講話 ・ 式辞

儀式等で お話しした内容を掲載いたします。

第1学期 終業式 校長講話

川総の学校文化をユニバーサルデザイン化しよう!!

 

 4月20日に本県に「まん延防止等重点措置」が適用されて以来、1学期のほぼすべてにわたって生徒の皆さんには学校行事や部活動など、様々な点で制約の多い学校生活を強いることになってしまいました。皆さんの頑張り、ご家庭のご理解・ご協力によって、何とか1学期の教育活動を無事終えることができました。長期間にわたる我慢の連続で、緊張感が薄れがちになっている人もいると思います。夏休みに向けてもう一度気を引き締め直して、日々の生活を大事に過ごしてください。各市町村で少しずつワクチン接種が進んでおり、長いトンネルの向こうに小さな光が見え始めています。皆さんにとっては我慢の連続で辛い毎日ですが、自律的な生活をしっかり送ることで県民全体の感染症対策に貢献しているということを認識し、もうひと頑張りしてほしいと思います。

 

 先日、授業見学にお邪魔したあるクラスで、「ユニバーサルデザイン」について勉強していました。2年次生の「保健」の授業でした。「ユニバーサル」とは「すべてに共通の」、「普遍的な」という意味で、「ユニバーサルデザイン」を日本語に言い換えると、「すべての人のためのデザイン」、「みんなにやさしいデザイン」という意味になります。でも、形あるものだけをさしているわけではありません。

 私たちのまちには、子どもから成人、お年寄り、男性・女性、外国人、車いすを利用する人、視覚障がい者、聴覚障がい者、そのほか外観ではわかりにくい障がいをお持ちの方、妊産婦、ベビーカーを押す人など、いろいろな人が暮らしています。「ユニバーサルデザイン」は、こうした年齢、性別、文化、身体の状況など、人々が持つさまざまな個性や違いにかかわらず、最初から誰もが利用しやすく、暮らしやすい社会となるよう、まちや建物、もの、しくみ、サービスなどを提供していこうとする考え方を意味します。

 この考え方は、1980年代にアメリカのノースカロライナ州立大学で建築や物のデザインを研究していたロナルド・メイス教授によって明確にされました。自身も障がいを持つ教授は、「障がい者など特別な人のための対応」と考えるバリアフリーに違和感を持ち、気持ちの上でのバリアを生み出さないデザイン手法を研究していたといわれています。教授は、「できるだけ多くの人が利用可能であるように製品、建物、空間をデザインすること」と唱えています。

 メイス教授はこの考え方をわかりやすくするために、7つの原則を作りました。

 1 誰でも使えて手にいれることができる(公平性)

 2 柔軟に使用できる(自由度)

 3 使い方が簡単にわかる(単純性)

 4 使う人に必要な情報が簡単に伝わる(わかりやすさ)

 5 間違えても重大な結果にならない(安全性)

 6 少ない力で効率的に、楽に使える(省体力)

 7 使うときに適当な広さがある(スペースの確保)

 7つの原則すべてに、当てはまるものを作りあげるのは大変難しいことですが、少しずつ、できることから実行に移し、たゆまぬ努力の積み重ねが思いやりのある社会の実現に繋がっていくのではないかと思います。

 こうした考え方を皆さんと共有し、川越総合高校のあらゆるところに取り入れていければ、もっと学びやすい、居心地の良い学校になっていくものと思います。創立110周年を迎える頃には、「ユニバーサルデザイン」に満ち溢れる川総になっていることが私の理想です。

 

 明日からの夏休み。2年ぶりに開催される大会や行事がいくつもあります。これまでの想いを成就させるためにも、決して事件や事故等に巻き込まれないよう、熱中症にならないよう十分注意して、充実した夏休みを過ごしてください。そして、9月1日には、元気な姿で始業式に臨んでください。

 翌2日には、昨年から延期になっていた創立百周年記念式典をウエスタ川越で挙行します。式典後のアトラクションでは、合唱やプレゼンテーションなど、生徒の皆さんがこれまで学んできたことをお客様に披露し、活気に満ちた川越総合高校の存在を世に知らしめましょう。そのためには、生徒・教職員全員が心を一つにして式典を迎えることが不可欠です。日々の行動に自覚と責任を持ち、夏休みを過ごすよう重ね重ねお願いします。

 以上で、校長講話を終わります。

  

埼玉県立川越総合高等学校

校長 服部 修

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