講話 ・ 式辞

儀式等で お話しした内容を掲載いたします。

生徒の皆さんへ(緊急事態宣言再発出にあたって)

新型コロナウイルスの流行 第5波到来

 

 夏休みに入って2週間経過しました。生徒の皆さんは、部活動、特別実習、インターンシップ、進路活動、川総祭準備などの課外活動で、充実した毎日をお過ごしのことと思います。

 さて、新型インフルエンザ等対策特措置法に基づく緊急事態宣言が、本日8月2日(月)から8月31日(火)までの期間、県内全域を対象に再発令されました。生徒の皆さんには、日頃から感染防止対策の徹底をお願いしているところですが、改めて「自分と自分以外の全ての人たちの命を守る行動」への協力をお願いします

 夏休みに入ってから、本校関係者の新型コロナウイルス感染が相次いでいます。感染拡大が止まない場合には、昨年度と同様に文化祭や体育祭などの学校行事を見直すことも視野に入れなければなりません。今日から部活動については活動制限が始まりました。FFJの競技会では、大会が中止になった種目もあります。皆さんがこれまで大切にしてきたこと、頑張ってきたことを守るためにも、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けて、よりいっそうの協力をお願いします

 やるべきことはわかっているはずですが、声を大にして何度でも言います。登下校の際にはマスクの着用と寄り道しないことを徹底してください。私生活に於いても、感染リスクが高い行動(不要不急の外出や外食等)は自重してください。特に公共交通機関を利用する皆さんは、自分と自分以外の全ての人の「命を守る」行動、車中でのマスク着用の徹底、会話を控え、会話音量への気配りを含めた節度ある行動をお願いします。

 今回のいわゆる第5波は、これまでにないほどの早いペースで新規感染者を増加させており、極めて深刻です。皆さんの自覚と責任ある行動が本校の支えです。あらためてワンチームで取り組んでいただきたく、生徒の皆さんのご協力をお願いします。今こそ気を抜かないように!!

 

第1学期 終業式 校長講話

川総の学校文化をユニバーサルデザイン化しよう!!

 

 4月20日に本県に「まん延防止等重点措置」が適用されて以来、1学期のほぼすべてにわたって生徒の皆さんには学校行事や部活動など、様々な点で制約の多い学校生活を強いることになってしまいました。皆さんの頑張り、ご家庭のご理解・ご協力によって、何とか1学期の教育活動を無事終えることができました。長期間にわたる我慢の連続で、緊張感が薄れがちになっている人もいると思います。夏休みに向けてもう一度気を引き締め直して、日々の生活を大事に過ごしてください。各市町村で少しずつワクチン接種が進んでおり、長いトンネルの向こうに小さな光が見え始めています。皆さんにとっては我慢の連続で辛い毎日ですが、自律的な生活をしっかり送ることで県民全体の感染症対策に貢献しているということを認識し、もうひと頑張りしてほしいと思います。

 

 先日、授業見学にお邪魔したあるクラスで、「ユニバーサルデザイン」について勉強していました。2年次生の「保健」の授業でした。「ユニバーサル」とは「すべてに共通の」、「普遍的な」という意味で、「ユニバーサルデザイン」を日本語に言い換えると、「すべての人のためのデザイン」、「みんなにやさしいデザイン」という意味になります。でも、形あるものだけをさしているわけではありません。

 私たちのまちには、子どもから成人、お年寄り、男性・女性、外国人、車いすを利用する人、視覚障がい者、聴覚障がい者、そのほか外観ではわかりにくい障がいをお持ちの方、妊産婦、ベビーカーを押す人など、いろいろな人が暮らしています。「ユニバーサルデザイン」は、こうした年齢、性別、文化、身体の状況など、人々が持つさまざまな個性や違いにかかわらず、最初から誰もが利用しやすく、暮らしやすい社会となるよう、まちや建物、もの、しくみ、サービスなどを提供していこうとする考え方を意味します。

 この考え方は、1980年代にアメリカのノースカロライナ州立大学で建築や物のデザインを研究していたロナルド・メイス教授によって明確にされました。自身も障がいを持つ教授は、「障がい者など特別な人のための対応」と考えるバリアフリーに違和感を持ち、気持ちの上でのバリアを生み出さないデザイン手法を研究していたといわれています。教授は、「できるだけ多くの人が利用可能であるように製品、建物、空間をデザインすること」と唱えています。

 メイス教授はこの考え方をわかりやすくするために、7つの原則を作りました。

 1 誰でも使えて手にいれることができる(公平性)

 2 柔軟に使用できる(自由度)

 3 使い方が簡単にわかる(単純性)

 4 使う人に必要な情報が簡単に伝わる(わかりやすさ)

 5 間違えても重大な結果にならない(安全性)

 6 少ない力で効率的に、楽に使える(省体力)

 7 使うときに適当な広さがある(スペースの確保)

 7つの原則すべてに、当てはまるものを作りあげるのは大変難しいことですが、少しずつ、できることから実行に移し、たゆまぬ努力の積み重ねが思いやりのある社会の実現に繋がっていくのではないかと思います。

 こうした考え方を皆さんと共有し、川越総合高校のあらゆるところに取り入れていければ、もっと学びやすい、居心地の良い学校になっていくものと思います。創立110周年を迎える頃には、「ユニバーサルデザイン」に満ち溢れる川総になっていることが私の理想です。

 

 明日からの夏休み。2年ぶりに開催される大会や行事がいくつもあります。これまでの想いを成就させるためにも、決して事件や事故等に巻き込まれないよう、熱中症にならないよう十分注意して、充実した夏休みを過ごしてください。そして、9月1日には、元気な姿で始業式に臨んでください。

 翌2日には、昨年から延期になっていた創立百周年記念式典をウエスタ川越で挙行します。式典後のアトラクションでは、合唱やプレゼンテーションなど、生徒の皆さんがこれまで学んできたことをお客様に披露し、活気に満ちた川越総合高校の存在を世に知らしめましょう。そのためには、生徒・教職員全員が心を一つにして式典を迎えることが不可欠です。日々の行動に自覚と責任を持ち、夏休みを過ごすよう重ね重ねお願いします。

 以上で、校長講話を終わります。

  

埼玉県立川越総合高等学校

校長 服部 修

第1回防災避難訓練 校長講話

令和3年度 第1回防災避難訓練 校長講話

 

 おはようございます。

 今日も新型コロナウイルスに関連する話から始めなければなりませんがご容赦ください。先週金曜日に埼玉県では対策本部会議を開き、「まん延防止等重点措置」の適用区域について、現在の2市から20の市と町に拡大することを決定しました。期間は、明日7月20日から8月22日までです。現在県内では、さいたま市と川口市の2市が「まん延防止等重点措置」の適用区域になっています。しかし、県内で感染が急速に拡大し、特に都内への通勤・通学などに起因する「東京由来」の感染が急増していることから、東京都に近接する県南部と東部のほぼ全域に相当する18の市と町を対象に加えました。これらの地域は、「直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者が15人以上」で、さらに「狭い地域に陽性者が密集し、感染リスクが高い」ということです。外出する際は、都内への往来は避け目的地のみ行き来することとし、他に立ち寄るようなことをしないでください。

  さて、本日の第1回防災避難訓練は、学校にいるときに地震が発生したという想定で行われたものですが、在校時に地震に遭遇する確率は10%程度だと言われています。休日や深夜、あるいは自分一人で家にいるときに地震が発生したら、命を守るためにどのような行動をとったらいいのか?瞬時に判断できる力を身に付ける必要があります。

 火災の他にも、津波被害や夏から秋かけては落雷・豪雨・竜巻・河川の増水。そして、それに伴う停電・浸水など、多岐にわたる危機管理が求められる時代です。今日の訓練は、安全に避難して命を守るという、最低限のところまででした。本校は川越市から緊急時の避難場所に指定されています。地域から保護されるだけの立場ではなく、地域を支える役割を果たすことも期待されています。自分たちよりも幼い園児・児童を誘導して避難したり、高齢者の方々に何かできることはないだろうかと考えたりすることも必要です。避難所の準備、停電やコロナ対策など、更なる対応が必要であることなども考えておかなくてはなりません。停電が起こり、夜の暑さ又は寒さ、スマホが使えないために全く情報が入らない状況などを想像してみてください。コロナ禍に於いては、避難所生活もより不便なものになること想像に難くありません。私たちは災害をついつい他人事のように感じてしまいがちです。しかし、このコロナ禍がこんな状況になることを誰が予想できたでしょうか?

 もう一度いざというときの準備、「心の準備」、「ものの準備」、家族との「連絡の準備」など、確認してみてください。

  明日で一学期が終わります。全員が元気に登校することで、有終の美を飾りましょう。今年も成績優良者に賞状と粗品を用意しました。該当の人は、通知表受領後に校長室へ取りに来てください。

 以上です

 

夏休みまであと9日 ここが頑張りどころです!

夏休みまであと9日 ここが頑張りどころです!

 はじめに、全国活地で発生している局地的豪雨に起因する災害に被災された方々に、この場をお借りしてお見舞い申し上げます。本校では、防災避難訓練を来週月曜日に予定しています。皆さん一人一人が、緊急時にどのような行動をとるべきかをあらためて考え、災害への備えをもう一度確認する機会にしてください。台風や大雨は、毎年大きな災害をもたらします。警報などの防災気象情報を利用して、被害を未然に防いだり、軽減したりすることが可能です。テレビやラジオ、インターネットなどの気象情報に十分注意してください。台風や大雨の危険が近づいているというニュースや気象情報を見たり聞いたりしたら、早め早めの行動を心掛けてください。

  次に、昨日、さいたま市営浦和球場で行われた「全国高等学校野球選手権埼玉大会」に参加した皆さん。炎天下での応援、ありがとうございました。試合の方は、本校が先制点を挙げ、6回までシーソーゲームを繰り広げていたのですが、雷雲の接近とその後の降雨のため、3対6のコールドゲームで惜敗するという残念な結果に終わりました。この日のために日夜努力してきた野球部員の健闘をたたえるとともに、これまで部員を支えてきてくださったご家族や卒業生、指導にあたられた関係の皆様、応援してくれた生徒の皆さんに、あらためて感謝の気持ちをお伝えします。

  最後に、1学期も残すところあと9日。

 この週末から夏休みにかけて、3年次生最後の大会やコンクールに挑む部活動があります。また、開催が間近に迫っているオリンピック・パラリンピックに向けて、競技会場の最寄り駅(東武東上線の川越駅、朝霞駅、和光市駅)を草花装飾するプロジェクトも始まります。このような中で、東京都では今日から来月22日まで4度目の緊急事態宣言発令。埼玉県も、まん延防止等重点措置が継続されることとなり、一人一人が新型コロナウイルス感染拡大防止対策徹底のためにさらなる対応が求められます。

 繰り返しになりますが、学校が一丸となって取り組んできたこれまでの努力が新型コロナウイルスの感染拡大によって水の泡にならないよう、気を抜かず、これまでどおり、日々の行動に自覚と責任を持ってお過ごしください。

 生徒の皆さんへ再度のお願いです。

 

県立高校における新型コロナウイルス感染者の発生状況について

県立高校における新型コロナウイルス感染者の発生状況について(放送による講話)

 

 来週月曜からの一週間は期末考査期間です。試験を前に少しだけ時間をいただき、新型コロナウイルスに係る県内の状況についてお知らせします。

 4月以降、県立高校で確認された陽性者のうち、校内での接触が理由で確認された陽性者の割合は、4,5月が7.9%だったのに対して、6月は27.9%と増加傾向にあります。今日の読売新聞朝刊では、都内においては10代の新規感染者が急増しているとのこと。デルタ株の感染力がこれまでのものと比べて強力なことから、第5波の到来を予見する評論も目につきます。

 感染が増えている要因が、自粛疲れなどによる気の緩みなのか、変異株の影響なのかは正直言ってわかりません。感染拡大をできるだけ食い止めるよう、国民一人一人が隙を作らないよう自重したり、状況に応じた感染拡大防止対策を国や県が行ったりするなど、誰彼問わず一丸となって取り組まねばならない状況に変わりありません。校医の山田先生は、「感染リスクの高い行動を控えること、日頃の健康観察の徹底が何より有効な感染防止対策」と話しておられます。

 先月クラスターが発生した西部地区のある高校では、同じクラスで生徒2人の陽性者が確認されたことから、2日目は当該クラスの生徒全員を出席停止とし、2日目に別学級生徒の陽性が確認されたことから、3日目は当該学年を学年閉鎖したそうです。3日目、新たな陽性者が確認され、PCR検査の対象が学年をまたぐ部活動まで広がったことから、4日目以降学校全体を閉鎖しました。学校再開の準備をしていた7日目、検査対象となっていない生徒の陽性が新たに確認されたことから、学校閉鎖を延長したそうです。

 学校で感染拡大が起こった場合には、個人の問題にとどまることなく、クラス、学年、学校全体に影響を及ぼしかねません。もし今ここで学校が止まってしまったら、進路に係る重要な時期を迎えている3年次生にとっては大ダメージです。

 学校での感染率が増加傾向にある現状を踏まえ、引き続き感染防止対策の徹底を皆さんには強くお願いします。先日お配りした通知にあるように、ご家族に体調不良の方がいたり自身の体調がすぐれない場合には、無理して登校しないようお願いします。また、デルタ株については、人込みで行違っただけで感染してしまうケースなどもオーストラリアで報告されています。聖火リレーなど、県内各地で人だかりができるような場面も来週は想定されることから、軽率な行動を自重するようお願いします。

 なお、同居家族の発熱等が明らかにワクチン接種による副作用と判断される場合には、生徒の登校は可能です。不安な場合には、学校へ直接相談してください。

 最後に、これまで三カ月、皆さんの協力と頑張りのお陰で何とか学校を動かすことができました。本当にありがとうございます。週が明けると終業式まで半月余り。気を抜かずに、最後まで頑張り通しましょう!!

 

まん延防止等重点措置の期間再延長にあたって

生徒の皆さんへ(まん延防止等重点措置の期間再延長にあたって)

 

 昨日で終わるはずだった埼玉県のまん延防止等重点措置期間が、7月11日(日)までさらに3週間延長されます。本県の現在の感染状況については、新規陽性者数の減少傾向がみられる一方、病床使用率が下がりきらず、感染力が強いと言われているデルタ株への懸念が存在することから、引き続き、感染拡大防止対策が必要な状況です。川越市は措置区域から除外されましたが、さいたま市と川口市は引き続き対象となっていることから、学校としては感染防止対策を徹底した上で教育活動を継続したいと考えています。

生徒の皆さんには、

① 日々の感染予防(健康観察の徹底、感染防止対策の徹底、食事中の会話禁止)

② 登下校時の感染予防(三密の回避、飲食店等への寄り道をしない)

③ 熱中症対策と感染予防(ソーシャルディスタンスの確保、マスクなしでの会話を避ける、適度の水分補給)

④ 部活動中の感染予防(更衣場面、下校時等における感染防止の徹底)

について、あらためて徹底をお願いします。

 また、ワクチン接種の予約券が届き準備を進めている人は、そのことを担任の先生に申し出てください。現在、文部科学省が出欠の扱いについて検討しているので、どのような配慮が学校としてできるか後日お知らせします。

 さて、先週は部活動の活躍が目立つ一週間でした。高校総体の県予選に参加した部がいくつもありました。バレーボール部が強豪校を倒してベスト32まで勝ち上がり、バドミントン部の一年生部員がシングルで地区大会を勝ち上がって県大会でも初戦を突破するなど、これまでにない実績を残しました。文化部も、吹奏楽部が校内演奏会を行ったり、書道部が硬筆展覧会に力作を出品したりと、昨年の今頃のことを思うと、学校のあるべき本来の姿が戻りつつあることの喜びを実感しています。

 とりわけ新型コロナウイルスの感染拡大により、昨年から今年にかけてイレギュラーな対応を何度も迫られてきました。しかし、このことはどの学校も同じです。本当に強い人間は、与えられた環境を受け入れ、その中で最高のパフォーマンスを目指して努力するものです。みなさんが、これまで協力し、創意工夫しながらチーム力の向上、競技力の向上、精神力の向上などに努力してきたことは、大会やコンクールに限らず、人間としての成長に大きな成果をもたらすはずです。

 3年次生はこれまでの努力と鍛錬の集大成を見せてください。2年次生1次年生は3年次生を支え、その雄姿を目に焼き付けてください。是非、それぞれが持てる力を存分に発揮して更なる成果を残してもらいたいと思います。

 今週は学年別の遠足や球技大会など、久しぶりの行事が予定されています。梅雨入りしてから不安定な天候が続いています。体調管理に留意し、アクティブにこの一週間を乗り切りましょう。

 

保護者の皆様へ(三者面談の実施にあたって)

保護者の皆様へ(三者面談の実施にあたって)

 

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、川越市が対象になっている「まん延防止等重点措置」が再延長されました。このような状況下で、三者面談のためにわざわざ学校までお運びいただきますことに心から感謝申し上げます。

 さて、私事で恐縮ですが、着任2年目を迎え、「いかにして生徒の力を伸ばすか」が、自身の大きな課題になっています。

 「馬を水辺に連れて行くことはできるが、飲ませることはできない。水を飲むのは馬自身である」というイギリスのことわざがあります。「馬が水を飲むかどうかは馬次第。人は他人に対して機会を与えることはできるが、それを実行するかどうかは本人のやる気次第である」という意味です。

 大人になったときに、自分のやりたいことは何だろう?自分のやりたい仕事は何だろう?あるいは、どういう仕事が自分に向いているのだろう?

 そのためにはどういう勉強が必要なのだろうか?

 あるいはもっと直接的に、身近にいる大人を見て、自分はこういう人になりたい。

 そう思うかもしれません。そうなれば、自分がどのような勉強をしなければならないのかわかりやすくなると思います。そのようにして、自分から勉強をする気持ちを高めてやる気を出すことにより、はじめて水を飲むことができるのです。

 本校は創立101年目、総合学科に転換して26年目を迎えます。県内外から高い評価を受ける実績をこれまで築き上げてきましたが、本校に学ぶ生徒の素質や可能性を考えると、それはまだまだ十分ではないと感じています。生徒の学ぶ意欲を掻き立て目指す方向に導くのが我々教師の使命ですが、努力が確実に報われる高校での3年間をいかにして創り上げていくか?

 コロナ禍で様々なことが変わろうとしている中で、保護者の皆様にもいっしょにお考えいただき、お子様の成長と飛躍の後ろ盾となれるよう、ご協力をお願いします。

 

埼玉県立川越総合高等学校

校長 服部 修

 

生徒の皆さんへ(まん延防止等重点措置の再延長にあたって)

 生徒の皆さんへ(まん延防止等重点措置の再延長にあたって) 

 

 北海道、東京、愛知、大阪、兵庫、京都、岡山、広島、福岡の9都道府県に出されている新型コロナ感染防止のための緊急事態宣言が、本来なら今日で終わるはずだった期限が来月20日まで延長されます。併せて「まん延防止等重点措置」についても埼玉、千葉、神奈川、岐阜、三重の5県の期限を同様に再延長することを、28日(先週金曜日)に政府が決定しました。埼玉県の大野知事は同じ日の記者会見で、「可能な限り感染者数を下げ、長きにわたる措置をこの期間内で終わらせたい」と述べています。県内の新型コロナウイルス状況については、「新規陽性者の増加ペースはこれまでよりも下がっているが、いまだ高止まりが続く。変異株の分からない点も多く、いつ爆発的感染に結びつくか予断を許さない」と、慎重な姿勢を崩していません。国内のワクチン接種は、先週末までにおおよそ810万人が一回目の接種を終えたところで、国民全体の一割にも届かない状況です。医療従事者に続き高齢者、基礎疾患のある方、高齢者施設従業者の順で接種が進められ、一般の方への接種は7月中旬以降に開始できるかというのが実情のようです。

 繰り返しになりますが、学校で教育活動を継続するために今必要なことは、これまで以上に感染防止対策を徹底し、校内での感染者を絶対に出さないこと。先週末には、検定試験や部活動(高校総体の県予選が目前に迫っている部が練習試合を行いました)で頑張っている人、地域の活動に参加した人たちが数多く見られました。今しかできないことを、限られた条件の下でしっかりやり遂げることが重要であると感じています。

 ① 学校の内外を問わず十分な感染症対策を行う。

 ② 規則正しい生活習慣の徹底を図り、不要不急の外出は避ける。

 ③ 発熱等の風症状がある場合、ご家族に同様の症状がある場合には、登校しない。

 ④ 部活動前後の更衣時の会話を禁止するとともに、栄養補給・給水時の感染防止対策をよりいっそう徹底する。

 ⑤ 下校時の寄り道による飲食は絶対にしない。

以上5点について、再度ご協力をお願いします。

 さて、先週の授業では中間考査の考査返却を行ったり、1年次生の多くが熊谷市まで赴きセンター実習に参加したり、あわただしい一週間でした。また、今日から一週間かけて全学年一斉に三者面談を行います。3年次生は2年ぶり、1・2年次生は初めての面談です。日ごろの学校生活や進路のこと、科目選択や家庭での学習状況など、学校とご家庭が皆さんの学びをより充実させるために情報共有する機会でありますので、面談の事前・事後の対話(特にご家族との)を大切にしてください。授業を半日にして面談を行う以上、それに見合った成果を挙げなければなりません。1学期が半分以上経過したこのタイミングでこれまでの学校生活を振り返るとともに、午後の時間を自身の成長のために有効に使ってください。

  最後に、高温や多湿といった環境下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高くなる恐れがあるので、細心の注意を払って行動するようお願いします。

 

令和3年度生徒総会・FFJ総会 校長挨拶

なぜ「あいさつ」が必要なのか

 

 先週土曜日に「九州北部と中国・四国で梅雨入りがしたとみられる」との発表が気象庁からありました。平年より20日以上早く、四国では1951年の統計開始以来、最も早いそうです。活発な梅雨前線に起因する局地的豪雨によって起こる土砂災害や河川の増水、低い土地の浸水などへの警戒が必要な季節になりました。自宅周辺のハザードマプを確認して緊急時の約束事を家族と確認するなど、万が一の時の備えを怠らないようにしてください。

 せっかくの機会ですので少し時間をいただいて、「あいさつ」の話しをしたいと思います。生徒会長の浅賀さんと「皆が自然にあいさつを交わす学校にしたいね」と話したことを、2・3年次生には以前お伝えしました。新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、緊急事態宣言対象地域の拡大であったり、まん延防止等重点措置の期間延長であったり、辛くて厳しい状況が続き、先を見通すことができない中で、生徒の皆さん一人一人が今やるべきことをしっかりと理解して行動し、毎日笑顔であいさつをしてくれることに感謝しています。正門前で自主的に声掛けをしてくれている有志生徒の皆さんや先生方、時には、校長室前を通過する際に、中にいる私にわざわざ声をかけてくれる人もいます。

「あいさつが大切なのはわかるけど、なぜなのか理由を考えるといまひとつわからない・・・」という人もこの中にいのるではないでしょうか。あいさつはなぜ大切なのか?あらためて言葉の意味や歴史から考えてみたいと思います。

 そもそも、あいさつという言葉は、中世に日本に輸入された漢語で、元来、禅宗において僧が問答を繰返し合う意味だったそうです。現在は、「他人に対して尊敬や親愛の気持を表わす動作、言葉、文面などを意味する」そうです。ポイントは「尊敬や親愛の気持を表わす動作、言葉、文面などを意味する」という部分。つまり、あいさつは尊敬や親愛の気持を表わす人間の所作なのです。皆さんは小さい頃から、あいさつは大事だと教えられてきたと思います。あいさつはコミュニケーションとして肝心な、そして最初の一歩なのです。その一歩を踏み出すコツが掴めれば、家庭や学校、会社などでの人間関係(コミュニケーション)を良くしていくきっかけにできるのです。ビジネスマナーの一つとしても、「あいさつができない人」はコミュニケーションができないと思われがちです。コミュニケーションができないのですから、仕事もできないとみなされ、低い評価を受けてしまうという悪循環に陥りやすくなります。

 世界各国には必ずあいさつの言葉があります。「おはよう」だけでも色々あります。英語は「グッド モーニング」、フランス語は「ボンジュール」、スペイン語は「ブエノス ディアス」、韓国語は「アニョン ハセヨ」、中国語は「ザオ  シャン ハオ」。日本社会の常識プラス万国共通のルールということは、世界の常識でありルールであるといえるでしょう。

ちょっとしたコツを掴み、あいさつをする習慣が定着すればその効果を倍増することができるので、少しでも取り入れ工夫していきましょう。

・ポイントとして

① 笑顔で明るくあいさつをする

② ハッキリとあいさつをする

③ 相手の方向に体を向け、相手の目を見てあいさつをする

 このようなあいさつを毎日続けていきましょう。繰り返しになりますが、あいさつはコミュニケーションの第一歩なので、続けることが大切です。万里の道も一歩から。忘れがちですが、ファーストステップの重要性を認識しながらあいさつを励行しましょう。社会の仕組みの根本は人と人の関係性で成り立っています。友達や先生、家族でも同じです。人とのコミュニケーションは避けられず、必然的にあいさつも避けられません。あいさつはコミュニケーションの基本中の基本でありながら、「必須のスキル」であり「最重要アイテム」だと理解してください。特に新入生や社会人一年生の人は、ぜひともこのスキル&アイテムを獲得してください。そうでない人も、原点に帰る意味で再確認してみてください。

 最後に、本日の総会の意義につい確認します。

 生徒総会は、今年度の生徒会活動の内容を審議・決定するために行われます。言うまでもなく生徒会は、生徒のためにある組織です。皆さんはこれまで学校生活を送る中で、生徒会があって良かったと思ったことはありましたか?もし無いのなら、生徒会活動は必要ないのかもしれません。活動しているのかどうかがわからないような生徒会ではなく、生徒が力を合わせて取り組まなければならない時に、存在感を発揮できる生徒会を皆さんの手で作り上げてください。

 皆さん一人一人が生徒会の一員であり、主役です。生徒会は、先生から与えられた仕事をこなすためにあるのではありません。皆さん一人一人が、川越総合高校での学校生活を、自分たちの手でもっと充実したものにしていくために、活動をどのように改善したらよいかを考え、行動に移すことが必要です。生徒会があなたのために何をしてくれるのかを求めるのではなく、あなたが生徒会や学校のために何ができるのかを自問自答して欲しいと思います。生徒会活動を通して、主体性・協働性・創造性を高めてください。

 結びに、川総の生徒会活動が、皆さんの未来を創り出すことに貢献することを期待し、私の挨拶とします。

 

挨拶の重要性が理解できるおすすめの一冊 「挨拶のバカ力」 出版社: 三五館

概要

 月曜から日曜までの7日間に7つのことを日ごとに実践していけば、1週間で伝説になれるという本。著者は金原亭世之介という真打ちの落語家の方で、大正大学の客員教授をされています。

 

挨拶の方法や意味を具体的に学べる動画 NHK for School 「挨拶の魔法」

概要

 あいさつの方法を具体的に学ぶ10分間の学習動画です。

https://www2.nhk.or.jp/school/movie/bangumi.cgi?das_id=D0005190061_00000

 

令和3年度離任式 校長講話「一会一生」

令和3年度離任式  校長講話「一会一生」 

 4月も下旬になり、日ごとに木々の緑が鮮やかさを増しています。

 1月8日から発出されていた埼玉を含む1都3県の緊急事態宣言が3月21日をもって解除され、ちょうど一カ月経過しました。4月に入ってから新規陽性者数が下げ止まりから増加に転じ、大阪などの関西地区に続いて12日から東京都においてもまん延防止等重点措置が実施されました。さらに、大阪、兵庫、京都、東京を対象に、今月25日から5月11日まで再び緊急事態宣言が発令される見込みです。本県においても、新規陽性者数はリバウンドの様相を示しており、今後の急拡大から医療提供体制の逼迫を抑えるため、20日からまん延防止等重点措置が実施され、「連休中の外出を控えるように」との訴えかけを大野埼玉県知事は繰り返し行っています。基本的な考え方はこれまでと大きく変わりません。これまで1年間の経験で、感染リスクの高い場面や行動などもわかってきました。生徒の皆さんには、「感染再拡大を防ぐのは私たち一人ひとりだ」ということをしっかり自覚して欲しいと思います。

 

 さて、今日は離任式です。離任式は、私たちから3月までお世話になっていた先生方に感謝の気持ちをお伝えするとともに、先生方からも、皆さんに対して離任の思いを伝えていただく最後の機会です。「一会一生(いちえいっしょう)」という言葉があります。「一度会ってできたご縁は一生の宝になる」といった意味ですが、それだけ、人との出会いはかけがいのないものなのだと私は思っています。残念ながら今年の離任式には主役であるはずの先生方をお招きすることができません。メッセージを寄せていただいた先生方のお言葉、残念ながらお言葉をいただくことができなかったけれども、今までお世話になった先生方との出会いや思い出を大切にして、これからの学校生活に活かしてください。

 それでは、令和3年度当初の人事異動で転・退職された先生方をあらためて紹介します。3月31日付で15名の先生方がご転出、ご退職され、4月1日付で14名の先生方が新たに着任しております。

 

 中略

 

 むすびに、はじめにお話ししたように、「一会一生(いちえいっしょう)」の学びを、皆さんにはこの場であらためて感じて欲しいと思います。

 学校を離れた先生方の、今後のご活躍とご多幸を心からお祈りしています。

 

開校記念日について

 

開校記念日について

  明日の4月15日(木)は開校記念日です。本校は大正9(1920)年4月15日に開校し、今年で101年目を迎えます。「県立蚕業学校」として県立学校の中では10番目に設立され、「県立農蚕学校」「県立川越農蚕学校」と校名を変えながら、当時の輸出産業の花形であった生糸を生産する養蚕技術の振興・発展のために重要な役割を担ってきました。戦後の学制改革により、昭和23(1948)年には「県立川越農業高等学校」として広く農業教育を推進し、農業とその関連産業の育成・振興に大きく貢献してきました。平成8(1996)年に時代の進展に即応した総合学科を設置し、校名を現在の「県立川越総合高等学校」に改め、農業・家庭科目を主とした総合学科高校として新たな道を歩み出し、26年目を迎えます。卒業生は1万9千5百人を超え、皆さんのご家族にも卒業生や在校生がいるご家庭があると思います。まさに校訓に掲げる「真理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」教育を実践し、社会に有為な人材を多方面に多数輩出してきました。

 昨年(2020)創立100周年の節目を迎えましたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、1月26日(火)に予定されていた記念式典を9月2日(木)に延期し、多くの方々が安心して参加できる式典を目指し仕切り直しすることとしました。本来なら、この3月に卒業していった総合学科第23期生を中心に、式典を盛大に挙行するはずでしたが、その機会を持つことができず、23期生は無念の思いを残しつつ卒業しました。在校生の皆さんには、その思い是非とも晴らしていただきたいと思います。生徒の皆さん一人ひとりが、開校記念日を機に気持ちを新たにし、今後とも、①豊かな感性を育み 、②謙虚さを持ちつつ自らを律し、③主体的に行動することに一層邁進し、 川総生としての誇りを抱きつつ、学業や部活動、学校行事を通して充実した高校生活を送ってもらえるよう期待しています。

 明日は休業日となります。母校の101年の歴史と伝統に感謝し、「広い視野を持ち、夢の実現に向けて学び続ける生徒」として、有意義にお過ごしください。

 

令和3年度 入学式 式辞

式 辞

 

 本日晴れて「県立川越総合高等学校」に入学された新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。すべての教職員とともに、皆さんの入学を心から歓迎いたします。そして、皆さんを今日まで育て、勉強を支えてこられたご家族をはじめ関係の方々にも、心よりお慶びを申し上げます。

入学式は、新入生の皆さんを歓迎する式典であるとともに、「この高校で学ぶ」意識を確認していただく機会でもあります。この記念すべき4月8日を、「今日この日から始まる、川越総合高校での高校生活を実りあるものにするぞ!」という宣言の日にしてもらいたいと思います。

 さて、本校は、大正9年4月、「県立蚕業学校」として創立され、「県立農蚕学校」、「県立川越農蚕学校」、と校名を変えながらも、当時の輸出産業の花形であった、生糸を生産する養蚕技術の振興・発展のため、大きな期待を受け重要な役割を担うとともに、その責任を果たしてまいりました。戦後の学制改革により、昭和23年には「県立川越農業高等学校」として、広く農業教育を推進し、農業とその関連産業の育成・振興に大きく貢献してきました。そして、平成8年には、時代の進展に対応した総合学科を設置し、校名を現在の「県立川越総合高等学校」に改め、「農業科目を主とした総合学科」として新たな道を歩みだし、今年で26年目、創立101年目を迎えます。卒業生も1万9千5百人を超え、まさに校訓に掲げられている「心理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」教育を実践し、社会に有為な人材を多方面に多数輩出してまいりました。

 ただ今、入学を許可しました新入生の皆さん。皆さんは、9年間の義務教育を終え、自分の意思で本校への進学を決意し、合格されました。川越総合高校は皆さんの入学を心から歓迎いたします。皆さんは、伝統ある本校で、そして、地元から深く愛されている本校で学べることに誇りを持ってください。今まさに、大きな希望と幾ばくかの不安を胸に、新たな学校生活を始める皆さんに、あらためて、学校とはどういうものか、お話ししたいと思います。

 学校は、学びあうところです。教科の勉強はもちろんですが、それ以外にも様々なことを、教職員から、また生徒どうしで学ぶことができます。本校には、いろいろな種類の、そして数多くの、学びの仕掛けがあります。皆さんは、それらの仕掛けに気付く人になっていただきたい。どうすれば仕掛けに気付く人になれるか。まずは、好奇心旺盛であること、そして、謙虚であること。世の中は学ぶべきものであふれていることを知っている人、そして、自分には足りないものがあることを自覚している人は、学びのチャンスをつかむことができます。学びのチャンスをつかむことができる人は、大きく成長するはずです。

  次に、学校は、小さな失敗や挫折を経験するところです。大人になってから初めて失敗をしたのでは、立ち直り方がわからず、前へ進めなくなってしまうかもしれません。学校の中で経験する小さな失敗や挫折を大切にしましょう。それらの経験は、きっと皆さんを、強くたくましい人にしてくれるはずです。ただ、皆さんは、失敗したとき、「ごめんなさい」ときちんと言うことができる人であって欲しい。学校は、皆さんの小さな失敗や挫折を見守り、支える存在でありたいと思っています。

 そして、学校は、互を認めあうところです。認めあうとは、決して、ぬるま湯のような関係であるということではありません。本校には、生徒・教職員あわせて800人近くの人たちがいます。それぞれ個性を持った人たちが、互いに切磋琢磨し、高め合う関係を築き上げていきます。まずは、皆さんが他者から尊重されるために、皆さん自身が他者を尊重するというところから始めましょう。互いに認めつつ、みんながレベルの高い居心地の良さを感じられる集団になりましょう。

 最後になりましたが、新入生のみなさんが、この川越総合高校で過ごす限られた時間を大切にしてください。そして、みなさんのその大切な時間を、私たち教職員も一緒に共有できることに深く感謝して、入学式の式辞といたします。

                         令和3年4月8日   

 埼玉県立川越総合高等学校 校長 服部 修

 

令和3年度 第1学期 始業式 講話

令和3年4月8日(木)

体育館にて

令和3年度第1学期始業式 講話

 

 皆さんおはようございます。中院の桜が葉桜になり、総合学科棟前のハナミズキが見ごろを迎えました。例年より早い春の訪れにウキウキした気分になります。このような中で新年度を迎えることができ、大変嬉しく思います。反面、コロナ禍の中での学校生活には息苦しさを感じる部分もありますが、あえて今日は感染症拡大防止対策の話を封印します。

 令和3年度最初の始業式を迎え、ここにいる473名全員が進級して一つ年次があがりました。おそらく、何らかの新しい決意をして登校してきた人も多いのではないかと推測します。最初に2・3年次生の皆さんにお願いしておきたいことがあります。今日の午後、総合学科第26期の入学生を迎えます。新入生の皆さんが早く学校に慣れるよう、先輩として思いやりの心を示してあげてください。何気ない細かな心遣いや気遣いは、きっと新入生には大きな励ましになると思います。そして、これから始まる川越総合高校での学校生活の送り方について、色々とアドバイスしてあげてください。よろしくお願いします。

 新たな年度を迎えるにあり、ここでは、学年別に必要と思う心構えについてお話ししたいと思います。

 2年次生の皆さん、目標をはっきりと定めて、その目標に向かって「挑戦」してください。毎日の授業を真剣に受けることはもちろんですが、各種資格試験に積極的にチャレンジしてください。資格は皆さんの主体的に学ぶ姿勢や態度を育て、必ず各自に対する評価に繋がります。2年次の過ごし方でほぼ進路の方向づけは決まってきます。大変重要な1年になります。部活動や課外活動でも中心的な活躍が期待され、忙しい一年になると思いますが、学習に、部活動に、全力で挑戦してください。

 3年次生の皆さんは最上級生になります。学習や部活動だけでなく、学校内外での挨拶、みだしなみ、自転車や公共交通機関での乗車マナーに至るまで、最上級生としてのふるまいが求められます。そして、新入生や新2次年生をリードしていってください。川総の伝統や校風を作り出す責任は最上級生である3年次生にあります。卒業していった23期生の先輩たちは立派な卒業式を終えました。そのバトンをしっかり引き継ぎ、今まで以上に全力で、何事にも挑戦する本校の伝統、校風を発展させてください。また、3年次生の皆さんは進路決定の時期を迎えます。そのことを強く意識して、何事にも全力で取り組むことを期待します。

 長い人生の中で必死に学ぶことができるのは高校時代だと思います。一生懸命に勉強した、努力した、その経験は大人になったとき、必ず活きてきます。それは全ての生徒の皆さんに共通しています。「挑戦すること」「創造すること」「継続すること」を生活の中心に据え、勉強、部活に全力投球してください。勉強でも部活動でも最高の準備、最高の成果を目指してください。中でも、不得手なものへの「挑戦」、苦手なものを克服する「挑戦」、未知なるものへの「挑戦」に果敢に取り組んでください。自分を変えるためには、「決意」や「想い」が必要です。この1年をどんな年にするのか、何をやり抜くのか「決意」し、「想い」を強く持ち、スタートし、「挑戦」してください。皆さん一人ひとりにとって、飛躍の一年、成長の一年になることを願い、第1学期始業式の挨拶とします。

 

令和2年度第3学期終業式 講話

校長講話(放送による)

令和3年3月24日(水)

 

令和2年度第3学期終業式 講話

 

 皆さんおはようございます。放送とは言いながら、今年度の最後にこうしてまた皆さんにお話しできることを幸せに思います。

 学年末考査、入試、球技大会と慌ただしい中で、新しい春の訪れを感じさせる毎日が続いています。穏やかな日和は穏やかな心を引き出し、穏やかな心を持った人々を引き付けてくれます。私も、川総で皆さんとともに歩んできた12か月の間に沢山のことを学びました。豊かな学びは、本校の落ち着いた雰囲気のおかげであると、この恵まれた環境に感謝の気持ちがこみ上げてきます。生徒の皆さんもこの一年よく頑張りました。この後の表彰でも披露させていただきますが、この度、国家資格である3級フラワー装飾技能士に合格した人が4名出ました。検定試験に向けた準備が十分に行えない中で、立派な成果を収めました。他の資格等についても、日々の努力を大きな成果に結びつけた人たちがいます。この場をお借りして、敬意を表します。

 さて、およそ2か月半にわたった首都圏(1都3県)の緊急事態宣言が21日に解除されました。ここ数日の感染状況を見る限り、県内では下げ止まりの状況が続いています。一方で、2カ月半続いた自粛要請に疲弊する人や、自粛に飽き飽きして、先週末には外出する人が増え、自粛の「お願い」に頼った感染対策には限界が見えてきました。今最も注意しなければならないのは、開放感によって人出が急激に増え、陽性者が急増するリバウンドです。陽性者が爆発的に増えてしまえば、再び感染対策を強化せざるを得なくなります。宣言の解除は、「すべての行動をコロナ前に戻して良い」ということを意味しているわけではありません。私たちはこれから先、新型コロナウイルスとどう付き合っていくべきなのか?ワクチンが行き渡るまでは、宣言が解除されても、しばらくの間は、私たちの生活が制約される状況が続くものと思われます。

 宣言の解除に伴い、政府は新型コロナウイルス対策の「基本的対処方針」を変更するとのことです。新たな対処方針では、「社会経済活動を継続しながら再度の感染拡大を防止するための取組を進める」としています。解除後も、飲食時の感染防止や、変異したウイルスの監視体制の強化、感染拡大の予兆をつかむための戦略的な検査の実施、安全で迅速なワクチン接種、次の感染拡大に備えた医療体制の強化といった5つの柱を徹底し、感染の再拡大防止に全力を挙げるとの方針を、菅総理大臣が先週明らかにしています。 

 新型コロナウイルスが流行するこれまでの過程では、最初に歓楽街に出入りする人の間で陽性者が増え、家族間や高齢者施設で働く若い従業員などに感染が広がっていきました。そこからリスクの高い高齢者へと感染が広がることで、重症者が増えたのはご案内の通りです。できることは限られますが、もう一度基本に立ち返って、手洗い、手指消毒、食事の際の会話の禁止などの徹底について、御協力をお願いします。

 今日は、若者の政治参加について話しをします。

 福井県鯖江市役所にあるJK課は、地元の女子高生たちが中心となって、自由にアイデアを出し合いながら自分たちのまちを楽しむ、市民協働推進プロジェクトです。さまざまな市民・団体や地元企業、大学、地域メディアなどと連携・協力しながら活動を行っています。プロジェクトのそもそもの目的は、地域の活性化。8年前に行われた大人版地域活性化プランコンテストで、「地域や社会に文化的な影響を与え、鋭く観察している女子高校生を主役に、まちづくり活動をしたらどうか」と提案されたのがきっかけです。8年経過した今、市の担当者が一番感じていることは、若者の声を受けてまちや大人が変わったこと、若者自身の意識に変化が見られたということ。これまで、女子高校生の発想から、図書館の空き机がわかるアプリの開発、スイーツ商品の企画、ハロウィンに仮装してごみ拾いを行なう「ピカピカプラン」などを実施しました。事業化に際し、アプリ開発ではIT企業、スイーツ企画では市内のパティシエグループなど、地元の企業や団体、ボランティアグループが次々と名乗りを上げました。

 こうして、自分たちの働きかけでまちが変化するのを目の当たりにするうちに、次第に女子高校生自身の意識に変化が生まれました。最大の変化は、「他人事」だったまちづくりを「自分事」として捉えるようになったこと。自分たちが動けば、まちや大人が変わると実感したことで、当事者意識が生まれてきました。

 今年は10月21日の任期満了に伴う衆議院議員総選挙が予定されていますが、5年前から選挙権年齢が18才以上に引き下げられ、一部の2年次生は国政選挙の有権者となります。自分の暮らしている地域や日本・世界の未来について考え、国家・社会の責任ある形成者として、主体的に社会に参画していく事が求められます。今後、皆さんには労働知識や政治的教養を含めた、大人としての常識をしっかり身につけていただき、困難に立ち向かって欲しいと願っています。

 4月からスタートする令和3年度も新型コロナウイルスとの戦いが続くでしょう。あえて「0ロコロナ」とか、「コロナに打ち勝つ」という言葉は使いません。目の前にある困難を一つずつ乗り越えて、これまで以上に素晴らしい川総を、皆さんとともに創っていきましょう。

 一年間ありがとうございました。以上で講話を終わります。

卒業式 式辞

卒業式 式辞

  

 春の息吹が感じられる今日この佳き日、令和2年度第23回卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員及び在校生にとって大きな喜びであります。本日晴れの日を迎えられた234名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 保護者の皆様におかれましては、お子様の成長された今日の姿に感慨も一入のことと存じます。ご卒業をお慶び申し上げますとともに、これまで私どもが賜りましたご理解とご協力に深く感謝申し上げます。

  さて、卒業生の皆さんが進むこれからの社会は、コロナ禍の影響もありこれまで以上に変化の著しいものとなるでしょう。「十年一昔」は死語となり、日々情報に溢れ、世にいう常識が瞬く間に変わってしまう、激しい変革に戸惑うことが多くなると思われます。また、AI(人工知能)が凌駕し、人間の尊厳が脅かされるような場面も出てくるかもしれません。そんな時、本校での学びを存分に発揮し、焦らず、慌てず、挫けずに、地に足の着いた実践を心掛けてください。本校で着実に学びを重ね、成長を遂げた皆さんのことです。これからの社会が求める人材に相応しく、次代を担う実践者となってくれるものと確信しています。 

 卒業生の皆さんにこうしてお話しするのは今日が最後の機会となります。是非この場でお伝えしたいことが2つあります。 

 1つ目は、人格形成の自覚についてです。一般的に、我々の人格は、概ね20年で完成すると言われています。私事で恐縮ですが、幼馴染や学生時代からの友人が集まると、良くも悪くも、昔のままの姿がそこにはあります。つまり、人間の人格は20年前後で完成され、その後の経験から多少の知恵は身に着けたとしても、その本質は大きく変わらないということです。人格とは人柄、他人に対する思いやりや物事を謙虚に受け止められる資質は、自分の可能性を大きく広げ、一方で、言い訳や他人の悪口を重ねるような言動は社会のなかで受け入れられる要素は微塵もありません。この3年間、多様な人間関係のなかで皆さんが学んだことは、一人ひとりの人格形成に大きな影響を与えているはずです。まずそのことを認識し、さらに卒業後の2~3年が人生を送るうえでの基盤を作る最も重要な時期だということをしっかりと自覚し、本校を巣立ってもらいたいと思います。

 2つ目は、物事を成そうとする強い想いと志についてです。一昨年ノーベル化学賞を受賞された、リチウムイオン電池の産みの親でもある 吉野 彰 さん(旭化成株式会社名誉フェロー)は、「ムダなことをたくさんしないと、新しいことは生まれてこない。」という言葉を若者に向けて発言されています。4月から職に就く人、進学して新たな環境で学ぶ人、海外での活躍を夢見てコロナ禍の終息を待つ人。234名の進路は多種多様です。どうか皆さんには、何事にも興味・関心を持つ姿勢を忘れず、自らの可能性を拡げ、「夢の実現」に向けてたゆまぬ努力をし、必ずや自己実現を果たして欲しいと思います。

 結びに、卒業生の皆さんの今後のご活躍を祈念して、式辞とさせていただきます。

 

    令和3年3月13日

 埼玉県立川越総合高等学校 校⾧ 服部 修

 

震災から10年 今私たちにできること

生徒の皆さんへ

令和3年3月1日

 

震災から10年 今私たちにできること

 

 令和3年度入試のため臨時休業中の生徒の皆さん、どのようにお過ごしでしょうか?

 これまで新型コロナウイルスの感染拡大防止にご協力いただき、本校では感染拡大により痛手を被ることなどなく教育活動を進めることができました。1・2年次生の学年末考査が終わり、3年次生の登校も卒業式の予行と本番を残すのみとなりました。この場をお借りして、あらためて感謝の気持ちをお伝えします。

 さて、2011年3月11日に起きた「東日本大震災」から10年がたとうとしています。関連死を含め2万2千人以上が犠牲になった被災地では、土地の造成や住宅建設などハード面の整備がほぼ完了しました。しかしながら、コミュニティーの再生や被災者の心のケアなど、課題は今なお山積しています。特に、東京電力福島第1原発事故で放射能に汚染された福島県では、住民の帰還が思うように進んでいません。約3万7千人がいまだに避難生活を続けています。そうした被災地への人々の関心は、かつてと比べ薄れてきているように感じられます。しかも、昨年からは新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、他の問題は陰に隠れがちです。本校でも、震災直後から9年間続けてきたボランティア活動を、今年は止む無く中断しています。このまま震災の記憶の風化が加速してしまうのではないか?そんな危機感を個人的に持っています。

 内閣府の「社会意識に関する世論調査」によると、震災後には「何か社会のために役立ちたい」と思っていた人の割合が上昇したそうです。とりわけ20代は、前年から10ポイント以上増えて70%に達しました。しかし、その後は全体的に減少傾向に転じ、昨年には20代も震災前の水準に戻ってしまいました。背景には、この10年間で格差社会が広がり、他人を思いやる余裕がなくなってしまったという深刻な状況があります。コロナ禍の今、私たちが直面している新たな問題に通じるものがあると感じます。感染者や医療従事者に対する差別や偏見がなくならないのも、日本社会が劣化している現れといえるのかもしれません。

 そうした中でも、被災地の多くのまちでは、震災の記憶を伝える活動を続けている人たちがいます。被災地の課題は、人口減少が進む日本の他の地域に共通するものでもあります。ともに知恵を巡らすことは、被災地への支援になるだけでなく、自分自身の問題解決にも結びつくはずです。我々はこの10年間を客観的に振り返るとともに、被災地の今に目を向け、新たなつながりを育むきっかけづくりをしていかなければなりません。

 そこで皆さんに情報提供です。

 日本科学未来館(東京都・お台場)では、3月6日(土)から28日(日)まで、特別企画「震災と未来」展 ~東日本大震災10年~ を開催します。また、震災を忘れず教訓を未来へ伝えるため、「震災の記憶」、「その後の人々が生んだ絆」、「未来への課題」の3つをテーマに掲げ、NHKが記録・蓄積してきた映像や資料をさまざまなプレゼンテーションで振り返るほか、震災・復興にまつわるストーリーをもった品々の展示を通じて復興への取組と課題、また今後の災害に対する備えなどを紹介します。

 本年度被災地に赴くことができなかった生徒の皆さんには、是非とも学びを拡げ、深める機会にしてほしいと思います。

 

展覧会公式サイト:https://www.nhk.or.jp/event/art2020/

緊急事態宣言再発令に伴う本校の対応について

校長講話(放送による)

令和3年1月14日(木)

 

緊急事態宣言再発令に伴う本校の対応について

 

 おはようございます。朝のSHRの時間をいただき、新型コロナウイルス感染拡大に伴う対応についてお話しさせてください。3分ほど時間をいただきます。

 昨日菅首相が、新たに大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡、栃木の7府県に緊急事態宣言を発令し、三大都市圏を含む11都府県に対象を広げ、併せて中国や韓国など11か国からの入国を規制するとの発表を行いました。また、学校や保育所には休業を求めず、感染防止対策の徹底を再度要請しました。このことを受け、本日付けで保護者宛通知を発出し、今後の学校運営に係るお願いをさせていただきます。

1.本校では、感染防止対策を徹底しながら教育活動を継続します。

2.登下校時の三密回避のため、2月5日(金)まで始業時間を1時間繰り下げ9時40分とします。

3.短縮40分授業を、2月5日(金)まで継続します。

4.2月7日(日)まで、部活動を原則中止とします。

5.学校生活においも、感染防止対策の徹底を心掛け行動してください。

 ・手洗い、うがいの励行、ソーシャルディスタンスの保持

 ・マスク着用の徹底

 ・昼食時に飛沫感染を防止する対応の強化(一人で食べる・会話しない・飲み物、タオル等の共有をしない)

   ⇒ 教員が監視するようなことはしたくない

6.不要不急の外出を控え、感染防止対策と健康観察の徹底

をご家庭にも再度お願いします。

 

 次に学校行事についてです。

1.1月26日(火)に予定していた、創立百周年記念式典は再度延期します。

 特に、3年次生の在学中に実施することが厳しい状況にあり、夏以降、オリンピック終了後に挙行出来るよう仕切り直しします。式典を楽しみにしていた人たちには、大変申し訳なく思っております。

2.次に、3月下旬に予定していた2年次生の修学旅行を、6月に再度延期します。

 併せて、学年保護者会も4月以降に延期します。生徒の皆さんからは修学旅行を心待ちにしているとの声を複数いただいていることから、安心・安全な修学旅行が実施できるようになるまで、もう少し我慢してください。

3.3年次生を送る会や卒業式については、感染防止対策がどれだけ徹底できるのかを含め、実施について現在検討しています。

  

 最後に授業についてです。

 緊急事態宣言の再発令に伴い、県のガイドラインが改訂されました。これまで実施していた実験や実習、合唱や合奏など感染リスクが高いとされる活動については制限がかかります。先生方もどのようにすれば皆さんにとって教育効果の高い授業になるのか悩み苦しんでいます。どうかご理解とご協力をお願いします。

 

 むすびに、伊集院 静 という作家が成人を迎えた若者に発したメッセージの一部を紹介します。「今は、少し辛いが、必ず笑える日はやってくる。まぶしい光が差す時が来る。それを信じて歩き続けよう。自分のためだけではなく、誰かのために!それが人間の品格だ。品格だ。コロナの中の新成人諸君、情熱を信じて胸を張れ。」

 以上です。

 

令和3年度第3学期始業式 講話

校長講話(リモートによる)

令和3年1月8日(金)

 

令和3年度第3学期始業式 講話

 

 明けましておめでとうございます。

 皆さんは健やかに新春を迎え、心身ともにしっかりリフレッシュできたものと思います。

 また、年末年始の期間中においても、我々の生活を支える業務などに従事されている医療従事者を始めとするエッセンシャルワーカーの皆さん、さらには、新型コロナウイルスへの対応で、休みを返上して御尽力いただいている多くの方々に、心から感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。

 今年の干支の丑(うし)は、十二支の2番目であることから、子(ね)年に蒔(ま)いた種が芽を出して成長する時期とされています。

 また、「牛」は古くから肉用牛、乳牛、耕牛(田畑を耕す牛)と呼ばれ、酪農や農業で人々を助けてくれる大切な動物です。 

 大変な作業を最後までこなす働きぶりから、丑年は「我慢」を表す年とも言われています。

 そのことから、丑年は、先を急がず目の前のことを着実に進めることが「将来の成功につながる」とされています。

 コロナの収束が見通せず、当面「我慢の年」になるかもしれませんが、皆さんにはコロナ禍だからこそネガティブにならず、自身の可能性や感性を大切にしてポジティブに物事を捉え、目標に向かって前に進んで行って欲しいと思います。

 皆さんの将来には無限の可能性があります。その可能性を現実のものとするために、自分の頭で考え、自力で自由に大空を飛びまっているかのように俯瞰的に物事が見られる人間に、そんな力を身に付けて欲しいと思います。

 

 さて、今日は3点、お話しさせていただきます。

 

 1点目は「今年の目標」についてです。

 皆さんはすでに今年の目標を定めたでしょうか。「1日の計は朝にあり、1年の計は元旦にあり」という言葉があり、新たな年の初めに目標やめあてを持つことが、その年を充実させるためには重要です。

 目標を達成するための方法は「スモールステップ」をコツコツと積み重ねることです。小さな成功体験が一つずつ積み重なって、最終目標の実現がより具体的になっていきます。

「毎日が新記録」「自己ベストの更新」を目指すことが大切です。以前も書きましたが、現役大リーガーの大谷選手が取り組んで有名になった目標達成シート「マンダラチャート」などを参考にして、スモールステップをコツコツと積み重ねていってください。

 

 2点目は、「伝統的な食文化の継承」についてです。

 日本には季節の移り変わりとともに、その季節にとれる旬のものを食べる習慣があります。正月三が日にはおせち料理を、昨日は七草粥を食べた人もこの中にいると思います。

 「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」。この七種類の野菜を入れて炊いた粥を食べて、「病気にならないように、災難に遭わないように」と神様にお願いします。

 正月三が日に食べ過ぎたり飲みすぎたりして疲れた胃を休め、冬の野菜不足を補うために七草粥を食べるとも言われています。

 現在は、加工技術や冷蔵技術の進歩により季節に関係なく何でも食べられる状況にあり、季節感がなくなってしまったといれます。

 皆さんが普段食べている和食、日本人が育んできた大切な食文化をあらためて見つめなおし、優れたものを次の世代に継承し、世界に発信していって欲しいと思います。食について学ぶ機会の多い川総生には、是非とも持ち続けていただきたい視点です。

 

 最後に、昨日発令された緊急事態宣言についてです。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京、埼玉、千葉、神奈川の一都三県を対象に、特別措置法に基づく緊急事態宣言が政府より発令されました。期間は今日から2月7日までの一か月間。菅首相は記者会見で不要不急の外出自粛などを国民に呼びかけました。

 生徒の皆さんに今できることは、各自が「感染しない、感染させない」をモットーに、引き続き日々の健康観察と手洗いの励行、飛沫感染を防ぐため三密を避けるとともに、部屋の換気を徹底する、特に食事中などはマスクなしで会話する場面をなくすことを心がけてください。

 2021年、令和3年は社会全体でコロナを克服し、その中から数々のイノベーションが生まれ、希望に満ちた年になることを祈念しています。

 

 以上で講話を終わります。

 

令和2年度第2学期終業式 講話

校長講話(放送による)

令和2年12月24日(木)

 

令和2年度第2学期終業式 講話

 

 はじめに、21日から行われていた「総芸祭」の企画、準備、運営に当たってくれた生徒会本部役員を中心とする生徒の皆さん。お疲れ様でした。限られた条件下でのパフィーマンスでしたが、このような機会を持つことができたことに、心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。

 今日は、三つの話しをさせてください。

 一つ目は、一昨日行われた成績会議についてです。

 今年はコロナ禍の中で例年より長い2学期を過ごしました。学校全体の成績優良者は96人(13.5%)、欠点保持者は43人(6.0%)。1学期と比べて成績優良者は11人減り、欠点保持者は16人増えました。努力をして良い結果を残した生徒がいる反面、「どうしてこんな状況になるの?」と残念に思う場面が、学期後半にありました。成績不良者に欠点が付いた背景には、①遅刻・欠席が多い、②課題などの提出物を出してない、③考査に向けて十分な勉強をしていない、などの気のゆるみがあります。大変もったいないことだと思います。3学期は、皆さんの力でしっかりと締めくくってください。

 二つ目は「犬と私の10の約束」という映画の話しです。

 3年次生と昼休みに面談をしていて、動物好きで、将来動物とかかわる仕事に就きたいと考えている生徒が多いことに驚かされました。1・2年次生の中にも、動物のことを学ぶために飼育関係の授業を選択しようと考えている人がいると思います。私の家には愛犬がいて、朝の散歩は私の仕事です。映画の内容を簡単に説明すると、あるお母さんが病気で入院したことをきっかけに14歳になる主人公の少女は子犬を飼うことになります。その時お母さんから犬を飼うときの10の約束を教えてもらいます。その後間もなくお母さんは亡くなり、その悲しみを乗り越えて犬と一緒に成長する少女の様子が描かれています。

 犬との約束は次の10個です。犬や他のペットを飼っている人は、そのペットを想像しながら聞いてください。

① 私と気長につきあってください。

② 私を信じてください。それだけで私は幸せです。

③ 私にも心があることを忘れないでください。

④ 言うことをきかないときは理由があります。

⑤ 私にたくさん話しかけてください。

   人のことばは話せないけど、わかっています。

⑥ 私をたたかないで。本気になったら私のほうが強いことを忘れないで。

➆ 私が年を取っても、仲良くしてください。

⑧ 私は十年くらいしか生きられません。

   だからできるだけ私と一緒にいてください。

⑨ あなたには学校もあるし友だちもいます。でも私にはあなたしかいません。

⑩ 私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください。

   どうか覚えていてください。私がずっとあなたを愛していたことを。

  どれも意味深い約束ですね。

 犬の立場から、飼い主にしてほしいと願う事柄を列挙した作者不詳の短篇詩「犬の十戒」をヒントに生まれたのが、「犬と私の10の約束」という物語です。

 かわいい子犬に夢中になり、はじめは約束を守っていた主人公ですが、年を重ね、仕事や恋に忙しくなり、「犬がいると旅行にも行けない」といって、犬に対して冷たく当たるようになります。ありがちな話です。

 しかし、この犬を久しぶりに抱き上げてみると、体は小さく、軽くなっていることに主人公は気づきました。この時、母との約束を思い出し、犬と一緒にいられる時間が残り少なくなっていることを悟るのです。犬が亡くなるときに、主人公はこの約束が守れていたかどうかを振り返ります。そして、もっと大切にしてあげればよかったと後悔するのです。

 この映画のように、私たちは長い時間一緒に生活していると、その状況が永遠に続くものと錯覚しがちです。しかし、そのようなことは実際にはあり得ないのです。犬や他のペットだけでなく、人の場合も同じです。どんなに大切な人ともいつかはお別れする時が来きます。この中にも、今年大切な人を亡くされ人がいると思います。今の状況を当たり前と思わずに、自分を支えてくれている人やものに対して、感謝の気持ちを持ち続ける人間でありたいものです。

 最後に、新型コロナウイルス感染拡大に伴う皆さんへのお願いです。

 新型コロナウイルスの新規感染者は昨日午後10時の段階で3,267人。このうち埼玉県では230人。いずれも過去最多を更新しました。22日の生徒会役員補欠選挙の際にもお話ししましたが、①不要不急の外出を控えること、②手指消毒やマスクの着用、三密を避けるなどの感染防止対策を徹底すること、③飲食や発声を伴う場面での感染リスクが高いことから、そのような場面では細心の注意を払うこと、を改めてお願いします。

 また、感染拡大を抑えるためには、人の移動を止めることが最も有効な手段であることから、部活動については明日25日から1月17日(日)まで停止。授業等については1月8日(金)の始業式から15日(金)までの期間登校時刻を一時間繰り下げるとともに、40分の短縮授業を実施します。詳細については、この後担任の先生が通知を使って説明します。

 埼玉県として慎重に現状分析を行った上で、昨日行われた新型コロナウイルス対策本部会議での決定です。皆さんには我慢を強いるばかりで大変申し訳ないのですが、感染拡大に伴い苦しむ人たちをこれ以上出さないために、ご理解とご協力をお願いします。

 長くなりました。皆さん一人一人が今何をなすべきか、どう行動することが社会や学校、家族や自分のためになるのか。直面する現実と向き合い、考えてみてください。

 早いもので、今年もあと1週間で終わります。健康に留意し、どうかよいお年をお迎えください。

 

参考

「犬と私の10の約束」

平成20年(2008年)3月公開 原作:川口 晴「犬と私の10の約束」文春文庫

 

防災避難訓練を終えて

校長講話(放送による)

令和2年12月23日(水)

 

防災避難訓練を終えて

はじめに

 今日の訓練に、皆さんはどのような意識を持って参加しましたか?

 9年前の3月に発生した東日本大震災以降、火山の噴火や地殻変動など、地球規模で大きな自然災害が多発しています。また、異常気象に起因する大型台風やゲリラ豪雨、干ばつや森林火災、竜巻や季節外れの大雪など、私たちの暮らしを豊かにしてくれるはずの自然が突然牙をむく。これまでの経験が通用しない事態が、世界各地で起こっています。

 防災避難訓練は、予想もしない事態が起きた時のことを想定し、あらかじめ体験しておく大切な学習活動です。

1 地震発生時に取るべき行動

 地震が起きた際には、慌てない、身の安全を確保する。この二つが最も大切です。緊急地震速報や揺れを感じたら、①ドロップ:まずは姿勢を低くする、②カバー:頭を守る、③ホールドオン:動かない。地震の揺れはそう長く続きません。右往左往したり、SNSに憶測で不確かな情報を書き込んだりせずに、まずは身の安全を確保し、揺れが収まったら周囲の安全を確認し、冷静に次の行動、避難をしてください。

この、「ドロップ、カバー、ホールドオン」の訓練は、「シェイクアウト」と呼ばれ、世界中で行われています。

2 火災発生時に取るべき行動

 火災発生時には、「通報」「初期消火」「避難」の順に行動することが基本です。しかし、状況によっては優先順位が異なりますので、逃げ遅れないように冷静な判断を心がけましょう。

 次に、安全に非難するための7つのポイントです。①天井に火が燃え移ったら即避難、②高齢者、子ども、病人を優先する、③服装などにこだわらずできるだけ早く非難する、④ためらいは禁物、一気に走り抜ける、⑤煙の中を逃げる時にはできるだけ姿勢を低くする、⑥いったん逃げ出したら、再び中には戻らない、⑦逃げ遅れた人がいたら消防隊にすぐ知らせる。

 もしもの時の備えとして、心の片隅にインプットしておいてください。

おわりに

 今回の訓練は地震発生から火災の発生までを想定したものでしたが、これまでに起こった災害の教訓を大切にして、危機管理能力をさらに高めてください。毎年のように大規模災害が発生する昨今、いつ県内で災害が発生してもおかしくありません。新型コロナウイルスの感染リスクに向き合わねばならない今だからこそ、事前の備えを怠らないようにしていきましょう。

東日本大震災

 2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による災害及びこれに伴う福島第一原子力発電所事故に起因する災害でした。東日本各地での大きな揺れや大津波、火災等により、12都道県で2万2千人余の死者(震災関連死を含む)が出ました。多くの行方不明者が発生し、これは明治以降の日本の地震被害としては関東大震災、明治三陸地震に次ぐ規模となりました。沿岸部の街を津波が破壊し尽くす様子や、福島第一原子力発電所におけるメルトダウン発生は、地球規模で大きな衝撃を与えました。本校では震災直後からボランティア活動を開始し、毎年生徒有志が被災地を訪れ、「微力だけども無力ではない」を合言葉に奉仕活動を行っています。

生徒会本部役員補欠選挙に向けて

校長あいさつ(放送による)

令和2年12月21日(月)

生徒会本部役員補欠選挙に向けて

 

はじめに

 今日は一年で昼の時間が最も短い冬至です。2学期も残すところ5日となました。 先週から寒波が到来して想定外の大雪に見舞われ、大きな被害が出ている地域もあります。

 新型コロナウイルスの感染状況も依然として拡大傾向にあり、年末年始の医療提供体制の逼迫が懸念されています。国においては12月28日から新年1月11日まで、観光支援事業「GoToトラベル」を全国で一時停止するとの方針が示されました。引き続き、感染防止のための取組をしっかり続けていかなければなりません。

1 冬休み中の新型コロナウイルス感染防止の徹底

 昨日12月20日の県内新規陽性者は161人で、全国ではここ3週間で5万人増加しており、感染拡大のペースは加速しています。県内の公立小中学校、高校、特別支援学校では、連日10校以上の学校から児童生徒及び教職員の感染者が出ているとの報道もあります。先日も「年末年始の感染防止対策の徹底について」通知でお願いをしたところですが、あらためてそのポイントを確認します。

(1)家庭内における感染防止対策の徹底

  〇規則正しい生活  〇毎朝の検温、健康観察の実施

  〇手洗い、手指消毒の徹底  〇マスクの着用

  〇家庭における換気の励行  〇家族以外との不要不急の外出等の自粛

(2)冬休み開始日から1月3日までの部活動の中止

(3)年末年始の行動に関する注意

  〇外食・会食、帰省、初詣など大勢の人と接する機会を極力控える

 1年の締めくくりの3学期を円滑にスタートさせるためにはこの冬休みの過ごし方が重要です。ご理解とご協力をお願いします。

2 生徒会活動への関心を持つ

 次に、本日の補欠選挙についてです。最近はどの学校にも同じような現象が少なからずあるようですが、高校生になると生徒会役員の引き受け手が少ないと聞きます。私の高校時代には立候補する人が大勢いました。当時のことを思うとなんとも寂しさを禁じえませんが、社会の変化、興味関心の多様化を思えば、やむを得ないことなのかもしれません。

 それだけに、多様な考え方を持ち個性豊かな川総生をリードすることになった浅賀さんをはじめとする新役員の皆さん、並びに新たに立候補してくれた人たちにも、これから予期せぬ苦労も多々あると思います。学校としてできるだけの支援をしていきます。生徒会新執行部の健闘を期待するとともに、学校を代表する立場として心から応援しています。

 そこで、皆さんへのお願いです。何かを成し遂げることは困難を伴うことです。コロナ禍の中でようやく実現に漕ぎつけた「総映祭」や「体育菜」は、皆さんの英知と努力で成功裡に終えることができました。また、今日からから23日まで「総芸祭」も始まります。他人がすることを傍観したり、無責任に批判したりするのは簡単です。ましてや700人以上の生徒諸君の異なる考えを調整し、それを一つのまとめることは大変なことだと思います。どのような問題にも、誠実に、多角的な視点を持ち、一つ一つ丁寧な議論を積み重ね、成果が上がるよう皆で協力していきましょう。

 以上です。

 

生徒会・FFJ(学校農業クラブ連盟)本部役員選挙に向けて

校長あいさつ(放送による)
令和2年11月30日(月)

 

生徒会・FFJ(学校農業クラブ連盟)本部役員選挙に向けて

 

 多忙に取り紛れ、更新がしばらく止まっていたメッセージの発信を再開します。駄文ですが、ご一読いただければ幸いです。 
はじめに
 ここで任期を終える令和2年度前期生徒会役員及びFFJ本部役員の皆さん。これまでに経験したことのない厳しい状況下で、全校生徒のリーダーとして様々な行事や活動をけん引していただき、本当にありがとうございました。実施できなかった行事や競技会、形を変えてようやく実施にこぎつけた「総映祭」や「体育祭」など、苦しい時にこそ柔軟な発想と行動力を発揮し、心に残る行事を実現してくれました。
 この場をお借りして、あらためてお礼を申し上げます。
 さて、令和2年度後期生徒会役員及びFFJ本部役員、令和3年度前期生徒会役員及びFFJ本部役員を決める今回の選挙には併せて9名の有志が立候補し、信任投票を実施することとなりました。
 突然ですが、候補者の皆さん全員に質問します。
 ① あなたはなぜ役員に立候補したのですか。
 ② あなたは、川越総合高校をどんな学校にしたいですか。また、それぞれの活動を、どのようにし 
        て全生徒が身近に感じるよう活性化させますか?
 ③ 川総をあなたの目指す学校にするために、役員としてどのようなことに取り組みますか?
 ④ 来年10月31日にウエスタ川越や本校を会場に行われる全国産業教育フェアにおいて、ホスト校 
   として、他県からおいでいただく高校生とどんな交流をしたいと考えていますか?その取り組み
       を実行するために、どのようなプランを持っていますか?
 投票する生徒の皆さんは、これらの質問にしっかりと答えられる候補者を選んでください。なぜなら、それぞれの役員は、これまでの実績が示すように、本校のリーダーになるからです。リーダーには、誰にも負けない川総を愛する気持ち、困難な課題にチャレンジするタフな精神力、人前で物事をわかりやすく表現する力、多くの人を動かす力などが必要です。候補者の演説を聴いて、皆さんのリーダーにふさわしい人かどうかを選ぶ眼を養う機会にしてください。
むすびに
 総会の時にもお話ししましたが、再度のお願いです。学校があなたに何をしてくれるのかを待つばかりではなく、あなたが学校のために何ができるのかを考えてください。生徒会やFFJがあなたのために何をしてくれるのかを待つのではなく、あなたが学校のために何ができるのかを考えてください。
 先生、生徒、保護者、地域の皆さんがそのような考えを持っていれば、必ず川総はこれまで以上に素晴らしい学校になるはずです。生徒会・FFJそれぞれの活動がさらに発展し、飛躍することを心から願っています。

令和2年度「体育祭」の中止について

校長講話(LHR時放送による)

令和2年9月7日(月)6限

 

令和2年度「体育祭」の中止について

 

 9月に入ってから厳しい残暑が続いています。皆さん、体調はいかがでしょうか?

 生徒と教職員、及び皆さんのご家族の協力により、本校では、これまで新型コロナウイルス感染者の発生はなく、6月に学校を再開した際の計画に従って、教育活動が順調に進められています。この場をお借りして、あらためて皆さんにお礼を申し上げます。

 学校が本格的に再開した6月から8月末までの間に、全国の学校で1,166人の児童生徒に感染者が出たことが報じられました。このうち症状があった人は48%(557人)で、重症者はいないそうです。感染経路については、家庭内の感染が56%(655人)でした。また、校内感染は15%(180人)と増加傾向にあり、県内では、先週も東部の高校で部活動でのクラスターが発生しており、予断を許さない状況が続いています。

 このような状況を鑑み、先週月曜日に臨時職員会議を開き、10月8日(木)に予定されている体育祭の開催について検討をしました。

 文化祭や体育祭などの学校行事は、他者と協働しながら、課題解決や合意形成、人間関係づくりなどを学ぶことができる重要な場です。他者と協働するなかでの学びは、オンラインでもその一部は実施できると思いますが、同じ空間に集まって、対話を通じて、また、ときには対立、衝突するなかで、育まれる部分が大きいと思います。

 学校再開時に文化祭の中止を決定した際には、学校や先生方の知恵の見せどころとして体育祭だけは何としても実施したいとの意思を皆さんにお示ししました。感染防止と行事を通じた学びの充実が両立できる道を探り、感染状況を見つつ、外部からの参観などを全てお断りした上で開催することを前提に、体育祭の準備を進めてきました。

 8月に各部活動が参加した大会の様子も視察しました。我々の手で体育祭が安全に実施できるのか、体育科の先生方にもお知恵をいただきながら慎重に検討を重ねました。

 その結果、現状では密閉・密集・密接の3つの密全てを回避することができないと判断し、今年の体育祭を中止とします。選手の招集や競技中、応援等の場面において、密集・密接がどうしても避けられないと判断しました。

 3年次生にとっては、高校生活最後の体育祭であることを考えますと、つらい決断ではありますが、生徒や教職員の健康と安全が第一と考えた結果です。

 学校全体での行事は中止としますが、これに代わる学年行事を、時期をずらして実施するよう学年単位で検討することとしました。授業の一環としての体育的な行事ではなく、生徒の皆さんの主体性やアイデアが発揮される行事になるよう、校長として、あらためてお願いをさせていただきます。

 学校によってやり方は様々ですが、Withコロナをどのよう学校生活の中で実現させていくか、「川総」が輝きを失うことなく素晴らしい学校であり続けますよう、皆さんの英知と行動力に期待をしています。どうかご理解とご協力をお願いします。

 

川越総合高等学校

校長 服部 修

令和2年度第2学期始業式 校長講話

令和2年8月25日

放送室

 

令和2年度第2学期始業式 校長講話

 

 皆さんおはようございます。

 今年の夏は格別に暑く、8月11日には鳩山町で気温40度を超えるなど、お盆を過ぎても猛暑日が続いています。『命の危険に関わる暑さ』『熱中症警戒アラート発令』などの言葉を耳にする中で、県内では熱中症で亡くなる方も出ています。7月には局地的な大雨が全国各地で発生し、『観測史上最多の猛烈な雨』『これまでに経験したことのない大雨』という表現が、繰り返し使われました。異常気象や温暖化の問題を真剣に考える必要性を痛切に感じています。

 今日の始業式は、新型コロナウイルスの感染拡大防止と暑さ対策のため放送で行います。みなさんの顔を、この場で見られないのが残念ですが、今日は、三つ話をさせてください。

 まず始めに、一学期の総括です。

 臨時休業の影響で授業時間数は例年より少なくなってしまったものの、生徒の皆さんが緊張感を持って行動し続けた結果、前年度と比べて出席率は向上し、のべ遅刻者数は大幅に減りました。また、評定平均4.3以上の成績優良者が100人を超え、皆さんがいかに頑張ったかを裏付ける結果になりました。授業や試験の様子を見ながら、これまでの日常と違った学校生活を皆さんが送っていることを実感しました。困難な状況においても力を発揮することができる皆さんの底力を垣間見た気がします。

 次に新型コロナウイルスへの対応についてです。

 このことについては、この8か月の間に色々なことを学びました。飛沫感染が多く、一部では接触感染も起きていること。日本では感染者10人のうち他の人に感染させているのは2人程度であること(ただし、この数値にはウイルスの特性による感染の広がりやすさだけでなく、人と人との関係性や距離感なども関係しています)。重症化の程度を見ると、インフルエンザや風邪よりもコロナのほうが高いようです。特に高齢者は重症化のリスクが高く、死に至らないまでも、重い後遺症が残るケースも報告されています。

 「コロナは単なる風邪と変わらない」といった楽観論も出始めています。「対策は不要だ」という誤った考えから、感染拡大を抑える行動をやめてしまう人が多くなると、感染拡大のスピードは一気に加速すると専門家は警鐘を鳴らしています。密な接触の頻度や場面のリスクを分析して点数化していくと、個人の感染リスクがある程度見えてきます。すでに点数化して注意喚起を行っている国もあると聞きますが、日本で普及するまでには今しばらく時間がかかりそうです。引き続き、コロナウイルスの流行は続くと思われますが、こうした知見をもとに、できるだけ感染リスクを下げる取組を行っていく必要があります。幸いなことに、これまで本校関係者に罹患した人はいません。凡事徹底という言葉を胸に、繰り返しになりますが、次のことを習慣化させてください。

 1つ目、「健康管理の徹底」です。

 毎日、朝と夕方、必ず自分の体温を測ってください。咳などの症状や体のだるさを感じたら、すぐに学校の先生や保護者の方に相談してください。

 2つ目、「マスク着用の徹底」です。

 学校生活の中ではマスクを着けることを徹底しましょう。特に、近距離での会話や発声を行う場面では、マスク着用を徹底しましょう。

 3つ目、「3密回避の徹底」です。

 握手やハイタッチ、近距離での会話など、密集・密接な場面をつくらないように意識しましょう。

 4つ目、「手洗いの徹底」です。

 石鹸を使って、こまめな手洗いを徹底させましょう。

 5つ目、「衛生管理の徹底」です。

 食事をする時以外はマスクを着けましょう。また、登校・帰宅後にも30秒以上時間をかけて石鹸でしっかり手を洗いましょう。

 この他、コロナ禍に係る誹謗・中傷・差別等の行動を絶対にとらないよう、人権感覚を研ぎ澄まして行動するようにお願いします。

 最後に、二学期を迎えるにあたっての心構えについてです。

 夏休み中、部活動においては、毎日の練習はもとより、例年とは違った形で行われた大会に全力で取り組んだ人が多かったと思います。もちろん、勝つことは大切ですが、負けることからも得ることもたくさんあります。「あの時こうしていれば・・・」「もっと練習ができていれば・・・」。厳しい状況下の中で、日々努力し続けた者だけがこうした課題に出会えるのだと思います。結果がどうであれ、必ずこれからの人生に活きるはずです。

 また、学習活動においても、家での学習だけでなく、大学や専門学校のオープンキャンパスやリモート説明会、補習授業への参加など、将来に向けてアクティブに行動していた人が多かったと聞いています。すぐに目に見える成果が出るとは限りませんし、成功のためには努力と失敗、そしてまた挑戦するためのタフな心が必要です。日米通算4,000本安打を達成したイチロー選手は、『いい結果を生んできたことを誇れる訳ではない。4,000本のヒットを打つために、8,000回以上は悔しい思いをしてきている。そのことと常に、自分なりに向き合ってきたことが事実なので、誇れるとしたらそこではないかと思う。』、という趣旨のコメントを残しています。

 どんなに努力をしても、勝てなくて負けることが、成功できず失敗することがあります。負けても、失敗しても、それを乗り越える努力と勇気、折れない心が必要なのです。勉強も、部活動も、やらなければ結果は出ません。いかに自分の夢に近づくか?そのために努力は必要なのです。皆さんには、夢の実現に向けて、力を蓄え発揮する。そんな二学期にして欲しいと思います。

 まだまだ厳しい残暑が続きます。健康に気を付け、自分の目標に向かって、自らを鍛えてください。例年より長い二学期が今日からスタートします。「高い志を持つ」「夢を持つ」こと、それに向けて努力し続けることを心がけてください。

 以上で、私の話を終わります。 

 

埼玉県立川越総合高等学校

校長 服部 修

戦後75年と「人間の安全保障」について

生徒の皆さんへ⑫

令和2年8月15日

 

戦後75年と「人間の安全保障」について

 

 1学期の終業式から2週間近く経過し、生徒の皆さんの中には部活動の大会や進路活動に汗をかいている人が多いと思います。暑さに負けず充実した毎日を過ごしているのではないでしょうか?

 8月4日(火)に行われた成績会議では成績優良者が100人を超え、一学期としては過去最高の人数でした。また、欠点保持者は27人と前年と比べて大幅に減りました。これまで誰も経験していないコロナ禍の中、緊張感をもって学校生活を送っていた皆さんの頑張りが、数字となって現れました。あらためて、生徒の皆さんに感謝の気持ちをお伝えします。

 今年は終戦75年の節目にあたります。75年前の昭和20年(1945年) 8月15日の正午、昭和天皇はラジオを通じて第2次世界大戦が終わったことを国民に伝えました。このことから、毎年8月15日の正午になると黙とうをし、第2次世界大戦で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、戦争を二度と起こさないことを誓います。夏の全国高等学校野球選手権大会では、毎年、甲子園球場で選手・観客らが1分間の黙とうを捧げて平和を誓います。

 戦禍を生き延びた人々は高齢化し、当時のことを知る人は減ってきています。健康への不安、薄れる記憶。私は終戦後20年近くたってから生まれた世代なので、戦争を体験していません。しかし、私が子供の頃、父からよく戦争の話を聞きました。空襲で空から焼夷弾という爆弾が雨のように落ちてきて必死で逃げたこと、学徒勤労動員により軍事工場で作業していた時にB29による爆撃を受け、大きな傷を負い生死をさまよったことなどを聞かされました。戦争はいけないことだ、平和が大事だと多くの人は言います。しかし、戦争中、または停戦中でありながらいつまた戦争が再開してもおかしくない国や地域が世界中にたくさんあります。戦争は決して過去のことではないのです。私たちは、絶後の体験をした人たちの思いを、しっかりと受け継いでいるのでしょうか?

 平和への思いを若い世代へ託そうと発信を続けている人もたくさんいます。まだ間に合います。人類が同じ苦しみを二度と繰り返さないためにも、戦争を知る人たちからのバトンを受け取り、我々自身が戦争と平和について正面から向き合い、考えていかなければならないのです。

 みなさんは「人間の安全保障(英語: Human Security)」という言葉を耳にしたことがありますか?

 人間の安全保障とは、人間一人ひとりに着目し、生存・生活・尊厳に対する広範かつ深刻な脅威から人々を守り、それぞれの持つ豊かな可能性を実現するために、保護と能力強化を通じて持続可能な個人の自立と社会づくりを促す考え方です。1994年に国連開発計画(UNDP)「人間開発報告書」で提示されてから26年目を迎え、今、あらためて注目されています。この考え方は、「誰も取り残さない」「最後の人を最初に」とするSDGsの考え方と共通する要素を多く含んでいます。この概念は、ノーベル経済学賞受賞者のアマルティア・セン博士の「開発理論」に由来すると言われています。

 21世紀を生きる皆さんとともに、川越総合高校のこの先の100年を見据え、課題研究などの探求学習の機会にじっくり考えていきたいテーマです。

 

令和2年度第1学期終業式 校長講話

令和2年7月31日

放送室

令和2年度第1学期終業式 校長講話

 

 皆さんこんにちは。

 まず始めに、これまでだれも経験したことのないコロナ禍によって目まぐるしく情勢が変化する中、感染拡大防止対策に積極的に取り組んでいただき、さらには、事故なく一学期を頑張りぬいた皆さんの努力に敬意を表します。おかげで、学校全体としては、これまでのところ概ね順調に教育活動が進んで来れたと感じています。

 今日は1学期の終業式です。各自で1学期を振り返り、頑張ったところは素直に自分を褒め、ここはもう少し頑張れたなぁというところは、今後改善するよう努めてください。

 皆さんは『雨ニモマケズ』という詩をご存じですか?

 宮沢賢治の没後に発見されたメモ帳に記されていた遺作です。

 賢治は1897(明治29)年、岩手県に生まれました。幼い頃から自然に親しみ、農業を盛岡高等農林学校で学んだ後、花巻農学校(現在の岩手県立花巻農業高等学校)で教員になりました。その後、教員をやめて自ら農業に従事し、農業の技術指導なども行いました。22歳の頃から肺結核を患い、何度か倒れ、療養生活を繰り返しましたが、1933(昭和8)年、急性肺炎のため37歳の若さで亡くなりました。若い頃からたくさんの詩や童話を書き残してきましたが、これらは他界したのちに評価されるようになりました。

 皆さんの中には、国語の授業で「注文の多い料理店」や「やまなし」などを読んだことがある人もいるかもしれませんね。

 賢治が常に考えていた大きな主題は、「あらゆる生命は、他の生命の犠牲のもとに成り立っている」ということです。これは、良いとか悪いとかいうものではなく、生命とはそういうものだということです。皆さんも毎日、動物、植物の命をいただいていますよね。この主題は、「よだかの星」や「やまなし(前半の「5月」)」などによく表れています。

 賢治は、「あらゆる生命がそうなのだから、自分中心の考えにとらわれず、欲を張らず、他人の役に立つ生き方をしたい」と思い続けていました。しかし、病気がちであり、納得できる生き方ができない自分がいる。賢治が、亡くなる2年前に病床で密かに書き残した、理想の生き方とそうできない自分との齟齬から生じる葛藤の言葉が、「雨ニモマケズ」なのです。

 皆さんの中には詩の全体を暗唱できる人もいると思いますが、今日はその一部を抜粋して紹介します。

 

 雨ニモマケズ/風ニモマケズ/雪ニモ、夏ノ暑サニモマケヌ/丈夫ナカラダヲモチ/……(中略)……

 東ニ病気ノコドモアレバ/行ッテ看病シテヤリ/西ニツカレタ母アレバ/行ッテソノ稲ノ朿ヲ負イ/南ニ死ニソウナ人アレバ/行ッテコワガラナクテモイイトイイ/北ニケンカヤソショウガアレバ/ツマラナイカラヤメロトイイ/……(中略)……

 ホメラレモセズ/クニモサレズ/ソウイウモノニ/ワタシハナリタイ

 

 このところ、全国各地で豪雨災害が立て続けに発生していますが、そのような豪雨や雷は別として、皆さんには、雨や風、雪や夏の暑さに負けない丈夫な体と強い精神力を身に付けてもらいたいと思います。そして、今のうちに、力を十分に蓄えてもらって、将来、それぞれの持ち場で、何かしら人の役に立つ生き方をして欲しいと思います。80歳になり、百歳になり、人がその一生を閉じるとき、自分のためだけに生きてきた人は、あとには何も残りません。でも、人の役に立つ生き方をしてきた人は、その人の生きた証がその後の世代に引き継がれます。

 繰り返しになりますが、皆さんがこれからの命を大切にして、そして、命を大切にすることだけに止まらず、将来は、他人のことも考え、人の役に立つ生き方をして欲しいと思います。

 明日からの夏休み、色々な大会や行事があります。皆さんも各自計画をお持ちかと思いますが、事件、事故等に巻き込まれないよう、熱中症にならないよう十分注意をして、充実した夏休みを過ごしてください。

 8月25日には、皆さん、元気な姿で始業式に臨んでください。

 以上で、私の話を終わります。

 

 

埼玉県立川越総合高等学校

校長 服部 修

 

Withコロナとともに持続可能な社会について考えよう!

生徒の皆さんへ⑪

令和2年7月27日

Withコロナとともに持続可能な社会について考えよう!

 

 従来のカレンダーでは、すでに生徒の皆さんは夏休みに入り、部活動や進路活動に集中して取り組んでいるはずでした。今年は、今日が期末考査3日目、31日の終業式まであと一週間。皆さんには、苦難の連続だった一学期をラストスパートで乗り切り、有終の美を飾ってほしいと願っています。

 さて、タイトルにある持続可能な社会とは、「地球環境や自然環境が適切に保全され、将来の世代が必要とするものを損なうことなく、現在の世代の要求を満たすような開発が行われる社会」を意味します。

 地球規模で人やモノ、資本が移動するグローバル経済の下では、一国の経済危機が瞬時に他国に連鎖するのと同様に、気候変動、自然災害、感染症といった地球規模の課題もグローバルに連鎖して発生し、経済成長や、貧困・格差・保健等の社会問題にも波及し、深刻な影響を及ぼす時代になってきています。

 新型コロナウイルスの感染拡大が世界中の人々の健康を脅かし、世界経済を大きく揺るがす中、企業にとってはいかにしてビジネスを続けるかという「持続可能性」が問われています。国連が2015年に掲げた持続可能な開発目標「SDGs(エスディージーズ)」に対する関心が高まっているのは、気候変動に伴う異常気象や大災害などを含めて、様々なリスクが顕在化しているからです。

 年明け以降、新型コロナウイルスの感染が中国から急速に世界中へと広がりました。イベントの中止や外出自粛、飲食店の閉鎖といった動きが相次ぎ、旅行客の激減や生産活動の落ち込みなど、暮らしやビジネスに甚大な影響を及ぼしています。

 7か月前に中国で感染がわかった未知のウイルスが、わずか半年の間に世界全体に蔓延したのは、21世紀に入って加速したグローバル化との関係を抜きにして語れません。2000年に世界で7億人だった海外旅行者数は、2019年には15億人と、倍以上に増えました。企業活動では、2000年度に約1万5千社だった日系の海外現地法人数は、2016年度には約2万5千社に増え、世界各国を結ぶ部品供給網や製品・サービスのネットワークが、複雑化・高度化しています。

 世界がより深く、幅広く結びついたことで、人の往来やモノのやり取りが盛んになりましたが、同時に、ある国が何らかの理由で危機に陥れば、世界全体に様々な形で打撃を与えることを思い知らされました。今回の新型コロナウイルスの感染拡大は、まさにその一例だと思います。思わぬリスクが顕在化し、持続可能性そのものが危うくなりかねない時代だからこそ、SDGsの考えを知っておく必要があると私は考えます。

 SDGsは、サステイナブル・ディベロップメント・ゴールズ(Sustainable Development Goals)の略で、「持続可能な開発目標」と訳されます。2030年までのグローバルな課題の解決に向け、世界の全ての人が協力しようという17の目標(ゴール)を指す言葉です。2015年9月の国連サミットで、加盟193か国の全会一致によって決まりました。 

 ポイントになるのは「環境」と「経済」、人権や暮らしといった「社会」の三つの分野の調和を図ることです。これ以前には、貧困や飢餓をなくすといった途上国向けのミレニアム開発目標(MDGs)がありましたが、SDGsでは「各国内や各国間の不平等を是正する」「イノベーションの推進を図る」など、先進国を含めた全ての国の人々の課題を網羅していることが注目されます。

 国連の予測では、世界の人口は2020年の78億人から2030年には85億人に、さらに2050年には97億人となることが見込まれます。特にアフリカなど途上国の人口増加は著しいそうです。先進国がこれまで行ってきたような大量生産・大量消費の行動パターンがさらに広がれば、食料不足や資源の枯渇、気候変動に伴う大規模災害の増加など、世界規模で様々な危機が起きる可能性が高いといわれています。

 こうした危機を回避するため、先進国を含めた全ての国の人々が知恵を絞り、地球規模での課題解決に取り組む必要があります。グローバル化とデジタル化に伴う格差拡大が社会問題になっていることも踏まえ、SDGsでは「誰一人取り残さない」という理念を掲げ、政府や企業、社員、顧客などの全てのステークホルダー(利害関係者)がそれぞれの役割を果たすべきだとしています。

 SDGsでは、目標14「海の豊かさを守ろう」において「海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する」と掲げています。

 東京海洋大客員准教授でタレントのさかなクンは今年2月に行われた参院国際経済・外交に関する調査会に参考人として出席し、海洋プラスチックごみの問題の深刻さを語りました。ニュースになっていたので、知っている人もいると思います。さかなクンは、「持続可能な社会をしっかり考えていくために、やはり一人一人が本当の自然の美しさと、いま何が起こっているのか?一歩外に出てみると様々なことを体感して、ギョ感で、いや五感でしっかり学べると思います。」と訴えました。

 SDGsという言葉は、なかなか国民の間に浸透しません。世界経済フォーラムが2019年秋に発表したSDGs認知度の調査では、日本国内での認知度は49%で、対象となった28か国中で最も低く、世界平均(74%)を大きく下回りました。中国やインドでも9割近くが多少なりとも認知しており、日本では「SDGsという言葉を聞いたことがない」が半数を占めました。関東経済産業局が2018年秋に管内の中小企業を対象に行ったアンケート調査でも「SDGsについて全く知らない」との回答が84%を占めたそうです。

 SDGsは、幅広いテーマが網羅されているゆえに、複雑で分かりにくい部分があります。しかしながら、逆境の時代だからこそ、SDGsに込められた意味がより一層比重を増しています。次代を担う生徒の皆さんには、アイデアを磨き、付加価値を高め、持続性を高めていく取り組みを自らの意思をもって進めていくことが求められています。

 

参考

読売クオータリー2020春号「新型コロナ流行の今、SDGsの意義とは」

https://www.yomiuri.co.jp/feature/quarterly/20200422-OYT8T50011/

生徒総会校長挨拶

令和2年度 生徒総会挨拶 

令和2年7月6日(放送室)

生徒総会校長挨拶

 

 はじめに、熊本県南部を中心とした豪雨災害のために亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災され、避難所やご自宅で今なお厳しい状況下に置かれている方々に対して、お見舞いを申し上げます。

 臨時休業が明けてひと月経過しました。3週間続いた分散・時差登校にはじまり、通常登校が3週目に入りようやく学校生活に慣れてきたのではないかと思います。マスクをつけたり、こまめに手洗いをしたり、三密を回避するために友達との距離の取り方に気を使ったりと、不自由でストレスがたまる場面も多々あると思います。Withコロナ という言葉に代表されるように、こうしたことを受け入れ、新たな生活を作り上げていかなければならないという現実があります。どうか皆さんの知恵と力で、少しでも居心地の良い学校にしていってもらいたいと思います。

 せっかくの機会ですので、少々時間をいただき、皆さんにお伝えしたい二つの話しをさせていただきます。

 はじめに周年行事についてです。

 本校は、大正9年(1920年)4月、「県立蚕業学校」として創立され、「県立農蚕学校」、「県立川越農蚕学校」、と校名を変えながら、当時の輸出産業の花形であった生糸を生産する養蚕技術の振興・発展のため、重要な役割を担うとともに、その責任を果たしてきました。1920年は、アメリカでは禁酒法が制定された年、日本では株価が大暴落して戦後恐慌が起こるきっかけになった年です。3年後の大正12年(1923年)9月に関東大震災が発生しています。

 第二次世界大戦後の昭和23年(1948年)には「県立川越農業高等学校」に改組し、以降50年近くにわたって広く農業教育を推進し、農業とその関連産業の育成・振興に貢献してきました。平成8年(1995年)には、時代の進展に対応した総合学科を設置し、校名を現在の「県立川越総合高等学校」に改め、「農業科目を主とした総合学科」として新たな道を歩みだし、今年で25年目、創立100 周年の節目を迎えます。卒業生も1万9千人を超え、まさに校訓に掲げる「真理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」教育を実践し、社会に有為な人材を多方面に多数輩出してきました。

 当初予定された創立100周年を祝う式典を、10月31日(土)から来年1月26日(火)に変更し、コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底した上で、ウエスタ川越を会場に実施する予定です。これまでの歴史と伝統を「継承」するとともに、新たな100年に向けて学校を「発展」させる決意を内外に示す機会にしたいと考えています。そのためには、我々教職員や卒業生だけではなく、学校の主役である皆さんの力が不可欠です。式典の他にステージ発表などを予定していますが、コロナの関係で止まってしまった時間を取り戻すために、これから急ピッチで準備を進めていきます。川総に学ぶ誇りと心意気を示す機会になるので、どうか皆さんの力を貸してください。

 次に、本日の総会の意義についてです。

 先週、川越農業高校最後の生徒会長が私を訪ねてきて、当時の思い出話をたくさんして帰りました。今年41歳になるといっていましたので、皆さんのご両親と同じか少し若いくらいの農業青年です。当時私は安藤先生と同じような立場で生徒会顧問をしていました。川農には生徒の自治組織として、生徒会の他に現在のFFJ前身にあたる農業クラブ、土木クラブ、家庭クラブという3つの独立した組織があり、各専門学科のリーダーたちが生徒会本部のわきを固める形で学校行事をリードしていました。川農祭はクラスや部活単位の企画の他に、各クラブ主催のイベントや学習成果の発表などがあり、今と変わらないくらい盛りだくさんの行事でした。リーダーたちのアイデアの豊富さや調整力の高さは目を見張るものがあり、生徒会役員は各クラブと共同で開催する川農祭こそが他校に負けないパフォーマスの場ととらえていたそうです。苦労も多かったけど、たくさんの仲間と信頼関係を築くことができ、20年以上たった今でも、この時の仲間や経験が人生の拠り所になっていると言っていました。

 本日の生徒総会は、今年度の生徒会活動の内容を審議・決定するために行われます。言うまでもなく生徒会は、生徒のためにある組織です。皆さんは学校生活を送る中で、生徒会があってよかったと思ったことはありますか?もし無いのならば、生徒会活動は必要ないのかもしれません。活動しているのかどうかが分からないような生徒会ではなく、生徒が力を合わせて取り組まなければならない時に、存在感を発揮できる生徒会に是非してください。

 さて、皆さん一人一人は生徒会の一員であり、主役であります。生徒会は、先生から与えられた仕事をこなすためにあるのではありません。皆さん一人一人が、川越総合高校での学校生活を、自分たちの手でもっと充実させるために、生徒会活動をどのように改善したらよいかを考え、行動に移すことが必要です。

 第35代アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディは、次のように述べています。「国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何を成すことができるのかを問うて欲しい。」

 ケネディの言葉を借りれば、「学校があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが学校のために何を成すことができるのかを問うて欲しい。」「生徒会があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが生徒会のために何を成すことができるのかを問うて欲しい。」ということです。

 皆さん。どうか生徒会活動を通して、ケネディの言葉にあるような「自分には何ができるのか」という“志の種”を見つけてください。また、生徒会活動を通して、AI(人工知能)には身に付けることのできない主体性・協働性・創造性を高めてください。

 結びに、川総の生徒会活動が、皆さんの未来を創り出すことに貢献できることを期待して、私の挨拶といたします。

 

 

 

令和2年7月6日

校長 服部 修 

 

朋(とも)有(あ)り遠方(えんぽう)より来(きた)る

生徒の皆さんへ⑩

令和2年6月23日 

朋(とも)有(あ)り遠方(えんぽう)より来(きた)る 

 

埼玉県立川越総合高等学校

校長 服部 修

 

 通常登校が始まり二日目の朝を迎えました。3週間続いた分散・時差登校に引き続いて生徒の皆さんが休まず登校する姿を見て、大変嬉しく思っています。

 「朋有り遠方より来る、また楽しからずや」、4月に新たな仲間263名(生徒245名・教職員18名)を迎えて間もなく3か月になります。一年次生の皆さんは、想定外のスタートだったため、不慣れな中、今も緊張の毎日を過ごしているのではないかと推察します。本校の校訓である「心理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」の精神で、堅実に、一歩ずつ、学校生活に馴染んでいって欲しいとを願っています。

 目指す生徒像の「広い視野を持ち、夢の実現に向けて学び続ける生徒」を育てるため、先生方は生徒の皆さんの自主性を大切にするよう日頃から心掛けています。しかしながら、コロナ禍の中、決して放任にならないよう、まずは生徒諸君一人ひとりが自らを律して行動するようにしてください。また、同級生同士は勿論のこと、生徒会活動、部活動などを通して、年次を超えて交流の輪を広げるようにしてください。学校教育は、生徒たちが一生を生きていく上で役に立つ知識や技術を教えることが目的ですが、それとともに、社会の常識や人間関係の形成の仕方、つまり社会性、また、人としての在り方や生き方、つまり人格を形成することを助けることも、重要な役割です。特に一年次生は、再開した部活動で汗を流す先輩たちの姿を見て、心に期すものがあると思います。自分の個性と持ち味が発揮できる部活動を自身の目で見つけ出してください。上級生諸君はリーダーシップを発揮して、一年次生のよき相談相手になってもらえるようお願いします。

 梅雨入りしてから、ジメジメした天気が続いています。新型コロナウイルス感染症対策とともに、熱中症にも注意が必要です。朝夕決まった時間の体温計測、健康チェックは熱中症予防にも有効です。平熱を知っておくことで発熱に早く気づくこともできます。日頃から自分の身体を知り、健康管理を充実させ、体調が悪いと感じたら無理せず自宅で静養してください。

 

タイトルの出典 論語(ろんご)・学而(がくじ)

 意味 遠くにいる同じ目標を持った友達が、わざわざ訪ねて来てくれた喜びと、その友と語らえる喜びをいったことば。

 参考 URL  https://kotowaza.avaloky.com/pv_fre06_01.html

皆さんでいっしょに考えていきましょう

生徒の皆さんへ⑨

令和2年6月12日

皆さんでいっしょに考えていきましょう

 

埼玉県立川越総合高等学校

校長 服部 修

 

 今週から分散・時差登校の第2ステージが始まりました。19日(金)まで2週間かけて1週間分の授業を行い、少しずつ学校生活に慣れていってもらうことを狙いとしています。連日30℃を超える暑さの中で、マスクを着けて登校するのは、正直しんどかったのではないかと思います。昨日、関東甲信地方が梅雨入りしたらしいとの発表がありました。蒸し暑い状況がしばらく続きます。マスクを着用すると、息が持つ熱を上手く外に発散できず体内にため込んでしまい、体温が上がってしまいます。また、口内の湿度が保てる分、喉の渇きを感じづらいので水分補給を意識しにくく、脱水が進んで熱中症になる可能性が高まる恐れがあります。普段より意識してこまめに水分補給をしてください。

 さて、正門で登校指導をしていて気になったことを3つお伝えします。皆さん一人一人に考えていただきたいことです。

 一つ目、マスクをしないで登校したり集団でおしゃべりをしながら密になって下校したりする人が、ごく少数ではありますが散見されます。社会総がかりで新型ウイルスの封じ込めに取り組んでいる中で、社会の一員としての自覚が足りないとい責められても仕方がないなと感じました。

 二つ目、歩きスマホをしながら下校したり、食べ歩き、飲み歩きをしながら登校したりする人たちを見かけることもありました。こちらはコロナ以前の問題で、明らかなマナー違反です。新学期早々に登下校中の交通事故が多発する傾向が毎年続いている中で、即刻行動を改めていただきたいです。

 三つ目、校門で整容指導を受ける生徒が多いことです。本来であれば、新たな年度が始まってすぐに生徒指導主任の先生が整容指導の趣旨や身だしなみを整えることの意味をお話ししているのですが、今年はまだ実施しておらず、皆さんの理解と協力が十分でないなと感じました。

 先日ご協力いただいた学校自己評価に関するアンケートでは、「安心・安全な学校生活」、「社会で通用する力の育成」、「主体性、自律性を持つ人材の育成」に対する保護者の期待が大きいことがわかりました。今後の日本社会にコロナ禍が及ぼす影響を予測することが十分にできてない中で、一人一人がよく考えて行動することで、自分自身及び身近にいる大切な人たちが痛みを負うリスクを少しでも下げられるよう、「凡事徹底」を心掛けていきましょう。

 この2週間、生徒の皆さんが頑張って登校している様子を見て大変心強く感じるとともに、さらに「川総」を良くしたいと強く感じました。皆さんには、他校生にない「光り輝く個性と豊かな感性」があります。直面する様々な課題について一緒に考え、知恵を出し合い、1つ1つ乗り越えていきましょう。

 

令和2年度第1学期始業式 校長式辞

 皆さん、はじめまして。熊谷農業高校に転出された 梅澤 仁 前校長先生の後任として、4月1日付けで着任した 服部 修 と申します。よろしくお願いします。

 前校長先生を含め17名の先生方が転・退職され、新たに18名の教職員が着任しております。本来なら、お一人ずつ紹介させていただくところですが、このような状況に免じてお許しください。詳しくは、事前に配布されているプリントを確認してください。

 さて、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3カ月にわたって学校を休業することになってしまいました。この間、学校で勉強することはもちろん、友達に会うことや部活動をすることもできず、皆さんには本当につらい思いをさせてしまいました。

 皆さんは、この休業期間中にどんなことを考えていましたか。

 これまでは、毎日、朝起きて学校に行き、授業を受けたり部活をしたり、友達とおしゃべりしたりといった学校生活を当たり前のように考えていませんでしたか。でも、皆さんが当たり前だと考えていたことは、実は奇跡のような瞬間の連続だったということがわかったのではないかと思います。

 再開にあたり、学校で勉強できることに感謝の気持ちを持ち、しっかりと学校生活に取り組んでほしいと思います。

 ここで私から皆さんにお願いがあります。それは、新型コロナウイルスの感染リスクをできる限り下げることを意識して生活して欲しいということです。埼玉県教育委員会では、「彩の国新しい学校生活5つの安心宣言」を作成しました。皆さんの健康を守る上で、とても大切なルールです。

 1つ目、「家庭と学校が連携した健康管理の徹底」です。

 毎日、朝と夕方、必ず自分の体温を測ってください。咳などの症状や体のだるさを感じたら、すぐに学校の先生や保護者の方に相談してください。

 2つ目、「マスク着用の徹底」です。

 登下校中を含めた学校生活の中ではマスクを着けることを徹底しましょう。特に、近距離での会話や発声を行う場面では、マスク着用を徹底しましょう。

 3つ目、「「3つの密」の回避の徹底」です。

 普段の学校生活の中で、握手やハイタッチ、近距離での会話など、密集・密接場面をつくらないよう意識しましょう。

 4つ目、「手洗い等の徹底」です。

 昼食前や休み時間、トイレに行ったときなど、石鹸を使って、こまめな手洗いを徹底しましょう。

 5つ目、「衛生管理の徹底」です。

 食事をする時以外は、しっかりとマスクを着けましょう。また、繰り返しになりますが、登校・帰宅後にも30秒以上時間をかけて石鹸でしっかりと手洗いをしましょう。

 この他、SNS等による誤った情報の拡散や、コロナ禍に係る誹謗・中傷・差別等の行動をとらないよう、人権感覚をこれまで以上に研ぎ澄まして行動するようにお願いします。

 次にお詫びです。去る5月22日に、埼玉県教育委員会より学校の再開についての指針として学校再開に向けたガイドランが示されました。その中で文化祭について、「生徒が密集して長時間活動することとなるため、感染拡大防止の観点から原則として中止とすること」と示されました。特に3年次生にとっては、高校活最後の文化祭なので、これまでの経験を生かして、「より良い文化祭を創り上げたい」「全員で目標達成する喜び感じたい」など、今年の文化祭に期する思いが強いのではないかと推察します。

 しかしながら、安心して学校生活が送れるよう万全を期すためには、生徒及び教職員の感染リスクを低減させることが不可欠です。感染リスクはゼロにすることができないという事実、再び感染拡大を招く恐れがある以上、リスクを最小限に留めなければなりません。

 誠に残念でありますが、第25回川総祭については中止とさせていただきます。今後、文化祭に代わる行事など、感染拡大の状況等を見極めながら考えていきたいと思います。

 最後に、90歳を超えてもなお精力的に活動を続ける、作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんの言葉を紹介します。「心の聡明な人、考え深い人は、怠けずよく励みます。努力も才能です。」努力を積み重ねることの大切さと偉大さを説く言葉で、今年二月に他界したプロ野球の名勝、野村克也氏も同様の言葉を残しています。

 着任して2か月の間、皆さんに向けて毎週メッセージを発信してきました。すでにご覧になった人もいると思いますが、本校ホームページの「校長室から」で見ることができますので、一度覗いてもらえると嬉しいです。

 最後に、「川総」はみなさんの学校です。学校をさらに発展させるためには、皆さんの主体性と自助努力が必要です。困ったり悩んだりするようなことがあったら、担任の先生、部活動顧問の先生、授業を担当する先生に相談してみてください。私が学校にいる時は常に校長室の扉を開けるようにしますので、遠慮なく訪ねてください。

 一緒に考え、知恵を出し合い、課題を解決していきましょう。

 以上で、式辞を終わります。

感染症の歴史に学ぼう

生徒の皆さんへ⑧

令和2年5月27日

 

感染症の歴史に学ぼう

 

埼玉県立川越総合高等学校

校長 服部 修

 

 新型コロナウイルスが私たちの暮らしを大きく揺るがしています。過去をふり返ると、人類はたびたび感染症に襲われ、多くの命が失われてきました。一方で、感染症の流行は人々の考え方や行動様式を大きく変えるきっかけになってきました。時には、世の中の大変革や進歩、社会インフラの改善につながることもありました。終息まで時間がかかると言われています。今日は過去の感染症に学び、「コロナ後(アフターコロナ、ポストコロナ)」について考えてみましょう。

 コレラは元々インドの風土病でしたが、植民地支配をしていた大英帝国の覇権拡大により世界中に広がり、各地で度々大流行しました。日本でも、明治維新前の開国前後に流行し、江戸だけで26万人が死亡したとの記録が残っています。汚れた飲み水に起因して流行したため、公衆衛生の重要性が認識され、上下水道の整備が進みました。このため、コレラは「衛生の母」とも呼ばれています。

 天然痘は人類が唯一根絶に成功した感染症です。1万年くらい前に人類の病気として定着したと考えられています。中米のアステカ帝国やインカ帝国が滅んだのは、攻撃を仕掛けたスペイン軍の武力よりも軍人が持ち込んだ天然痘のせいだったといわれます。日本では奈良時代に大流行し、当時政権を担っていた藤原四兄弟が死亡しました。戦国武将の伊達政宗が片目を失った原因も、幼少期に患った天然痘だったといわれています。明治時代にも、数万単位で人が亡くなる大流行が3回ありました。ちなみに、東大医学部は江戸時代の予防接種施設が起源です。20世紀中の死者は3億人にのぼりましたが、ワクチンを使った世界保健機関(WHO)の活動が功を奏し、1980年に根絶を宣言しました。

 新型コロナウイルス感染症が世界中で急速に広まったのは、グローバル化が進み、国境を超えた行き来が盛んになったことも大きな要因です。感染症の流行、拡大には、それぞれの時代背景が大きく影響していることがわかります。

 いずれ新型コロナの感染拡大が終息したとしても、これまでの社会と大きく変わる面が必ず出てきます。緊急事態宣言で一気に広まったのが、自宅で働くテレワーク(リモートワーク)と、学校のオンライン授業です。もちろん、会社や学校で顔を合わせて働いたり、学んだりすることの大切さは変わりませんが、働き方も学び方も、「コロナ以前」に戻ることはないと思います。通勤や通学の負担が減り、自宅で過ごす時間が増え、生活にゆとりが生まれるかもしれません。

 急激に収益が落ち込んでいる外食、宿泊、旅行、エンターテインメント、アパレル、化粧品といった業界は、コロナ後にどんな工夫をしたら生き残れるでしょうか?いま急激に伸びている通信、ネット通販、宅配・物流といった業態は、さらにどう発展していくのでしょうか?東京を中心とする首都圏への人口集中が続いてきましたが、「密」の回避やテレワークの普及で、地方への人口分散が始まる可能性があります。そして、新たなビジネスがいくつも生まれることでしょう。こうしたことを考えてみることが、皆さんの将来につながるはずです。 

「新しい生活様式」について

生徒の皆さんへ➆

令和2年5月20日

 

「新しい生活様式」について

埼玉県立川越総合高等学校 

校長 服部 修

 

 先週、緊急事態宣言が39県で解除されました。しかしながら、コロナウイルスは私たちの目には見えないところにいて、隙を見せれば再び感染が拡大する恐れがあります。こうしたことから、政府は新たな生活スタイル「新しい生活様式」を提案しました。公衆衛生学の観点から、人との接触を減らし、飛沫感染対策を徹底する実践例です。これらのことをこれから少しずつ日常生活に取り入れていかなければなりません。生徒の皆さんと教職員が一丸となって感染予防を徹底した上で、安心・安全に学校を再開させるために、「新しい生活様式」の考え方とその基本を理解し、習慣化していきましょう。

 

「新しい生活様式」の実践例 <厚生労働省>

 1 一人ひとりの基本的感染対策 感染防止の3つの基本

  ①身体的距離の確保 ②マスクの着用 ③手洗い

・ 人との距離は、できるだけ2m(最低1m)空ける。

・ 遊びに行くなら屋内より屋外を選ぶ。

・ 会話をする際は、可能な限り真正面を避ける。

・ 外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスクを着用

・ 家に帰ったらまず手や顔を洗う。できるだけすぐに着替え、シャワーを浴びる。

・ 手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う(手指消毒薬の使用も可)

※ 高齢者や持病のあるような重症化リスクの高い人と会う際には、体調管理をより厳重にする。

 

2 日常生活を営む上での基本的生活様式

・ まめに手洗い

・手指消毒

・ 咳エチケットの徹底

・ こまめに換気

・ 身体的距離の確保

・ 「3密」の回避(密集、密接、密閉)

・ 毎朝で体温測定、健康チェック。発熱又は風邪の症状がある場合はムリせず自宅で療養 

厚生労働省ホームページ「新しい生活様式」 

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html 

キャリアプランを考えよう

生徒の皆さんへ⑥
令和2年5月13日



キャリアプランを考えよう


埼玉県立川越総合高等学校
校長 服部 修


 「あなたの 10 年後は 、どうなっていたいですか?」
 こう聞かれて、あなたはすぐに明確な答えを返せますか?
 2年前(2018 年)に約3000人の社会人を対象に行った調査によると、「将来に向けたキャリアプランを明確に描いている」と答えた人の割合は、わずか6%だったそうです。その一方で、自身のキャリアを考える理由については、「これまでの経験が将来に渡って通用するかわからないから」など、先行きの不透明さを不安視する声が、男性の7割にあったそうです。つまり、将来への不安から積極的にキャリアを形成していく必要性を感じながらも、日々の仕事に追われて、キャリアと向き合う機会がなかなか持てていないという現実が見えてきます。
 キャリアプランとは「自分の将来の理想像を明確にし、理想の実現を目指して構築された具体的な行動計画」のことで、現役大リーガーの大谷選手で有名になった目標達成シート「マンダラチャート」もこの一つといえるでしょう。キャリアという言葉は一般的には職歴や経歴を表わしますが、ここでのキャリアは広義的な意味として使用されており、個人がその人生を通じて持つ連続した経験を意味します。

大谷翔平選手が花巻東高校1年生の時に立てた達成目標

 マンダラチャートの基本ルールはとてもシンプルです。9つのマスの真ん中にテーマを入れ込み、周辺のマスに関連する項目を入れていくだけです。例えば、今年度の目標設定にも使うことができます。まず、真ん中に「自分の理想像」を一言で記入し、その理想を達成するために必要な要素を周囲のマスに入れていきます。全ての項目が記入できなければ、無理に埋める必要はありません。あくまで中央に配置した大目標を達成することが目的なので、それを達成するために必要な要素がぴったり9つになるとは限らないからです。マンダラチャートは目的を達成するための手段だということを前提に利用してください。
 書く内容のコツは グ・タ・イ・テ・キ・ニ 。以下のポイントを押さえてマスを埋めていきます。

グ:具体的に書く。抽象的な表現では行動が鈍るので、具体的に箇条書きします。
タ:達成可能なことを書く。高すぎる目標は、途中でくじける原因です。
イ:意欲がもてることを書く。他人から与えられた目標を書いても、自分が意欲を感じなければ、行動を起こす気が起きないものです。
テ:定量化する。単に「頑張る」でなく、日数や回数などなるべく数字に置き換えて。
キ:期日を決める。これを決めないと、いつまでたっても目標は達成できません。
ニ:日課にする。習慣化し、常に意識して行動できるような方法を考えます。

 マンダラチャートは1回書いたら終わりではありません。新しい気づきを得たら、その都度書き直してもよいのです。そして、常に見えるところに置いて、目標にどれだけ近づいているか、定期的に「ふりかえり」を行うのも重要です。
 マンダラチャートは勉強や部活動の目標だけでなく、ダイエットやマラソン大会出場、旅行や読書の記録など、スケジュール管理から、それこそ人生100年将来設計まで、さまざまなことに活用できます。さらに、マンダラチャートには、バランス思考が身につくというメリットもあるので、勉強や部活オンリーに陥ることなく、大事なことを両立させながら、有意義で幸福な人生を歩む道標にもなります。
 大谷選手も高校時代にマンダラチャートで目標を詳細に設定し、それを徹底して実行に移すことによって「メジャーリーガーになる」という目標を達成し、さらなる高みを目指して頑張っています。
マンダラチャートなどは、簡単にマスターできて効果も期待できることから、キャリアプランを考えるきっかけとして、関心を持った人は今日からさっそくチャレンジしてみてください。

緊急事態の期間延長にあたって

生徒の皆さんへ⑤
令和2年5月7日


緊急事態の期間延長にあたって


埼玉県立川越総合高等学校
校長 服部 修


 学校が臨時休業となってから2・3年次生は2か月以上、1年次生は入学式翌日から休業に入り1か月経過しました 。皆さんは今、どのような毎日を過ごしていますか?
 新型コロナウイルスの感染拡大防止のためにはやむをえないことでしたが、年度末・年度当初の大切な時期に、心の準備もままならないうちに、急に先生や友達に会えなくなってしまいました。 国の非常事態宣言の期間が延長され、もうしばらく「おうち生活」が続くことに、学校教育に携わるものとして胸を痛めています。
 生徒の皆さんが、ウイルスという見えない敵、そして、いつ学校が始まるのかわからない状況に対して、不安を感じているのではないかと危惧しています。このようなときだからこそ心を強く持ち、一人 ひとりが何をするべきか冷静に考え、判断し、行動していくことが大切です。そして、ピンチの中からチャンスを見いだしていく前向きさを失ってはいけません。臨時休業という状況をプラス思考で受け止め、感染拡大の防止のみならず、学習や生活の面でも何とか有意義なものにしていかなければなりません。
 今はウイルス感染の拡大防止が最優先です。未知のウイルスであるが故に、ウェブ上には誤った情報が流れている場合もあります。繰り返しになりますが、何が正しい情報かを見極め、感染拡大防止に向けて何をすべきか、何をすべきではないのかを、冷静に判断してください。
 次に、皆さんの心身の健康についてです。不規則な生活になっていませんか?時々は体も動かしていますか?誰かとお話しできていますか?時々笑っていますか?もちろん人混みに出かけることは控える必要がありますが、ジョギングや縄跳びなど、限られたスペースで可能な運動も色々あります。それぞれに自分と向き合って考えてみてください。
 普段は授業や部活動等で忙しくしているので、時間を持て余してしまうと何をしたらよいかわからなくなりがちです。普段あたり前に思っていた日常的なものが、なくなってみて初めてその重要性に気づくことがあります。学校は、皆さんにとってそのような存在なのではないかと思います。
 2・3年次生には5月1日に宅配便で発送した教科書が、1年次生にはレターパックで発送したシラバスと生徒手帳が、お手元に届いている頃かと思います。もうひと月我慢していただくことになりますが、学習課題に前向きに取り組み、学生としての本分を果たしてください。我々教職員一同は、感染リスクを減らすための様々な対策を講じ、一日も早い学校再開に向けて準備を進めていきます。
 少しでも皆さんの不安が減り 、有意義に過ごせること 。そして、早期にウイルスの感染拡大が止まって学校が再開し、たくさんの笑顔が明星が丘の川総キャンパスに戻ってくることを祈っています。

穀雨(こくう)について

生徒の皆さんへ④
令和2年4月28日


穀雨(こくう)について


埼玉県立川越総合高等学校
校長 服部 修


 今年の春は、いつもとは大きく違う季節になりました。日々溢れる情報の取捨選択に疲れて気持ちが沈んでしまいそうになる中で、上を向く機会を唯一与えてくれたのがサクラやハナミズキの花でした。
 さて、唐突な質問ですが、皆さんは「穀雨」をご存じですか?
 川総で学ぶ生徒には、ぜひとも知っておいていただきたいキーワードです。
 4月19日から5月4日の期間は、二十四節気 (にじゅうしせっき)の一つで立春から数えて5番目にあたる穀雨と呼ばれています。 二十四節気は古代中国で作られた暦で、日本では平安時代から使われています。日本の1年を24等分して、約15日ごとに移ろう細やかな季節それぞれに名前を付けたものです。穀雨は、穀物をうるおす春の雨が降る頃。昔から、種まきの好機とされてきました。穀物だけではなく、色々な草花(雑草も)も春の雨を浴びて、ぐんぐん育っていきます。 穀雨は、田畑を潤して穀物の成長を促す雨もあり、昔はこの時期から田植えの準備をする等、農作業を行う目安だったそうです。春の雨の後には 、安定した晴れの日が続きやすいと昔から言われてきました。
 そしてこの時期が終わると、童謡・唱歌でお馴染みの八十八夜( 今年は5月1日です)が訪れます。これは立春から88日目の夜のことで、「八十八」を組み合わせると「米」という字になることや末広がりを表す字が重なることから、この日に摘んだお茶は縁起物であり、栄養価も高く、口にすると1年元気に長生き出来ると言われています。 農業に携わる人にとっては大変重要な日とされてきました。
 恵みをもたらす雨は、穀物に対してだけではなく、この雨が長い冬の間大地に眠っていた沢山の生命を目覚めさせ、様々な生物が活発に動き始めることも意味しています。
 昨今、私たちに降りかかっている先の見えないこの状況にも、やがて安定した穏やかな晴れの日が必ず訪れます。その時に、あの頃降りかかった雨は転機であり必然だったのだと思えるよう、今は大変ですが、生徒の皆さんにはそれぞれの場所で、来るべき日のために戦略と戦術を練り、そしてその為の勉強や知識を補てんする等、本当の意味での春を迎える準備の時間にしていただきたいと思います 。

「ハナミズキのみち」

生徒の皆さんへ ③
令和2年4月22日


「ハナミズキのみち」について


埼玉県立川越総合高等学校
校長 服部 修


 川越市内では、例年より一週間ほど早くハナミズキの花が見ごろを迎えました。ハナミズキの原産地はアメリカです。アメリカ北部の地域では、日本の桜前線のようにハナミズキの開花状況を地域の情報として届けているそうです。
 さて、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、余儀なく自宅でお過ごしの皆さんに、今日は、「ハナミズキのみち」についてお話しします。
 岩手県陸前高田市に、海側から山側に延びる避難路の目印としてハナミズキの木が植栽されています。ハナミズキの避難経路を提案したのは、陸前高田市にお住いの淺沼(あさぬま)ミキ子さんという方です。淺沼さんは、人一倍責任感が強く、自分の生まれ育ったまちを愛していた息子さん(当時25 歳)を、東日本大震災の津波で失いました。ある晩、息子さんが夢の中に現れ、「津波から逃れる避難経路に沿ってハナミズキを植えてほしい。このまちが大好きだからずっと守っていきたい。」と告げられたのだそうです。その思いを受け止めた淺沼さんは、震災を風化させまいという願いを込めて1万人以上の署名を集め ました。そして、ハナミズキの花が咲く避難路を提案したのだそうです。
 本校では、平成24年(2011年)の10月以降、ボランティア活動を継続して行い、のべ579名の 生徒・教職員が宮城県気仙沼市を中心とした被災地に足を運び、「微力だけど無力ではない」を合言葉に、震災復興のお手伝いをさせていただいており ます。
 私たちのこれからの学びで大切なことは、人を思い、人と積極的に関わり、人と行動をともにすることです。時には日本語だけでなく、外国語を交え、海外の歴史や文化、思いや考えをしっかりと理解し、逆に、日本人としての思いや考え、文化や歴史をしっかりと伝える力が求められる時代が、東京 2020オリンピックを契機にまもなく到来します。
 休業が明けたら、新たな学校生活がスタートします。どうぞ学校や家庭の中で、友達同士の関係の中で、ハナミズキの花言葉「私の想いを受けてください」にあるように、様々な体験や学びの中で、「思いや気持ちをしっかりと受け止めること、そして、しっかりと伝えること」を大切にして欲しいと思います。
 保護者の皆様におかれましても、引き続き感染拡大防止の取組を徹底していただき、できるだけ早く学校が再開できますよう、ご理解とご協力をお願い致します。


参考ホームページ
陸前高田「ハナミズキのみち」の会 http://hanamizukinomichi.com/

学校代表挨拶

学校代表挨拶


 本日晴れて川越総合高校に入学された新入生保護者の皆様 、ご入学おめでとうございます。すべての教職員とともに、お子様の入学を心から歓迎します。
 入学式は、新入生を歓迎する式典であるとともに、「この高校で学ぶ」意識を確認していただく機会でもあります。新型コロナウイルス拡散防止対策の一環として、式を縮小して実施せざるを得なくなったことをお許しください。
 学校長として、本来お伝えしたかったメッセージを書面にしたためましたので、自宅に戻ってから お子様と一読していただければ幸いです。
 保護者の皆様におかれましても、これからの3年間の高校生活について、ぜひお子様と語りあっていただきたいと思います。そして、本校の教育方針や指導について、ご理解とご協力を賜り、新入生のみなさんの高校生活が、より楽しく、充実したものとなりますよう、私たち教職員とともに支えていただくことをお願い申し上げ、学校代表挨拶とさせていただきます。


令和 2 年 4 月 8 日
埼玉県立川越総合高等学校 校長 服部 修

入学式式辞

式  辞


 本日晴れて「県立川越総合高等学校」に入学された新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。すべての教職員とともに、皆さんの入学を心から歓迎いたします。そして、皆さんを今日まで育て、勉強を支えてこられたご家族をはじめ関係の方々にも、心よりお慶びを申し上げます。
 入学式は、新入生の皆さんを歓迎する式典であるとともに、「この高校で学ぶ」意識を確認していただく機会でもあります。新型コロナウイルス(COVIDー19)拡散防止対策の一環として、式を縮小して実施せざるを得なくなったことは、誠に残念です。しかし、このような状況であるからこそ、この4月8日を「今日この日から始まる、川越総合高校での高校生活を実りあるものにするぞ ! 」という宣言の日にしてもらいたいと思います。
 さて、本校は、大正9年4月、「県立蚕業学校」として創立され、「県立農蚕学校」、「県立川越農蚕学校」、と校名を変えながらも、当時の輸出産業の花形であった、生糸を生産する養蚕技術の振興・
発展のため、大きな期待を受け重要な役割を担うとともに、その責任を果たしてまいりました。 戦後
の学制改革により、昭和23年には「県立川越農業高等学校」として、広く農業教育を推進し、農業とその関連産業の育成・振興に大きく貢献してきました。そして、平成8年には、時代の進展に対応した総合学科を設置し、校名を現在の「県立川越総合高等学校」に改め、「農業科目を主とした総合学科」として新たな道を歩みだし、今年で25年目、創立100 周年の節目を迎えます。卒業生も1万9千有余人となり、まさに校訓に掲げられている「心理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」教育を実践し、社会に有為な人材を多方面に多数輩出してまいりました 。
 ただ今、入学を許可しました新入生の皆さん。皆さんは、9年間の義務教育を終え、自分の意思で本校への進学を決意し、合格されました。川越総合高校は皆さんの入学を心から歓迎いたします。皆さんは、伝統ある本校で、そして、地元から深く愛されている本校で学べることに誇りを持ってください。今まさに、大きな希望と幾ばくかの不安を胸に、新たな学校生活を始める皆さんに、あらためて、学校とはどういうものか、お話ししたいと思います。
 学校は、学びあうところです。教科の勉強はもちろんですが、それ以外にも様々なことを、教職員から、また生徒どうしで学ぶことができます。本校には、いろいろな種類の、そして数多くの、学びの仕掛けがあります。皆さんは、それらの仕掛けに気付く人になっていただきたい。どうすれば仕掛けに気付く人になれるか。まずは、好奇心旺盛であること、そして、謙虚であること。世の中は学ぶべきものであふれていることを知っている人、そして、自分には足りないものがあることを自覚している人は、学びのチャンスをつかむことができます。学びのチャンスをつかむことができる人は、大きく成長する はずです。
 次に、学校は、小さな失敗や挫折を経験するところです。大人になってから初めて失敗をしたのでは、立ち直り方がわからず、前へ進めなくなってしまうかもしれません。学校の中で経験する小さな失敗や挫折を大切にしましょう。それらの経験は、きっと皆さんを、強くたくましい人にしてくれるはずです。ただ、皆さんは、失敗したとき、「ごめんなさい」ときちんと言うことができる人であって欲しい。学校は、皆さんの小さな失敗や挫折を見守り、支える存在でありたいと思っています。
 そして、学校は、互を認めあうところです。認めあうとは、決して、ぬるま湯のような関係であるということではありません。本校には、生徒・教職員あわせて800人以上の人たちがいます。それぞれ個性を持った人たちが、互いに切磋琢磨し、高め合う関係を築き上げていきます。まずは、皆さんが他者から尊重されるために、皆さん自身が他者を尊重するというところから始めましょう。互いに認めつつ、みんながレベルの高い居心地の良さを感じられる集団になりましょう。
 最後になりましたが、新入生のみなさんが、この川越総合高校で過ごす限られた時間を大切にしてください。そして、みなさんのその大切な時間を、私たち教職員も一緒に共有できることに深く感謝して、入学式の式辞といたします。

令和 2 年 4 月 8 日
埼玉県立川越総合高等学校 校長 服部 修

2・3年次生向け

始業式に代わって
令和2年4月8日


2・3年次生向けた メッセージ


埼玉県立川越総合高等学校
校長 服部 修

 

 新2・3年次生の皆さん、はじめまして。熊谷農業高等学校に転出された 梅澤 仁 前校長先生の後任として、4月1日付で川越総合高等学校に着任した 服部 修 と申します。どうぞよろしくお願いします。
 令和2年度が始まりました。今年は新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令されたため、学年末の終業式同様に、始業式も取りやめになりました 。みなさんの元気な姿が見られないのは本当に残念です。
 皆さんは進級して一つ年次があがりました。おそらく、何か新しい決意をして、新年度を迎えた人も多いのではないかと推察します。私自身も、新しい学校で新年度を迎えることになり、皆さんと、お会いできるのを心待ちにしていました。春は出会いの季節です。まだ、直接お会いすることはできていませんが、この川総で皆さんに出会えたことを大変嬉しく思っています。そして、この出会いを大切にしたいと強く思います。年度の初めに一つだけお願いをさせてください。
 「凡事徹底」という言葉を覚えて欲しいということです。「凡事徹底」とはたり前のことを普通の顔をして徹底してやりきるということです。
 皆さんにとってあたり前のこととはなんでしょうか?
 私がお願いしたいあたり前とは 、体育館ステージに向かって右側のボードにある、「時を守り、場を清め、礼を正す」(森 信三さんの言葉)という言葉です。このことを凡事徹底してほしいのです。
 「時を守り」とは、「5分前行動」を徹底するということです。5分前行動するということは 、 他人の時間を大切にするということでもあります。総合学科の授業の性質上、教室移動が多い中、待たされるのは誰もがいやですから ・・・ 。ぜひ5分前行動ができる人になってほしいと思います。
 「場を清め」とは、掃除を徹底して行うということです。本気で掃除ができる人は他人の気持ちがわかる人です。きれいな場所は誰もが気持ち良く感じます。本気で心を込め、身の回りの掃除ができる人になってほしいと思います。
 「礼を正す」とは、自分も相手も気持ち良くなるような「挨拶」「言葉づかい」「服装」に気遣うということです。このことができている人は、良好な人間関係が築ける人です。その人がいるだけで、その場が温かくなります。就職や進学に際して行われる試験において、ぜひ挨拶だけで合格がもらえる人、「すごい挨拶」ができる人になってほしいと思います。
 2年次生は学校の中心学年として、3年次生は卒業後の進路に向けた準備にシフトしながら、 川総で充実した生活を気持ちよく送ってください。
 最後に、臨時休業がしばらく 続きますが、このあと指示がある学習課題に真摯に取り組みながら、感染予防に努めてください。

校長あいさつ

                校 長 挨 拶

 

                                             埼玉県立川越総合高等学校

                                                       校長 服部 修

 

 実りと暮らしを学ぶ総合学科、川越総合高等学校のホームページを御覧いただき、ありがとうございます。

本校は、大正9年(1920年)4月に「県立蚕業学校」として創立され、「県立農蚕学校」、「県立川越農蚕学校」、と校名を変えながらも、当時の輸出産業の花形であった、生糸を生産する養蚕技術の振興・発展のため、大きな期待を受け重要な役割を担うとともに、その責任を果たしてまいりました。戦後の学制改革により、昭和23年(1948年)には「県立川越農業高等学校」として、広く農業教育を推進し、農業とその関連産業の育成・振興に大きく貢献してきました。そして、平成8年(1996年)には、時代の進展に対応した総合学科を設置し、校名を現在の「県立川越総合高等学校」に改め、「農業科目を主とした総合学科」として新たな道を歩みだし、今年で25年目、創立100周年の節目を迎えます。卒業生も1万9千有余人となり、まさに校訓に掲げられている「心理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」教育を実践し、社会に有為な人材を多方面に多数輩出してまいりました。

 本校の特長は、総合学科の特徴である、自分の興味・関心や将来の職業を考えて科目を選ぶという事を最大限に活かし、多くの選択科目を用意していることです。とりわけ、施設・設備を活かして農業科や家庭科、商業科の科目が多く用意され、命の大切さ、食の安全、環境の大切さなどを学ぶことができます。また、部活動やボランティア活動、地域での活動も活発に行われています。

 中学生の皆さん、かけがえのない高校生活を川越総合高等学校で送ってみませんか。

 地域の皆様、卒業生の皆様には、今後も本校への変わらぬご理解とご支援をお願い申し上げます。

 

     令和2年4月1日

 

校長挨拶

                                 校長挨拶

                                                       埼玉県立川越総合高等学校

                                                       校長 梅澤 仁

 実りと暮らしを学ぶ総合学科、川越総合高等学校のホームページを御覧いただき、ありがとうございます。

 本校は、大正9年(1920年)に埼玉県立蚕業学校として開校し、平成8年(1996年)に総合学科制を取り入れ、川越総合高等学校となりました。2年後の2020年には、創立100周年となります。これまで、卒業生の多くが地域に根ざし、地域の農業や文化・活動を支えるリーダーとして活躍しております。

 本校の特長は、総合学科の特徴である、自分の興味・関心や将来の職業を考えて科目を選ぶという事を最大限に活かし、多くの選択科目を用意していることです。とりわけ、施設・設備を活かして農業科目や家庭科目が多く用意され、命の大切さ、食の安全、環境の大切さなどを学ぶことができます。また、部活動やボランティア活動、地域での活動も活発に行われています。

 中学生の皆さん、かけがえのない高校生活を川越総合高校で送りませんか。

 地域の皆様、卒業生の皆様には、今後も本校への変わらぬ御理解と御支援をお願い申し上げます


 


 入学式 式辞   〔 平成29年 4月 10日 〕

     式 辞
 木々の緑が芽吹き、花々が咲き競うこの春の佳き日に、島田喜昭 PTA会長 様、諸口高男 後援会長 様をはじめ、多数のご来賓とご臨席を賜り、川越総合高等学校 平成29年度 入学式 を挙行できますことは、本校にとりまして、この上ない喜びでございます。ご臨席の皆様に心より御礼申し上げます。
 ただ今、入学を許可いたしました247名の新入生の皆さん 入学おめでとうございます。 皆さんにとって、今日の佳き日は、生涯の中で忘れることのできない大切な日となるでしょう。 皆さんの入学には、皆さん一人一人の努力の成果はもちろんありますが、それとともに家族の方々の励まし、先生方の御指導や周囲の方々の御支援があったとことを忘れてはなりません。 このことをしっかりと心に刻み、感謝の気持ちを胸に、高校生活を踏み出してください。 保護者の皆様、本日はお子様の御入学まことにおめでとうございます。 お喜びはひとしおのことと、心からお祝い申し上げます。
 本校は、大正9年4月に開校し、以来、時代の変化に対応しながら、平成8年4月に現在の川越総合高等学校となり、地域と共に各分野で活躍する多くの卒業生を社会に送り出してまいりました。 2020年には創立100周年を迎えることとなります。 入学された皆さんも本校の伝統を引き継ぎ、さらに発展、充実した学校生活を送っていただきたいと思います。 本校の校章は、昭和40年4月に従来の川越農業の校章を改めたもので、本校の由来をとどめる桑の葉と、未来を開拓する意志を表現する鎌をあしらったものです。 また、「真理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」を校訓に教育活動に取り組んでおります。
 総合学科の特色は、幅広い選択科目の中から自分で科目を選択し、一人一人が自分の興味・関心や将来の職業選択を視野に入れた学習ができるということです。 そして本校の特色として、農業科目や家庭科目を中心とした多彩な選択科目が用意され、命の大切さを学び、食の安全・安心や環境の大切さについても学ぶことができます。
 さて人間として、大きく成長するためには、どのように高校生活を過ごせばよいでしょうか。2つお話ししたいと思います。
 一つは、教育学者 森 信三 先生の言葉を借りると 「時を守り、場を浄め、礼を正す」 ということです。
 当たり前のことですが、「時を守る」とは、時間を大切にすることです。 遅刻 欠席 早退をしない。 本校では、多くの生徒が3年間皆勤で卒業します。 昨年度の卒業生は63名が皆勤でした。 これは、他校に誇れる特筆すべきことです。
  「場を浄める」とは、「汚さない」ことを基本とし、身の回りを整理整頓し、清潔にすることです。 一生懸命掃除し、清々しい環境で、学習に取り組みましょう。
 そして、「礼を正す」とは、「時間 ・ 場所 ・ 目的」を考え、きちんとした服装・態度で生活することです。
 明るく元気に挨拶すること、先輩や先生方など、目上の人を意識した言葉遣いも大切です。
 「時を守り 場を浄め 礼を正す」とは、高校生活を送る基本的なマナーです。
 本校は普通教科と専門教科を総合的に学習できる総合学科です。 普通高校にはない、実習をとおした団結力や絆が自然に生まれてきます。 また、同じ目標に向かい、ともに汗を流し、同じ釜の飯を食う部活動の仲間も大切です。 是非、これから先の長い人生を、共に心豊かに過ごせる友達を見つけてください。
 今、皆さんは高校に入学したばかりですが、卒業したらどうするのか、これからの日々の学習活動の中で、自分をしっかり見つめ、その答えを見いだしてくれることを期待しています。 高校生活は、皆さんがこれまで歩んできた義務教育とは異なります。 一日も早く、高校の学習システムを理解し、ルールやマナーを守れる、しっかりした規範意識、そして、誇りと自信を持って、本校での充実した高校生活を送ってください。 勉強と部活動、文武両道を貫き、自らの力で高校に在学した証を築き上げてください。 大いに達成感を体感し、自己の成長につなげてほしいと願っています。 これから先、辛いことや悩むこともあるでしょう。 決して逃げないで、これから歩む山や谷を自分の力で乗り越えることのできる力を身につけてください。
 私たち教職員は、皆さんの内に秘めたすばらしい資質や能力を少しでも引き出し、伸ばし、進路実現を支援することが使命であると考えています。
 御出席いただきました保護者の皆様にお願いします。 これから3年間には、様々なことがあると思います。 入学されたお子様たちがより良い進路実現を果たすために、私たち教職員は、一丸となって指導に専念してまいります。 ここに、改めて、本校の教育方針に対しまして、保護者の皆様の特段のご理解とご協力をお願いするものです。 学校と緊密な連携を切にお願い申し上げます。
 結びに、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様に重ねて御礼申し上げますとともに、新入生の皆さんが、今日の慶びを忘れることなく、心身ともに健やかで、充実した実り多い高校生活を過ごせますよう、心からお祈りし、式辞といたします。
平成29年 4月 10日   埼玉県立川越総合高等学校長   韮塚 光信 

学校  卒業証書授与式 式辞   〔 平成29年 3月 11日 〕

     式 辞
  日差しがすっかり明るくなり、新しい春の息吹が感じられる今日の佳き日に、島田PTA会長様、大野同窓会長様を始め、多くのご来賓の皆様のご臨席を賜り、平成28年度 埼玉県立川越総合高等学校の卒業証書授与式が盛大に挙行されますことは、卒業生はもとより、本校職員 並びに生徒一同にとりましても大きな喜びであります。ご臨席を賜りました皆様に心より御礼申しあげます。
 ただ今、237名の生徒に対して、卒業証書を授与いたしましたが、卒業生の皆さん 誠におめでとうございます。 皆さんは、入学以来のたゆまぬ努力が実を結び、ここにめでたく 卒業の栄誉を得られたわけですが、ご家族の方々を始め 多くの方々のお世話によって得られたものであります。そのことを忘れてはなりません。
 諸君たちは、3年間の高校生活を終えて、今日この場から、それぞれの人生に向かって出発していくわけですが、今、貴方方は、将来に向けて期待と豊富に満ちていることと思います。 本校の3年間に培ったものが10年後、20年後の時代になっても 皆さんの心の中で生き生きとした生命を持ち続け、その人生を支えていくものであってほしいと、私は願っております。
 本校では、心豊かな生徒を育成するため、文化祭、をはじめ、東北ボランティア、三富新田の落ち葉掃きなど、特色ある行事を展開しております。 そのような中で今年度は、2つの国際交流を行いました。
 1つ目、カリフォルニア チュラーレの農業研修です。これは、2020年の創立100周年プレ事業の一環として、昨年の7月26日から10日間の日程で行われました。 カリフォルニア チュラーレの農業は、アメリカの中でも大規模で企業的な農業であり、生徒にとって想像を超える驚きと感動となったことと思います。 また、チュラーレの高校生宅に5日間宿泊したホームステイは、アメリカの生活様式や文化を学ぶとともに、語学の研修やコミュニケーション能力の育成にも繋がったことと思います。
 2つ目に、本校の食品科学系列では、台湾の高校生と協力して、名細農場で採れたトマトを活用した商品開発を行いました。 商品名は「フレッシュトマトせんべい」といいますが、トマトの香りを強く感じられるように作ったせんべいで、台湾の方の味覚にも合う物になっています。 せんべいの形は台湾の国花、梅の花の形に似せています。 昨年の12月には台湾に本校から3名の生徒が渡り、開発した 「フレッシュトマトせんべい」 の販売を行いました。 今後、文化祭やイベントでも川越総合高校のオリジナル商品として、販売やプレゼントに使えればよいと思っています。
 カリフォルニア チュラーレの農業研修、そして台湾の高校生と協力した商品開発は、普段の生活で体験することのできない、人の温かさやコミニュケーションの大切さなど、自主自立が養われた国際交流であったと思います。
 現代は情報化の進展により急速に国際化しています。 これからの日本人に求められるものは語学力やコミニュケーション能力、そして異文化に対する理解です。 本校生徒がこの国際交流で持ち帰った、数々の貴重な体験は、全生徒に対して報告会を実施しております。 それぞれが、これからの人生に生かしていただきたいと思います。
 さて、これから卒業生諸君は、多忙で輝かしい人生となる皆さんの門出に当たり、一言はなむけの言葉を申しあげます。
 まず初めに 「有言実行の人であれ」 ということあります。 今までは、「不言実行」 と言って、黙々と物事を行う事がよしとされてきましたが、現代社会を逞しく生き抜く上で、自分の意見や主張がきちんと述べられ、行動できる人が今日では求められています。 これからは、「言って、言ったからには、責任をもって行動する」 と言うことであり、そして社会に有用な人となり、多くの人々から信頼を寄せられるような人間になって頂きたいと思います。
 次に3つの勇気をもって、逞しくこれからの社会を生きて頂きたいと言うことであります。 3つの勇気とは、「挑戦への勇気」、「留まる勇気」、「守る勇気」 の3つであります。 第一の、「挑戦の勇気とは」、貴方方は、明日からは、それぞれ選んだ道を自分の力で切り開いていくことになります。自分はこの道をすすむのだと決めたなら、一度や二度の困難にくじけず挑戦し続け、自分の夢の実現のために、勇気をもって果敢に取り組んで頂きたいと言う思いでの「挑戦への勇気」であります。 第二の「留まる勇気」とは、一つの事を成し遂げるには、がむしゃらなだけではいけません。 時には、広い視野に立って、自分の生き方を振り返ることが大切です。 今、自分は、何を優先して行うべきか、何を学ぶべきか、それを考えられる人になってほしいと思います。正しく生きるには、ときには勇気を持って決断することが必要であります。 第三の「守る勇気」とは、これからの時代は、世界の人々が力を合わせ、地球を大切にしながら、人間の幸せを希求する時代、即ち、共存共栄の時代であります。 そのためには、自分の役割をしっかり果たせる人になってほしいと思います。 人間が共に生きるためには、社会のルールやマナーを一人一人が互いに協力して守っていかなければなりません。 その思いからの「守る勇気」であります。 この3つの勇気をもって、貴方方がこれからの国際社会の中で胸を張って堂々と活躍して行っていただきたいと思います。
 終わりに、本日御列席下さいました御来賓各位に深甚なる謝意を表するとともに、これまでの3年間、本校の教育に対しまして暖かいご支援とご協力を頂きました保護者の皆様に感謝を申しあげます。 また2020年に創立100周年を迎えるこの川越総合高校のよき理解者として、今後ともお力添えを頂ければ幸いでございます。 そして、卒業生の皆さんの前途が洋々たるものであることを信じ、また、将来の御多幸をお祈りし、式辞といたします。
平成29年 3月 11日   埼玉県立川越総合高等学校長   韮塚 光信 

 入学式 式辞   〔 平成28年 4月 8日 〕

     式 辞
 木々の緑が芽吹き、花々が咲き競うこの春の佳き日に、武藤康則 PTA会長 様、天野一男 後援会副会長 様をはじめ、多数のご来賓とご臨席を賜り、川越総合高等学校 平成28年度 入学式 を挙行できますことは、本校にとりまして、この上ない喜びでございます。 ご臨席の皆様に心より御礼申し上げます。
 ただ今、入学を許可いたしました240名の新入生の皆さん 入学おめでとうございます。 皆さんにとって、今日の佳き日は、生涯の中で忘れることのできない大切な日となるでしょう。 皆さんの入学には、皆さん一人一人の努力の成果はもちろんありますが、それとともに家族の方々の励まし、先生方の御指導や周囲の方々の御支援があったとことを忘れてはなりません。 このことをしっかりと心に刻み、感謝の気持ちを胸に、高校生活を踏み出してください。 保護者の皆様、本日はお子様の御入学まことにおめでとうございます。 お喜びはひとしおのことと、心からお祝い申し上げます。
 本校は、大正9年4月に開校し、以来、時代の変化に対応しながら、平成8年4月に現在の川越総合高等学校となり、地域と共に各分野で活躍する多くの卒業生を社会に送り出してまいりました。 2020年には創立100周年を迎えることとなります。 入学された皆さんも本校の伝統を引き継ぎ、さらに発展、充実した学校生活を送っていただきたいと思います。 本校の校章は、昭和40年4月に従来の川越農業の校章を改めたもので、本校の由来をとどめる桑の葉と、未来を開拓する意志を表現する鎌をあしらったものです。 また、「真理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」を校訓に教育活動に取り組んでおります。
 総合学科の特色は、幅広い選択科目の中から自分で科目を選択し、一人一人が自分の興味 ・ 関心や将来の職業選択を視野に入れた学習ができるということです。 そして本校の特色として、農業科目や家庭科目を中心とした多彩な選択科目が用意され、命の大切さを学び、食の安全・安心や環境の大切さについても学ぶことができます。
 さて人間として、大きく成長するためには、どのように高校生活を過ごせばよいでしょうか。 二つお話ししたいと思います。
 一つは、教育学者 森 信三 先生の言葉を借りると 「時を守り 場を浄め 礼を正す」 ということです。
 当たり前のことですが、「時を守る」とは、時間を大切にすることです。 遅刻 欠席 早退をしない。 本校では、多くの生徒が3年間皆勤で卒業します。 昨年度の卒業生は40名が皆勤でした。 これは、他校に誇れる特筆すべきことです。
  「場を浄める」とは、「汚さない」ことを基本とし、身の回りを整理整頓し、清潔にすることです。 一生懸命掃除し、清々しい環境で、学習に取り組みましょう。
 そして、「礼を正す」とは、「時間 ・ 場所 ・ 目的」を考え、きちんとした服装・態度で生活することです。
 明るく元気に挨拶すること、先輩や先生方など、目上の人を意識した言葉遣いも大切です。
 「時を守り 場を浄め 礼を正す」とは、高校生活を送る基本的なマナーです。
 本校は普通教科と専門教科を総合的に学習できる総合学科です。 普通高校にはない、実習をとおした団結力や絆が自然に生まれてきます。 また、同じ目標に向かい、ともに汗を流し、同じ釜の飯を食う部活動の仲間も大切です。 是非、これから先の長い人生を、共に心豊かに過ごせる友達を見つけてください。
 今、皆さんは高校に入学したばかりですが、卒業したらどうするのか、これからの日々の学習活動の中で、自分をしっかり見つめ、その答えを見いだしてくれることを期待しています。 高校生活は、皆さんがこれまで歩んできた義務教育とは異なります。 一日も早く、高校の学習システムを理解し、ルールやマナーを守れる、しっかりした規範意識、そして、誇りと自信を持って、本校での充実した高校生活を送ってください。 勉強と部活動、文武両道を貫き、自らの力で高校に在学した証を築き上げてください。 大いに達成感を体感し、自己の成長につなげてほしいと願っています。 これから先、辛いことや悩むこともあるでしょう。 決して逃げないで、これから歩む山や谷を自分の力で乗り越えることのできる力を身につけてください。
 私たち教職員は、皆さんの内に秘めたすばらしい資質や能力を少しでも引き出し、伸ばし、進路実現を支援することが使命であると考えています。
 御出席いただきました保護者の皆様にお願いします。 これから3年間には、様々なことがあると思います。 入学されたお子様たちがより良い進路実現を果たすために、私たち教職員は、一丸となって指導に専念してまいります。 ここに、改めて、本校の教育方針に対しまして、保護者の皆様の特段のご理解とご協力をお願いするものです。 学校と緊密な連携を切にお願い申し上げます。
 結びに、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様に重ねて御礼申し上げますとともに、新入生の皆さんが、今日の慶びを忘れることなく、心身ともに健やかで、充実した実り多い高校生活を過ごせますよう、心からお祈りし、式辞といたします。
平成28年 4月 8日   埼玉県立川越総合高等学校長   韮塚 光信 

学校  第1学期 始業式 あいさつ   〔 平成28年 4月 8日 〕

 おはようございます。
 ただ今、ご紹介いただきました韮塚と申します。 前任の柿沼校長先生の後任として4月1日から川越総合高校で勤務することになりました。 どうぞよろしくお願いいたします。 私も、30年前になりますが、川越農業高校の時に6年間食品科の職員として勤務した経験もあり、懐かしく思っております。
 今日は、はじめて生徒の皆さんと顔を合わせることができました。 私の思っていることと、皆さんへのお願いをお話しします。
 先ず第一に、30年前もそうでしたが、環境のよいきれいな学校だという印象です。 「環境が人をつくり、人がまた、環境をつくる」とも言いますが、環境はそこに住んでいる人を映し出す鏡だと思います。 これからもぜひ、学び舎をきれいにしてほしいと思います。
 4月1日の初めての出勤でも、女子生徒から正門で気持ちのよい挨拶をいただきました。 グランドでは、野球部が一生懸命練習に取り組んでいる姿をみて、久しぶりに心が弾む思いがしました。
 県内公立高校が139校ある中で、川越総合高校でみなさんと出会うことができた、この縁を大切にしていきたいと思います。 「きれいな学校で仕事ができる喜びと感動」をいつまでも忘れないで頑張ろうと思っています。
 川越総合高校は、熱心な先生と恵まれた施設がそろっています。 この恵まれた教育環境を十分に活用して、よりよい校風づくりに取り組んで欲しいと思います。 皆さん一人一人が持っている、磨けば光る才能や素質を埋もれたままにしておくのは本当にもったいないことです。 もっと多くの人が部活動に取り組んだり、資格取得や検定に取り組んでほしいと思います。
 川越総合高校は、皆さんにとって母校であり、2020年には創立100周年を迎える学校です。 すでに多くの先輩方が、県内はじめ、各方面で活躍し、母校の発展を願っています。 川越総合高校で学んだことを誇りに思えるような校風と伝統を築き上げていくことが、今この学校に在籍している私たちの義務だと思います。
 そこで、この「川総」には100周年を目標としてグランドデザインというものがあります。 このことについては、前校長の柿沼先生からもお話があったかと思います。 「生徒が主役、一人ひとりが煌(きら)めく川総プログラム」というものです。 生徒の皆さんが、様々な場面で、それぞれが主役になって、煌めけるような学校にしたいとものです。
 そこで、2年生にお願いします。 2年生は、学校の中堅です。 勉強に部活動に、川越総合高校の牽引車としての自覚をもって大いに頑張ってください。 よく言われることですが、2学年という学年は、学校生活からの慣れからかもしれませんが、中だるみになりやすいのも事実です。 そうならないためには、「各自が明確な目標をもつ」「自分は将来こうなりたい」という目標をもつことが大切です。
 次に、3年生にお願いします。 自分の進路についてよく考えてください。 秋には、就職試験や進学試験があります。 今から準備を進め、頑張ってほしいと思います。 そして、全員の進路決定と一人も欠けることなく卒業してほしいいと思います。 また、最上学年としての見本となってほしいと思います。
 100周年に向けたグランドデザインの具体的方策の一つに「埼玉一挨拶のできる学校」という目標があります。 3年生が見本となって挨拶してください。 挨拶はコミュニュケーションの一つです。 そして、もう一つ「女子のスカート丈」です。 学校の評価はあらゆるところで評価されますが、地域の方々にとっては服装も学校の評価の一つです。 スカート丈を短くすることなく着こなしてください。 このことについては、2年生にもお願いします。
 今日の午後には、新入生が入学してきます。 よき先輩として新入生の模範となり、2020年の100周年に向けて、川越総合校高校をより素晴らしい学校に作り上げていきたいと思っています。 どうぞよろしくお願いいたします。

卒業証書授与式 式辞

埼玉県立川越総合高等学校卒業証書授与式 校長式辞

 やわらかい日差しの中で、中院の桜の蕾も大きく膨らみ、桜前線の話題も気になり始める頃となりました。春の息吹に心弾む今日この頃ですが、それは同時に、旅立ちの季節でもあります。三年次生の皆さん、卒業おめでとうございます。三年間のそれぞれの思い出が、今まさに、頭の中で走馬灯のようにめぐっていることと思います。

 本日ここに、埼玉県立川越総合高等学校の卒業証書授与式が盛大に挙行できますことは、卒業生はもとより、ご列席の保護者の皆様方のお慶びは、如何ばかりかと拝察いたします。教職員一同、三年間にわたる皆様のご支援と御協力に感謝申し上げるとともに、心よりお慶び申し上げます。また、この良き日にご多忙の中、本校の卒業式にお時間を割いてご臨席を賜りましたご来賓の皆様には、生徒及び保護者の方々、そして教職員および本校関係者に成り変わりまして、衷心より御礼申し上げます。

  只今、卒業証書を授与されました二百三十四名の卒業生の皆さん、本日の晴れの日を迎えられたのは、皆さん自身の努力と共に、ご家族、友人、先生方、地域の方々などの、本当に多くの皆様の支えがあったことは、決して忘れないでください。それらの方々への、感謝の気持ちをしっかり持ち続けることが、明日からスタートする新たな社会で、新たに出会う人々との心の絆をより深くする源になるものと私は思っています。

  振り返ってみますと、皆さんが入学した平成二十五年。その年の九月に、二回目の東京オリンピックが五十六年ぶりとなる二0二0年に開催されることが決まりました。翌年の二十六年には、長い間研究がすすめられていたリニア新幹線の工事がようやく着工され、全く新たな交通機関の誕生が現実のものとなることになりました。そして昨年の二十七年は、戦後七十周年の節目の年となりましたが、平和な世の中がいつまで続くのか、なんとなく不安になる状況も多くみられるようになり、改めて、世界平和のための議論と意識の高まりが感じられました。また、皆さんがすぐに直面することですが、選挙の投票権が十八歳に引き下げられる選挙制度改革も行われました。まさに社会は、多様に、かつ急速に、また複雑に変化しています。夢膨らむ洋々たる未来と共に、先行き不透明で不安感を抱かざるを得ない状況の未来も、皆さんを待っています。だからこそ、皆さんがこれからの社会で、どんな意識で、何を感じ、何を考え、どんな決断と行動をするかが、極めて重要になるということを、ぜひ認識していただきたいと思います。

  そこで、昨年の十二月にノーベル物理学賞を受賞された、お隣の川越高校から、埼玉大学を卒業された「梶田孝明」先生と、ノーベル生理学・医学賞を受賞された「大村智」先生のことばをご紹介します。特に、お二人は、埼玉県とのゆかりが大変深いことから、県民栄誉賞を受賞されています。「梶田孝明」先生は、ノーベル賞受賞後に、国内で一般の方を対象とした初めての講演会を、出身地の東松山市で行いました。その中で、ご自身の中で何回かあった「人生を決めた瞬間」に触れられ、

「若い皆さんは、いつ本当に、人生を決めるような大切な出会いがあるかわからないので、広く目と心を開いて準備してください。」というお話をされて講演を結びました。また「大村智」先生は、県民栄誉賞の贈呈式の後に子供達に向けて「教わったことを鵜呑みにするのではなく、自分で新しいことを考える人材になってほしい。物を覚えるだけではだめだ。自分から知恵を出せる人になってください。」とメッセージを送られました。このお二人の先生の言葉は、素朴でわかりやすい表現ですが、自らの実体験の中で、世界の偉業を成し遂げた源を示している言葉だと、私は感じました。ノーベル賞受賞者のお二人の先生の言葉を、卒業される皆さんへのはなむけの言葉として、もう一度送ります。「人との出会いを、広く目と心を開いて大切に」し、「自分で考え、知恵を出せる人間になること」を強く皆さんに期待します。卒業生の皆さんが、川総生であったことの「誇り」を胸にひめ、健康に留意し、それぞれの目標に向かって精進、努力され、やがて美しい花を咲かせ、素晴らしい実を結ばれる人生を送ることを、念願しています。

  結びに、卒業生と共に、ご列席の皆様方に改めて御祝いと御礼を申し上げます。また、二0二0に、創立百周年を迎えるこの川越総合高校の良き理解者として、今後ともお力添えを頂けれは幸いでございます。そして、卒業生の皆さんが、今後益々活躍されますことを心よりご祈念致しまして、式辞と致します。

  平成二十八年三月十二日

              埼玉県立川越総合高等学校長    柿沼重信

入学式 式辞

平成27年度 埼玉県立川越総合高等学校 入学式 式辞

 

 242名の入学生の皆さん、ご入学おめでとうございます。また保護者の皆様にも心より御祝いを申し上げます。

 春の温かさの中で、美しい花々は咲き誇り、木々の若葉もあざやかに、すがすがしさを感じられるこの良き日に、PTA会長様、後援会長様、同窓会長様をはじめ、多数のご来賓の皆様方、並びに保護者の皆様の御臨席を賜り、ここに埼玉県立川越総合高等学校 平成27年度入学式を挙行できますことは、本校にとりまして、この上ない喜びでございます。ご臨席の皆様に心より御礼を申し上げます。

 さて、本校は大正9年4月、「県立蚕業学校」として創立され、「県立農蚕学校」、「県立川越農蚕学校」と校名を変えながらも、当時の輸出産業の花形であった、を生産する養蚕技術の振興発展のために、重責をはたしてまいりました。その後の学制改正により、昭和23年には「県立川越農業高等学校」として広く農業教育を推進し、農業とその関連産業の育成と振興に大きく貢献してきました。そして平成八年には、時代の進展に対応した総合学科を設置し、校名を現在の「県立川越総合高等学校」として、「農業科目を主体とした総合学科」としての新たな道を歩みだし、今年で節目の20年目、創立からは96年目となりました。校訓に示されている「真理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」ことを実践する中で、社会に有為な人材を多方面に多数輩出してまいりました。

 本日ここに入学された皆さんには、この農業高校としての歴史と伝統を引き継ぐとともに、総合高校としての進取の精神を併せ持った本校での「学び」が今日から始まるのです。その「学び」は、それぞれが自分の興味・関心や、将来の生き方を視野に入れた上で、幅広い選択科目の中から自分で科目を選択し、一人ひとりが違った時間割をもって主体的にやっていくという、総合学科の特色を活かした中で進められていきます。そしてその「学び」によって、本校の教育目標にある「生き物を通して心豊かな人間になる」「自ら学ぶ意欲と主体的に判断できる能力を身に着ける」「自分の個性を最大限に伸ばし、心身ともに健全で有益な社会人になる」ということが、これからの3年間の高校生活の中で強く求められています。 

 本校は、来る2020年、東京オリンピックの年に創立百周年を迎えます。その記念すべき時に向け、さらに発展する川越総合高校を創造すべくグランドデザインを検討してきました。そのテーマは「生徒が主役 一人ひとりが煌めく川総プログラム」として、「感性を磨き、感動できる生徒を育てる」ことをスローガンに、様々な取り組みを実践していく予定です。本校をさらに大きく発展させ、誇りをもてる素晴らしい学校にしていくのは、本日ここに入学した皆さん自身です。皆さんと2・3年次生の先輩方を含めた生徒が本校の主役なのです。勉強はもちろんのことですが、部活動や学校行事など、皆さんはこれから様々な活動に参加して、多くの貴重な体験をしていきます。楽しいことや喜びばかりではないかもしれません。辛いこと、悲しいこと、苦しいこと様ざまなことがあると思います。しかし、その中にこそ感動があり、皆さんを人間として成長させる体験も数多くあるものです。そのためにも、豊かな心、そして広く素直な心を持ち、人の心や想いを敏感に感じられる感性を磨くことが必要になってきます。

 私は、高校時代ほど、人生を方向付ける大切な時期はないと考えています。樹木の成長にたとえれば、それはまさに「芽吹く」時であるように思います。木々の芽が「芽吹く」までは、寒く厳しい冬の時です。その間はじっと我慢し、右の方に伸びようか、左の方に伸びようかと思い悩んでいるかのようです。しかし、春の息吹を感じた瞬間に、「芽吹く」方向を決めて、そのまま勢いよく、またたく間に力強く大きく成長していきます。

 新入生の皆さん一人一人が、本校の総合学科という特色の中で、それぞれの「芽吹く」方向をしっかり決めて、卒業の時には、力強い「芽吹き」を実現してくれることを願っています。

 結びに、保護者の皆様におかれましても、これからの三年間の高校生活について、ぜひお子さんと語り合っていただければ幸いです。そして、本校の教育方針や指導について、ご理解とご協力を賜り、新入生の皆さんの高校生活が、より楽しく、充実したものとなりますよう、私たち教職員とともに支えて頂くことをお願い申し上げまして、式辞と致します。

          平成27年4月8日   埼玉県立川越総合校高等学校長   柿沼 重信

卒業式 式辞

平成26年度埼玉県立川越総合高等学校 卒業証書授与式 式辞

 

 厳しかった冬の寒さも和らぎ、木々の芽吹きもすがすがしく、春の息吹を感じられる良き日となりました。

 234名の卒業生の皆さん、卒業おめでとう。また、保護者の皆様方にも、お子様のご卒業を心よりお祝い申し上げます。おめでとうございます。

  本日の卒業証書授与式にあたり、PTA会長池田健康様、後援会々長諸口高男様、同窓会々長大野松茂様、一般財団法人埼玉県農業高等学校育英会代表理事古寺五一様を始めとする多数のご来賓の皆様、そして保護者の皆様のご臨席を賜り、ここに埼玉県立川越総合高等学校卒業証書授与式が、盛大に挙行できますことは、卒業生、在校生はもちろんのこと、私たち教職員にとりましてもこの上ない喜びでございます。ご臨席の皆様に、厚く御礼申しあげます。

 ただ今、卒業証書を授与されました卒業生の皆さん、本日の晴れの日を迎えられたのは、皆さん自身の努力とともに、ご家族、友人、先生方、地域の方々など、多くの皆様の支えがあったことを、けして忘れないでください。この授与式が終了した後、授与された卒業証書を手に、保護者の方とお世話になった方々に、改めて「ありがとうございました」の感謝の言葉を送っていただきたいと思います。そして、保護者の皆様にも、お子様のこの三年間の成長を改めて感じていただくとともに、これから新たなステージに立ち、大きく羽ばたこうとしているお子様に、激励の言葉をかけた頂けれは幸いでございます。

 さて、卒業生の皆さんにとって、川越総合高校での3年間の生活は、どんなものだったでしょうか。振り返ってみれば、楽しかったこと、辛かったこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、様々なことが思い起こされることでしょう。期待と不安で一杯だった3年前の入学式。そこで初めて出会い、「おはよう」の一言だったかもしれない、ほんの短い言葉を交わした切っ掛けで、生涯の友が出来た人。厳しい指導で嫌いだった先生の何気ない一言で、自分の進路に夢がふくらみ、果敢に挑戦して夢の第一歩を踏み出した人。不登校気味で引っ込み思案だった性格が、多くの人々とのふれ合いの中で、人前でも堂々と自分の意見が言えるようになった人。3年間の高校生活は、あっという間に過ぎ去りました。同じ時を過ごした友人、先輩、後輩、先生、地域の方々との出会い。授業はもちろん文化祭や修学旅行などの学校行事。そして、部活動などの様々な体験が、皆さんを大きく成長させてくれました。自分の努力と周りの支えで立派に成長しました。

 今日ここに卒業式を迎えられた皆さんは、過ぎた日の想い出を胸に、明日からはそれぞれの進路先での、新しい生活を始めなくてはなりません。新しい環境で、新たな出会いと体験を重ねながら、さらに成長していただけることを私たちは期待しています。 

  そこで、先日の三送会のメッセージにも書きましたが、卒業生への餞の言葉として次の言葉を送ります。「人を信じなさい。しかし、その百倍自分を信じなさい」繰り返します「人を信じなさい。しかし、その百倍自分を信じなさい」という言葉です。私や保護者の方がまだ子どもだったころに、「鉄腕アトム」というロボット漫画を始めとして、「ジャングル大帝」や「ブラックジャック」など数多くのストーリー漫画を描いていた、手塚治虫さんという漫画家さんの言葉です。

 手塚治虫さんは、日本のアニメ文化の礎を気づいた方の一人です。漫画がまったく評価されない時も長くあり、医学部を卒業したのでお医者さんという生き方もできたにもかかわらず、漫画家として生き抜いた方です。そんな苦労の時代も、信じていた多くの人々に助けられたことによって、生涯を漫画家として過ごすことができたということでした。人を信じて、裏切ることなく、誠実に暮らすことが長い人生の中では大切だということです。しかし、人を信じるためには、自分はその人を信じていいんだ、そして、自分は目の前の苦悩を必ず乗り越えることができるんだといういうように、自分自身を強く信じることができなければ、途中で、この人を信じて良いんだろうか、こんなことをしていて良いんだろうかと揺れ動き、その結果何も信じられなくなり、何も結果が残せないことも多いということです。皆さんの、それぞれの可能性と能力を信じましょう。そして、人を信じ、お互いの信頼関係の中で素晴らしい社会を形成していただきたいと思います。 

  これからの社会は皆さんが築いていくのです。一人一人の思いや行動は小さなものです。しかし、その小さなものが少しずつ積み重なり、それぞれが関わり合っていくことで大きなうねりになり、必ず社会を変えていく力になるのです。本校の復興支援ボランティアのスローガンにある「微力ではあるけれど無力ではない」の精神こそ大切なものなのです。様々なことにチャレンジし、その過程を大切にしていくことによって、皆さんの人生も充実した満足のいくものになるものと、私は確信しています。本校での3年間で立派に成長できた皆さんですから、川越総合高校の卒業生としての自信と誇りを胸に、日々努力することで、必ずや洋々たる人生が開けていくものと信じています。

  結びに、ご列席の皆様方に改めて御祝いと御礼を申し上げますとともに、川越総合高校の良き理解者として、今後ともお力添えを頂けれは幸いでございます。そして、卒業生の皆さんが、今後益々活躍されますことを心よりご祈念しまして、式辞と致します。

  平成27年3月14日

                   埼玉県立川越総合高等学校長    柿沼 重信

 入学式 式辞   〔 平成26年 4月 8日 〕

     式 辞
 春爛漫の穏やかなよき日となりました。 満開の桜と木々のすがすがしい若葉、そして多くの人達が皆さんの入学を喜び迎えています。
 246名の入学生の皆さん、ご入学おめでとうございます。 また保護者の皆様にも心より御祝いを申し上げます。
  この良き日に、PTA会長様 後援会長様をはじめ、多数のご来賓の皆様方、並びに保護者の皆様の御臨席を賜り、ここに 埼玉県立川越総合高等学校 平成26年度入学式 を挙行できますことは、本校にとりまして、この上ない喜びでございます。 ご臨席の皆様に心より御礼を申し上げます。
  さて、本校は 大正9年4月、県立蚕業学校 として創立され、県立農蚕学校県立川越農蚕学校 と校名を変えながらも、当時の輸出産業の花形であった、生糸を生産する養蚕技術の振興発展のために、大きな期待を受けて、重要な役割を担うとともにその責任をはたしてまいりました。 その後の学制改正により、昭和23年には 県立川越農業高等学校 として広く農業教育を推進し、農業とその関連産業の育成と振興に大きく貢献してきました。 そして平成8年には、時代の進展に対応した総合学科を設置し、校名を現在の 県立川越総合高等学校 とし、「農業科目を主体とした総合学科」 としての新たな道を歩みだし、今年で19年目、創立からは95年目となりました。 卒業生も、1万8千有余人となり、まさに、校訓に示されている「真理と正義を愛し、勤労と責任を重んじる」ことを実践する、社会に有為な人材を多方面に多数輩出してまいりました。
 本日ここに入学された皆さんには、この農業高校としての歴史と伝統を引き継ぐとともに、総合高校としての進取の精神を併せ持った本校での 「学び」 が今日から始まるのです。 その「学び」は、それぞれが自分の興味・関心や、将来の生き方を視野に入れた上で、幅広い選択科目の中から自分で科目を選択し、一人ひとりが違った時間割をもって主体的にやっていくという、総合学科の特色を活かした中で進められていきます。 そして その「学び」によって本校の教育目標にある 「生き物を通して心豊かな人間になる。」 「自ら学ぶ意欲と主体的に判断できる能力を身に着ける。」 「自分の個性を最大限に伸ばし、心身ともに健全で有益な社会人になる。」 ということが、これからの3年間の高校生活の中で強く求められています。
 学校は、人間の可能性を無限に広げる為の、知恵と知識と心と体力とを、自らの努力によって「学び」取る場所です。 学ぼうとする意志がなければ、3カ年という高校生活を無駄に過ごすことになるのです。
 山本有三 は「路傍の石」 の中で 「たった一人しかいない自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうに生かさなかったら、自分は生まれてきた甲斐が無いじゃないか」 と言っています。 自分を生かすと言うことは、自分の才能を発見し、それを伸ばし、人のため世のために尽くすことだと思います。 そのために、学ぶことが必要なのです。
  私は、高校時代ほど、人の一生という大きな流れの方向を決定づける大切な時期はないと考えています。 樹木の成長にたとえれば、それはまさに「芽吹く」時だと思います。 樹木の芽が勢いよく成長する 「芽吹く」 段階は、東の方に伸びようか、西の方に成長しようかと思い悩んでいるように見えます。 そして、一度 「芽吹く」 方向が決まると、そのまま勢いよく成長していきます。
  私は、新入生の皆さん一人ひとりが、本校の総合学科という特色の中で、それぞれの方向への立派な 「芽吹き」 を実現し、皆さんがこの世に生を受けたことにより、世の中が、そして世界が少し良くなったなと思えるような生き方をして欲しいと願っています。
 結びに、保護者の皆様におかれましても、これからの3年間の高校生活について、ぜひお子さんと語り合っていただきたいと思います。 そして、本校の教育方針や指導について、ご理解とご協力を賜り、新入生の皆さんの高校生活が、より楽しく、充実したものとなりますよう、私たち教職員とともに支えて頂くことをお願い申し上げまして、式辞といたします。
平成26年 4月 8日   埼玉県立川越総合高等学校長   柿沼 重信