揮し、豊かで幸せな社会づくりに貢献することを期待します。

 最後になりましたが、歴代校長先生をはじめとする、旧職員の皆様方のこれまでの多大なご功績に対しまして敬意を表しますとともに、地域の皆様、埼玉県、川越市、同窓会、育英会、PTA、後援会等、関係各位のご芳情に感謝申し上げます。併せて、ご来賓の皆様におかれましては、今後とも本校に対しまして、一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 むすびに、これまで本校にお寄せいただいたご支援にお応えすべく、百周年を契機として、今後も教職員一同、川越総合高校のますますの発展に力を尽くすことをお誓い申し上げ、式辞とします。

 

   令和3年9月2日

                                  埼玉県立川越総合高等学校

                                   第27代校長 服部 修